表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
130/237

-130-

さっきから顔が熱い。でも扇いで涼もうという気にもならない。


結婚…?彼が…私と?夢を見ている気にしかならない。

思い返せば、自動車学校に通っている頃に片思いした彼と両思いだっただけでも嬉しかったのに、結婚までいくって…話が出来すぎている。




でも看護婦さんは『香西さん以外誰がいるんですか?』と言っていた。ということは、彼が結婚を意識しているのは…



「薫?どうしたの?」




ドキッとした。いつの間に病室に入ってきたんだろう。私の考えなんか見透かされてそうで正直怖い。


すると何を思ったのか、彼が私の頬に手を添えて、彼の方へと顔を向けさせた。彼は少しびっくりしたように尋ねる。


「何、どうしたの…」


「べ、つに…何も…」


顔を反らすしかない。今はただただ、彼と顔を合わせるのが恥ずかしくて恥ずかしくてたまらない。



「薫…?何かあったの?」


心配そうに尋ねてくる彼に、今私がどんなことを考えているのか伝えたい。でもそうするにはあまりに恥ずかしすぎて。



「…あの!け、『ケッコン』って美味しいんですか?」


「…は?」




ごもっともな反応だ。何を言ってるんだろう、私…。

それでも脳内がパニック状態を引き起こし、まともなことが考えられない。


「か、看護婦さんが…新一さんが『ケッコン』をかなり意識してるって、言ってたから…」



その言葉を聞いた彼は、ふっと笑って私の手にそっと大きな彼の手を添えた。


「結婚って人それぞれと思うけどね…ただ俺のに関しては激甘にするつもりだけど」



何だそれ。思わず赤面してしまう。彼のに関してだから私のとは限らないのに、何故だか気持ちが高揚する。





ゆっくりと、ゆっくりと、彼の顔が近づいて来ているのがわかる。私も俯かせていた顔を少しずつ上にあげた。



そして唇が重なった。私の全てを包み込んでくれるような優しさにすがりたくなるし、甘えたくもなる。


彼はそれを受け入れるように、再び深い深い口付けをした。





唇が離れた時、彼がそっと私の頬を撫でた。


「早く怪我治してドライブに行こうよ」


「頑張ります」


「無理したらお仕置きだからね」


「な、何でですか!」


「何ででも」




彼との時間が永遠のものであれば良いのに…。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ