証明4
…………。
大好き。
恋していける。
愛していける。
◇
季節は冬……。
雪が降る寒空の下、街を見下ろせる丘の上の小さな公園に二人の少女の姿があった。
愛花と、ユウコ。
寄り添いながらベンチに腰掛け、一つのマフラーを二人で離れないように巻いている。
優子と悠子。
愛花と出会った優子、愛花が求めた悠子。どちらのユウコも彼女にとっては愛すべき恋人で、彼女達にとっても愛花は掛けがえのない恋人。
冷えた唇を互いに何度も重ね、その度に笑みを浮かべて心が暖まる。
◇
愛花ちゃん。
私の世界を、私達の世界を変えてくれた。
残酷で残忍で残虐な方法で私達を救ってくれた。
どうか離さないで。
ずっと離れないで。
◇
ユウコ。
救われたのは私の方 。
支配に頼らず恋をしてみよう。愛してみよう。
離れない。
離したくない。
私達が一緒にいる理由はそれだけでいい。
◇
「あれほど殺してみたかったのに。とてもとても、怖いくらいに」
「うん。嬉しい。すごく幸せだよ。殺したいほど愛してくれて」
「一緒にいようと約束したわ。でも、悔しいけれど一度は離れてしまった……」
「ねぇ……黒原愛花さん」
「……はい」
「もう一度“誓約”しますか?」
「えぇ。もちろん。喜んで」
END




