旦那ちゃんと嫁ちゃん~旦那ちゃん裸族の矜持~
裸族それは・・・。
旦那ちゃんはカラスの行水よろしく風呂からあがると、タオルでそこそこに身体を拭き、裸のままリビングへと向かう。
脳内のイメージ的には、ターミネーター来襲みたいな感じだ。
一旦、腰をかがめて転送された雰囲気をつくる。
ダダンダンダダン、ダダンダンダダン。
自分の世界に入ってしまった旦那ちゃんは、一点を見つめ、ええ顔をして肩をいからせて歩く。
ソファで寝転がる嫁ちゃん目掛けて直進する。
ダダンダンダダン、ダダンダンダダン。
人は何故、裸を求めるのだろう。
それは生まれた時、皆ハダカダカラ。
オスはメスを求め、メスはオスを求める・・・これ自然の摂理也。
なんぞ妄想する旦那ちゃんに、
「ちーん」
合点承知の助の嫁ちゃんは、接近するイチモツへ足で軽い金的を当てる。
思わず股間に手を当てる旦那ちゃん、
「なにするだ!」
「なにするだって、それはこっちの台詞よ」
「大事なお宝が壊れたらどうするんだ」
「どうもしない」
「あなたの大事なお友達だぞ」
「そんなみすぼらしい友達知らないです」
「みすぼらくないっ!」
「自分のソレ見てから言いなさい」
「・・・・・・ダイナマイト・マグナム」
「はんっ!」
「BIG・マイ・サン」
「GOホーム」
「くぅーん」
肩を落とし脱衣所へと引き返そうとする旦那ちゃん、
「風邪ひくなよ」
その声と同時に振り返り、腰をふりふりと振る旦那ちゃん。
ぴらんぴらんぴらんと揺れるナニ。
「はいはい」
ダダンダンダダン、ダダンダンダダン。
素晴らしいもの・・・たぶん。




