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くらやみスタジアム(熱い夏の終わりの始まりに)

作者: 秋葉竹

もう、こんなに熱い夏は、おわるんだろ?

願って、祈って、闘っていたスタジアムも

最後は爽やかな涙を両眼いっぱいに浮かべ

青空の下、

行儀よく苦しみも悲しみも切なさも絶叫も

こらえていたライバルたちは、

北へ、南へ、西へ、東へ、帰って行く。


あの内野席にも、

アルプスはあったけど、

その大銀傘は

ずいぶん昔に憧れたかちわり氷とともに

あらゆる都市や町や村や家族や

クラスメイトや部のOBの夢を

静かに真夏の蜃気楼のせいにして

ギラギラと獣のように光り輝いていたんだ


夜はね、

大人の時間でさ。

『ビール、いかあっすかぁー?』

って、

なんだか、地元の贔屓のチームの応援

以外やり辛いほどのグルグルボーッとする

酔いにその身を委ねるんだね?

月と星がおとなしく見えるほど

夢を散りばめたカクテルライトのきらめき


秋が帰るころには

もはや静まりかえった祭りの夢は眠り

その、お祭り騒ぎの最後にはいつも、

観客みな帰った巨大な暗闇が

そのスタジアムを静かに覆うのだ

そのとき、その孤独な顔をみた子供は

スタジアムに響きわたる泣き声を

いつまでも放つのだ

まるで、終わりのない真夏の暑さに

酔っ払っちまったかのように、よ?






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