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1話



自分はゲーム好きだと自負している。どのゲームも買えばやり込むし、友達よりも進めているともちろん嬉しい。特にRPGは時間を忘れるほど好きだ。

しかし、最近のRPGは敵を簡単に倒せたり、装備を整えれば進めやすくなったりと少し物足りなさを感じている。

うちの公立高校Tでも、フルダイブ型MMORPG

Next(ネクスト) Freedom(フリーダム)

が流行っていて、やっていない人がいない程だ。


そんな自分、佐藤シンヤは変化が欲しくて、短剣を

装備し盗みや状態異常付与スキルを上げている。

いわゆる盗賊のようなトリッキーなプレイ

スタイルをしている。みんなに内緒でやっているが。


「今日もフリーダム入ろうぜ!」


こいつは藤井 ユウセイ。俺がネクストフリーダムを

していることをゆういつ知っている奴だ。

ちなみに超チャラい魔法使い役。


「いいよ。今日はなにするんだ?」


「レベル上げとかいいんじゃねーか?始めたばっかりだし。18時頃にはじまりの街に集合な!」


「りょーかい!」


帰宅してすぐゲームを起動し、ダイブする。

キュイーンーーーー。

ゲーム機特有の音を聞いているうちに意識が薄れて

いく・・・。




暗闇の中、騒がしい音が聞こえる。目を開けるとそこには日本とは違う建物が連なり、人々が武器を携え各々歩いている姿が見られた。

はじまりの街。冒険者が初めに訪れるところである。


「17:30か。待ち合わせには時間があるな。」


メニュー画面を開いて時間を確認し、暇を

潰すため街の外に出て経験値を貯めることにした。


正直自分は単体の戦闘には不向きで、どちらかと言えばサポート役だ。だが、はじまりの街付近の敵になら十分通用する。

腰の短剣を握り直し、モンスターを次々と

倒していく。


「このくらいかな。そろそろ戻らないと。」


暇潰しを終え、街に戻ると何やら

ざわついていた。


「隣町の方でプレイヤーキルが出てるらしい。」

「もう8人もやられたそうだ。」


なんだ?プレイヤーキル?犯罪ギルドか?

疑問も残ったが、ユウセイと合流した。


「シンヤ、聞いたか?プレイヤーキルの話。」

「あぁ。僕らも気をつけないとな。」

「大丈夫大丈夫、俺らを狙うやつなんていないって!いても俺がなんとかしてやる!」

「お前なんかすぐやられるって。」


そんなたわいもない話をしながらレベル上げを

していった。



「今日はもう落ちるわ、また明日学校でな!」


レベル上げも終わりユウセイと別れる。


「さて、落ちようかな。」


メニュー画面を開き、ログアウトボタンに

手をかけた。意識が薄れていく中で、

街中に黒いローブに身を包み、腰の両脇に

赤い刀身の短剣を差した小柄な男が目に入る。

あいつ、盗賊か?それにしては戦闘に長けてそうな・・・

考える間もなく目の前が真っ暗になった。





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