表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

第2話

式が始まるというので、出席番号順に並ぶ。

私は「56番」。

女子の中で「6番」と思ってもいいのだと思う。



出席番号「52番」と思われる子と、出席番号「64番」と思われる子と目が合った。

勿論そこは笑顔でにっこりと。




因みの因みだが、先生の前では「明るくて真面目で、頑張り屋で努力家」というレッテルが貼られている私。

それは小1の頃から。

無論、私は友達の前でも「親切で、明るくて、いつも場を笑わせる」という役の設定だ。

自分で言うと可笑しくなるが、これは事実。

この2つのレッテルは必ず守り通さなければいけないのだ。

だから、さっきのあの男にも、これをわかってもらわないといけないのである。

例え嫌な先生でも、ぶりっ子して

「せんせぇ〜っ?」

なんて甘えれば、大抵の先生は落ちる。

だからアイツも・・・あの男も・・・!

なんて思っていたのであった。



そして式は終了。

教室へ戻る。



そこで待ち構えていたのは小太りの眼鏡の先生だ。

可愛らしい目をしている。



「いや〜、ごめんね!

僕がこのクラスの担任の・・・山崎孝男といいます。」

黒板に名前を書きながら、顔の汗をハンカチで拭いている。

暑くはない筈だ。小太りのせいか、緊張のせいか、汗は尋常じゃない。


「さっきの先生は副担任の大城康先生ね。

数学の先生ですよ。あ、僕は音楽ね!」


だがクラスの皆は無反応。

大分緊張しているらしい。

皆机を見て、黒板を見ようとしない。





先生も苦笑していた。




そして明日から

華の中学校生活が始まろうとしていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ