六話
俺が目を覚ました時、そこは崖の下だった。きっと落ちてそのままだったのだろう。
あたりは薄暗く、朝方なのか夕方なのか判断が付かない。
俺は体中の傷を休めるためにその場で休むことにした。
幸い何物も現れず、ゆっくり休むことに成功したが、傷がすぐに治るわけではない。俺は休み休み崖に沿って歩き、ゲートを目指すことにした。
歩いていると日が昇ってくるのが分かる。きっと朝方だったのだろう。
モンスターは現れず俺はゆっくりと進んでいく。
途中、光る石や水晶のような花を見つけて拾い集めていく。お金の足しになるだろう。そうしているうちに登りの道を見つける。だがそこには小型の爬虫類のようなモンスターがうようよとひしめいていた。
ここを突破しなければたぶん帰るのは難しい。だがこの数相手に突破は難しいかもしれない。
いくら自分が頑丈だといってもワイバーンみたく皮膚を食いちぎられるかもしれない。そんな考えが頭をよぎっていく。
だが帰るにはここしかない。別の道を見つけてもまたうようモンスターがひしめいているかもしれない。
ならここを走って通り抜けるべきだ。
俺は決心する。
そうして一歩足を踏み出しそこから一気に加速する。
三十センチくらいの小型のモンスターを蹴り飛ばしながら坂を一気に駆け上っていく。怪我のせいでよろけて倒れそうになるがぐっとこらえ走っていく。
幸い小型のモンスターは攻撃をしてこないらしく、順調に道を上ることができた。
上がった先には見覚えのある道があり、俺はそこをたどっていくことにした。
そうして何とか俺はゲートにたどり着く。
そうしてボタンを押し、研究所へと戻ることができたのだった。
「なあ死にそうになったんだけど、あれっていいの?」
俺はおねーさんにそうエマがしたことを聞いてみる。
「はい問題ありません。危険があったら自己責任。それが決まりですので」
そういって足蹴にされてしまった。
そんな俺はワイバーンを倒すことに決めた。ワイバーンを倒してエマに見せつけ見下してやるのだ。そうと決めた俺はさっそく拾ってきた石や花を換金しお店へと向かうのだった。
俺が買うものはまず服。もうぼろぼろですごいことになっている。
俺は安い服を買っていく。どれも迷彩柄の服で自然に溶け込めるようになっている。
次に買ったのは爆弾だ。小型の爆弾はスイッチを入れて数秒後に爆発するタイプのものだ。これは高かったが、強いのを仕留めれば金は戻ってくるだろう。
あとは大きめのリュックを買った。これも迷彩柄だ。これにいろいろなものを詰め込める。
そうして残ったお金は病院の治療費にあてた。
よくわからん薬を吹きかけられ包帯でぐるぐるにされた後、俺は新しく買った服を着込み、砂漠へと旅立つのだった。
砂漠にはサソリにサボテンにゴーレムがいる。
特にサボテンとゴーレムにはお世話になった。だが今回もお世話になる。
カード目当ての砂漠の泊まり込みキャンプを始めるのだ。
俺はさっそくゴーレムを発見する。
そしてナイフを取り出し背後から背中に一気に突き立てる。
そうして背中を抉り取ると、中に何か青く光っている結晶を発見した。きっとこれが核なのだろう。
あとはゴーレムの攻撃をよけながらゆっくりと核を掘り出していく。
そうして核の周りの砂をある程度落とした後に引っこ抜く。
そうするとゴーレムは形を失い、砂がさらさらと流れ落ち、核だけが残ったのだった。
核の大きさは直径五センチほどの大きさで球体だ。
俺はそれをリュックにしまう。
そうして地獄のゴーレムキャンプ食事はサボテンを始めるのだった。
核は少しでも傷つけるとダメになった。
そんな俺は核をリュックいっぱいに集めるのに一週間かかった。そのため一週間おきに俺は換金のため研究所に顔を出す。そして換金しお金は預けてもういちど砂漠で一週間を過ごすというサイクルが出来上がった。だがカードは集まらない。
そうな生活をしていて三週間めようやく俺はカードを手に入れることに成功した。
これでまた頑丈になれる。こうして俺はまた一年ほど砂漠を拠点に活動し続けたのだった。
それで一年の戦果を発表したいと思う。
サボテンカードが四枚、ゴーレムカードが七枚だ。
これで俺はたぶんワイバーンにも攻撃をもらわないはずだ。
俺はこうしてキャンプを終えワイバーンにリベンジを挑むため準備を開始するのだった。
この一年でお金は腐るほど余っている。
俺はそれで粒子機工ナイフとやらを買い、残ったお金で爆弾を買いあさった。
粒子機工ナイフはものすごい切れ味だと思っておけばいい。刃をさわった俺の皮膚が切れるぐらいだ。ゴーレムカードで強化してるのにすげえ。
爆弾は半径十メートルにクレーターを作り出すくらいの威力だ。
俺はこれだけの準備をし、入念に持ち物検査をした後、ワイバーンを狩りに渓谷へとゲートをくぐったのだった。




