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記憶をなくした竜と記憶を消された僕と 1

2400年、第三次世界決戦が勃発。

西側と東側による総戦力投入が起こり東アジアがその主戦場となった。

膨大な額の金が使われ消え、たくさんの人間が使い、使われ死んでいった。

両者は互いに引かず、アジアは血で染まった。

そしてとうとうしびれを切らし核戦争へと発展した。

巨大な火球が世界を覆い人類は死の道を進み続けた。

2406年終戦。

戦後の人口32億人。戦前の人口120億人。4分の3が死に絶え、残された人々も重度の核汚染による死が近づいていた。

しかし希望は残されていた。

戦前に研究されていた『新人計画』が人類をこの世界から消さないための命綱だった。

行き詰った人類を進化させ新たな世界を創造する、全く新しい人間の開発。

2410年にそれは成功し新人は着々と数を増やしていった。

2412年核除去剤の製造がされ核汚染の危機は乗り越えた。

だが、2413年8月19日核爆発によるマントルの刺激過剰が起こり、世界の形を変えるほどの大地震が起こり、

残された人々は死に絶えた。宇宙ステーション内で機械により作られ続けた新人を除いて。



「2503年、3月13日午前6時になりました。」

スピーカーからけたたましい音量で国歌が流れ始めた。

ベットから身を起こし目をこすりながら伸びをした。

カーテンを開けると外はまだ暗いが、遠くに見える崩れたビルの隙間から光がほのかに差し込んでいた。

背中についた充電ケーブルを抜き、台所でお湯を沸かし即席ラーメンを食べた。

そしてスキャナーで体をチェックし異常がないのを確認してからテレビをつけた。

「・・・では、次のニュースです。今朝早朝、ゴングラド帝国の戦闘機30機が国境に接近、しかし我が王国が誇る第77航空小隊3機が迎撃に成功、小隊長のシュワルツ・デンヤ―大尉が少尉に昇進いたしました。

本日はそのエースパイロットシュワルツ・デンヤ―少尉にお越しいただいています。どうぞお入りください。」

胡散臭かった。確かにクレスチルの戦闘機はゴングラドに勝るが3機で30機相手に出来るとは思えない。

その思っていたとき時計が鳴った。6:50。あわてて制服に着替え、バックを持って外に出た。

オートロックのカギがかかるのを確認し、バイクに乗った。

訓練基地までは3km。7時までに到着しなければいけない。

アクセル全開で飛ばした。ここは軍事都市だから民間人はいないし自分の住んでいるところはもともと住んでいた民間人を追い出し兵器廠を作ったがミサイル攻撃に会い破壊されいまは廃墟が立ち並ぶ中にいるから飛ばしたりしても文句は言われない。

基地が見えてきたので規定速度まで落とし、門をくぐり、駐輪場に止めた。

校舎にはでかでかと『ASA』と書かれている。これは新設された航空宇宙軍ariation space army の略称だ。

6:58.。あとはゆっくり歩いて行っても間に合う。

教室につき席にバックを置いてロッカーを開いた。

中から装甲服を取り出し制服をしまい、着替えた。

今日も実弾を使った戦闘練習だ。4時間の長い戦闘に備え念入りに装備を確認する。

明日は卒業後の進路が決まる大事な実践テストがある。

それも踏まえて今日は空気が重かった。

僕はFRのパイロットになりたいから3人以上倒さねばならない。

必ず。




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