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幾星想  作者: エカ
1/3

0 そうして

 

「カミ」がいた。

 そこにはなにもないはずだった。

 しかし、なにかであった。

 

 見えるだろうか、いや見えない。


 触れられるだろうか、いや触れられない。


 聴こえるだろうか、いや聴こえない。


 理解るだろうか、いや理解らない。


 どうすることもできないのだろうか、いやそうではなかった。

 想いは紡がれ、跡を辿った。

 そうして、生まれるはずのないものが生まれた。

 

 軌跡は奇蹟と成った。


 新たな「ホシ」は「ソラ」に在った。


 そうして、「カミ」は 虚空(そら) となった。



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