表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/237

-35-

ちらつく程度だった雪がまたひどくなって来た。

原因は明白。俺の横にゆきんこがいるからだ。


「教習所に近づいて来たらまた雪が…。

香西さんが乗ってるからだし!」


いじる内容が増えると会話率が増えるので、心なしか嬉しい。


「たまたまです!たまたま!」


彼女が慌てて否定すると軽くため息をついた。


「…もう、昨日大変だったんですよ」


彼女の言葉に黙って耳を傾ける。


「お姉ちゃんが鍋したいって言ったから具材買って、傘がなかったから雪にまみれて帰ってたら、知らない人から『重そうだね、傘ないみたいだし家まで送ってあげるよ』って言われて」


「で、もちろん?」


「逃げました」


「え、怪しい人だったの!?

爽やかに『どうぞー』とかじゃなくて!?」


ナンパか?

まあ今の話を聞いていると、爽やかに言って来たとしても許せない。

彼女が無事に俺の隣にいてくれてかなりほっとした。


「とんでもないとんでもない!ダッシュで帰りました」


「はー…そりゃ危なかったね」


家まで送ってあげることが出来たら良いのにな、と思う。





駐車措置を終わらせた時、時計は既に終了時刻を過ぎていた。

だが俺は次回の指示を出しつつも、ギリギリまで彼女と会話を続ける。


「次はセット教習で学科も一緒にあるから。

指導員は選べないから注意してね」


セット教習の次も指導員を選べない技能教習。つまりまた暫く彼女に会えなくなる。



寂しい?


聞こうとするが「そんな訳無いじゃないですか」とか言われたら撃沈するので言わないでおこう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ