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想い紡ぐ道標  作者: 月見
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特別編5「プロファイル 桜田翔」


「失礼しまーす」


 そう声を発しながら空き教室に入ってきたのは桜田翔だった。


「お、来たな」

「このメンツってことは今回は俺の自己紹介とかそんな感じだな?」

「察しが早いね」

「一度自己紹介現場を目撃してるからな。流石に初見だと気づかないだろうよ。それに梓がいるってことはおそらく最初に梓の自己紹介でもやってたんじゃないか?」


 空き教室に入ってくるや否や前回の件まで言い当てた桜田翔。


「すごいね。正解だよ」

「そんじゃ早速黒板に色々書いてく感じでいいっすか?」

「ああ、頼む」


 黒板にあらかじめ書いていたテンプレに気付いてか早速自身のプロフィールを書いていくのだった。


 名前:桜田翔

 誕生日:5月20日

 血液型:O型

 身長:177cm

 体重:62kg

 好きな食べ物:唐揚げ

 嫌いな食べ物:ゴーヤ

 趣味:料理・ゲーム

 特技:料理がうまい


 沙輝と梓の幼馴染。

 中学時代は先と同じくサッカー部に所属しており、運動神経は沙輝より上である。

 沙輝とは違い、運動方面に能力が偏っているため勉強は苦手である。

 しかし毎回赤点を取ることはなく、なんだかんだ器用な人間である。

 沙輝と共に梓の家の定食屋でアルバイトをしており、主に厨房を担当している。

 料理の腕は他者が認めるほどにうまく、その腕は梓の父親からも認められているとか。


「こんな感じだな。えーっと、次は質問コーナーとかだっけか?」

「めちゃくちゃ進行していくね……」

「翔は昔から物事を把握するのが得意みたいだからね」

「そんな大層なもんでもないさ」

「それじゃあ最初の質問行くぞー」


 美鳴飛はその掛け声と共にフリップボードを見せる。


『梓の店でバイトしたのはいつから?』


「そうだな……確か小学生の頃に店がとんでもなく忙しかった時があって梓と沙輝と遊んでたんだけどそっちに手を回した頃からだったかな」

「そのあと働いたお礼にってお小遣い貰ってお菓子とか買いに行ったよねー」

「そこから手伝いをたまに続けてたんだけど、高校生になるからって正式にバイトとして雇って貰った感じっすね」

「最初から厨房を手伝ってたのか?」

「いえ、最初は接客だけだったんだけど、厨房が梓の親父さん1人だったから中学になったあたりで入れて貰ったってとこですね」

「お父さん最初は翔の料理はお店で出せないっていってたのに今じゃ翔がいて助かってるっていってたよー」

「なるほど、よくわかったよ」

「はいはい! 次は私!」


 意気揚々と綾乃がフリップボードを見せていた。


『趣味のゲームってどう言うのをやってるの?』


「そうだな。結構いろんなジャンルをやってると思うが……」

「正直なところどんなジャンルがあるのかよくわからないんだけど」

「掻い摘んで話すと、王道なのはレベルアップで強くなっていく冒険のRPGとか、音楽に合わせてアイコンを叩いたりする音ゲーとか、銃で相手を倒すシューティングゲームとか色々だな」

「音ゲーはよくゲーセンとかにある太鼓とかだよね?」

「ああ、まあそんな感じのゲームをいくつかやってるって思ってくれればいい」

「最近はどんなゲームやってるの?」

「雪降った時にも話したと思うが、マップ上に散らばって最後まで生き残るバトロワゲームだな。流行って言うのもあるが、中々熱中できるものがあるぞ」

「そうなんだ。今度ちょっとだけ調べてみようかな」

「そういえば私の友人も同じようなゲームにハマったとか言ってたな……」

「興味あったら試しに今度何かやってみるか?」

「そうだね」


 一通りの区切りがついたタイミングで翔が話を切り出す。


「そんじゃ次の質問か? 梓とかはなんかあるか?」

「え!? いや特には……あたしは翔のことは大体知ってるつもりだし……」

「そうか……とはいっても実は梓も知らない一面があるかもしれないぞ?」

「それはお互い様じゃないかなぁ?」

「相変わらずと言うか2人って本当に仲が良いよね」

「まあな。これからもずっとそれは変わんないだろうよ」

「それがどうなるかはお前たち次第だよ。まあ、悔いのないように生活をすることだな」

「みなちゃんなんか厳しくない?」

「人生経験の問題だ。何事も自分で動かなければ変わらないってことだよ」

「そんな難しいこと言われても……」

「そりゃ今は分からなくて当然だ。要は人生何があるかわからないって事が言いたいだけだよ」

「ははっ、覚えておくよ」


 少し笑みをこぼしながら綾乃がそう言い、桜田翔のプロフィール紹介は終わっていくのであった。


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