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変態の証明。  作者: チラリズム
25/25

証明4



 …………。


 大好き。

 恋していける。

 愛していける。



 季節は冬……。

 雪が降る寒空の下、街を見下ろせる丘の上の小さな公園に二人の少女の姿があった。

 愛花と、ユウコ。

 寄り添いながらベンチに腰掛け、一つのマフラーを二人で離れないように巻いている。

 優子と悠子。

 愛花と出会った優子、愛花が求めた悠子。どちらのユウコも彼女にとっては愛すべき恋人で、彼女達にとっても愛花は掛けがえのない恋人。

 冷えた唇を互いに何度も重ね、その度に笑みを浮かべて心が暖まる。



 愛花ちゃん。

 私の世界を、私達の世界を変えてくれた。

 残酷で残忍で残虐な方法で私達を救ってくれた。

 どうか離さないで。

 ずっと離れないで。



 ユウコ。

 救われたのは私の方 。

 支配に頼らず恋をしてみよう。愛してみよう。

 離れない。

 離したくない。

 私達が一緒にいる理由はそれだけでいい。



「あれほど殺してみたかったのに。とてもとても、怖いくらいに」

「うん。嬉しい。すごく幸せだよ。殺したいほど愛してくれて」

「一緒にいようと約束したわ。でも、悔しいけれど一度は離れてしまった……」

「ねぇ……黒原愛花さん」

「……はい」

「もう一度“誓約”しますか?」

「えぇ。もちろん。喜んで」



END


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