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ガラクタ。  作者: ゆ~の
ホワイト・ノイズ
3/9

壊された日

ヤンデレ?


視界には、アイツの顔と真っ白い天井。

いいよ、だなんて意思表示をした覚えは露ほどもない。

合意じゃなかった。

してないのに。


……それなのに。



「最、悪……っ」



無表情で私を見下ろすアイツの顔が、目頭の熱と共に歪む。

一滴、頬を伝った涙が合図となって嗚咽が漏れた。



「真帆」



名前を呼ぶ声が、まるで起爆剤のようになって、感情を掻き回す。

手首を捕まれたまま、拘束されて、額に唇を寄せられて、死にたくなった。



「……ヤ、だぁ」



痛い。

熱い。

身体も心も全部。

全部が狂ってる。


どうして?

なんで?

どうしてよ!?


死んでしまえばいいのに!?

死んでしまえばいい!?

死んでしまえばいい!!


死んでしまえっ!!


壊れたスピーカーみたいに、脳裏で再生される憤怒と理性。

まるで、瓦礫の下に埋もれたガラクタトーキードール。



「……愛してるんだ」


「死ね」



処女を失くしたあの日から、私はソファーと白が嫌いになった。







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