2話
授業中、先生の話を子守唄に考え事をする。
昨日の黒いローブのやつ、カッコよかったなぁ。
短剣使いなら盗賊系か?
あの赤い短剣、売ってないかなー。
そんな時、授業終了のチャイムがなった。
と同時にクラスのみんなもお喋りを始める。
「あのモンスター強くねーか?」
「あんなのにやられたのかよ 笑」
「昨日レアアイテム落ちたよ!」
「え!?見せて見せて!?」
みんな「Next Freedom」の話してるなー。
レアアイテムか、今度見せてもらおう。
「わたしも昨日レアアイテム落ちたんだけど
持ち帰る前に倒されちゃったよ 笑」
そんな話をする女の子は
早乙女 セナ。美人で成績優秀でスポーツ万能。
気さくな性格で男女共に人気がある。
僕の席の斜め前である。
「そーいえば、シンヤ君はNext Freedom
やってないの?全然ゲームの話しないけど。」
「始めようとは思うんだけどね、
でもやってみようかな!」
「絶対面白いよ!始めたらパーティー組もうね!」
そのうちやっていることを
教えればいっか。
そして放課後。
いつも僕とユウセイはゲームの話を
しながら家路につく。
今日はユウセイはバイトでログイン
出来ないということで1人だ。
「レベル上げついでに戦い方、
変えてやってみようかな。」
僕はいつもユウセイとしか組まないため、
敵の足止め、サポートをし、ユウセイが
魔法で倒すことがパターン化していた。
盗賊系とはいえ、単体で戦うには
厳しいしな。少しは1人で戦えるように
なっておくか。スキルはっと・・・
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Lv.28
≪スキル≫
◯小太刀装備 ・盗む
◯短剣装備 ・索敵
◯投剣装備 ・拘束術
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このくらいじゃキツイかな?
少し攻撃系のスキルもとっとくか。
・バックアタック
∟背後からヒットさせると2倍ダメージ。
獣・人族に特攻となる。
これ、なんかいーな。
フィールドに向かい、早速モンスターに
試す。
盗賊系はスピードが高く、背後からの
攻撃がしやすいため、一撃で敵を倒していく。
「盗賊系で一人でもやっていけるな。」
そう言った矢先、背後から何者かに
襲われ、ヒットポイントを半分以上
削られる。
「誰だ!?」
振り向いた時、視界の端に赤い短剣が
見えた。