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想い紡ぐ道標  作者: 月見
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特別編3「プロファイル 彩咲美鳴飛」


 いつも通りの放課後。

 姫城に呼ばれ空き教室を目指して彩咲美鳴飛は廊下を歩いていた。

 しばらくして空き教室の前へと辿り着き、扉をスライドさせて開け放つ。


「あ、みなちゃん来たみたいだよ!」


 空き教室には姫城だけではなく、綾乃を始めいつもの6人と夏妃、千里の姿があった。


「なんだ? てっきり姫城の相談事でも聞くのかと思っていたが……」

「今日はみなちゃんのキャラ詳細をするよ!」

「え? そういう流れなのか?」

「彩咲先生って作中ではあんまりどういう人間かわからなそうっていうイメージがあったから今回みんなでやろうってことになったんですよ」

「それじゃあテンプレを黒板に書いておいたからみなちゃんよろしくね!」

「仕方ないな……」


 渋々といった感じではあるものの、黒板に自分の詳細を記入していく美鳴飛。


 名前:彩咲美鳴飛

 誕生日:2月24日

 血液型:B型

 身長:167cm

 体重:50kg

 好きな食べ物:きゅうり

 嫌いな食べ物:特になし

 趣味:運動

 特技:体を動かすことなら大抵のことはできる


 綾乃達のクラスの担任。

 授業の担当は体育であるが、頭脳明晰で他の分野の勉強もこなせるほどである。

 よく生徒の相談事を聞いたりアドバイスを与えたりしていることもあり、綾乃達以外の生徒からも人望が厚い。

 以前までは引っ越しの都合上電車で通勤していたが、最近は愛車である赤いNSXに乗って通勤している。

 赤髪のロングヘアであり、基本的に学校ではワイシャツの上に白衣を羽織っている。

 また余談ではあるが、作者の第1作目の未公開アドベンチャーゲーム『farlt-フェアルト-』に登場するメインヒロインの1人である。

 ちなみに『想い紡ぐ道標』は作者の第3作目にあたる。


「まあこんなものか」

「へぇー……あれ? みなちゃんの誕生日今日じゃん!!」

「そういえばそうだったな」

「えっと、誕生日おめでとうございます」

「ありがとう……そんなことより質問とかはいいのか?」

「そうだね。それじゃあフリップボードに書いていくね」


 綾乃達はそれぞれフリップボードに質問を記載していく。


「じゃあ早速私からいくね!」


 綾乃が描き終わったフリップボードを美鳴飛に見せる。


 『きゅうり好きはいつから始まったの?』


「あ、被った」

「あたしも被った……」

「わ、私も……」

「これ全員被ったね?」

「そんなにきゅうりについて語られたいか?」

「いや、きゅうりじゃなくてきゅうりを好きになった経緯を知りたいんだけど」

「きゅうりを好きになった経緯か……」


 腕を組んで考え込む美鳴飛。

 しばらくその光景が続き、綾乃多胎はその光景を見守る。


「うん。思い出せん」

「えぇ……それじゃあこの詳細意味ないじゃん」

「いや、正確には作者が私をきゅうり好き設定にした経緯は覚えてるんだが」

「じゃあそっちでいいですよ」

「分かった。きゅうり設定の元は作者の友人だな。そもそも私というキャラは性格とかは全く違うがその友人に掠る程度の共通点を元に考えられたものだからな」

「ここにきてすごいメタな部分さらけ出していくね……」

「特別編だからその辺はかなり緩く設定してるんだよ。話は戻るが、その友人が生のきゅうりをそのまま食べてた光景を何度か見たのが私がきゅうり好きになった経緯だ」

「想像以上にくだらない理由でしたね」

「仲間内ではきゅうりってあだ名を付けられるくらいにはきゅうりしか食べてなかったからな」

「次、いこっか」


 『運動が趣味、特技が体を動かすことなら大体できるって身体能力には自信があるって事?』


「端的に言ってしまえばそういうことになるな」

「金森と同じくらいには体力あるってことか?」

「どうだろうな。筋力の衰えとかは日々の運動で今のところないだろうが、私が高校生の頃はおそらく綾乃より体力があったと思うぞ」

「綾乃より体力あったって……化け物クラスだと思うですけど」

「あながちその解釈も間違ってないのかもな。 実家が道場だったこともあるが、家庭の事情でバイトみたいなこととかもしてたからな」

「なるほど、つまり色々あったんですね!」

「そういうことだ。はい、次」


 『めちゃくちゃいい車に乗ってますが、なぜその車を選んだ?』


「確かみなちゃんの車って2000万円くらいって言ってたっけ?」

「あぁ、NSXに関しては高校からの友人私に合いそうな車について相談してみたんだが、これがなんとも私にドンピシャでいい感じだったからだな」

「つまり衝動買いみたいな感じですか?」

「大体はそんな感じだな。とは言っても流石にものを調べてから買ってるぞ」

「……なんでこの人先生やってるんだろ」

「お前らにはまだわかんないだろうな。人生の中で必ず道を選ぶ必要っていうのが出てくるものなんだよ。っと、この話はまたいずれでいいか」


 一通りの質問が終わり、一息つく美鳴飛。


「それにしても、みなちゃんのこと聞いてみたはいいけどまだ全然わかんないや」

「そりゃそうだ。お前らの知る範囲での質問ではまだ私のことを知ることはできないよ」

「急に難しいこと言うね」

「あくまで今はそうだってことだ。お前らに今後起こりうる出来事が直接私に繋がったりするだろうし、結果的にそうなる可能性だってある」

「先生のその言い方だと、今後先生が鍵となる出来事が起こるって意味に聞こえるんですけど」


 姫城のその問いに美鳴飛は自分の口元に人差し指を立てる。


「それは秘密だ」

「なにそれー、まあいっか。それよりみなちゃんの誕生日パーティでもやろっか!」

「今から!?」


 不満とは少し違うが、なんとも釈然としない美鳴飛の回答に呆れながら綾乃達は美鳴飛の誕生日パーティを開催するのであった。


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