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0 そうして
「カミ」がいた。
そこにはなにもないはずだった。
しかし、なにかであった。
見えるだろうか、いや見えない。
触れられるだろうか、いや触れられない。
聴こえるだろうか、いや聴こえない。
理解るだろうか、いや理解らない。
どうすることもできないのだろうか、いやそうではなかった。
想いは紡がれ、跡を辿った。
そうして、生まれるはずのないものが生まれた。
軌跡は奇蹟と成った。
新たな「ホシ」は「ソラ」に在った。
そうして、「カミ」は 虚空 となった。