表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蒼き乙女よ熱く翔べ  作者: oikawa
第一章 及川ナナ
8/11

「タッチな」

杉本の掌底が及川の盤面を捉えバチーンという轟音とともに及川の鼻が折れ、鮮血がほとばしった。



及川に一撃入れながらそのまま通り過ぎて及川の背後まできた杉本は、及川のすぐ後ろのロープに抱くようにしがみつき止まった。



及川と杉本が、一、二歩の距離で背中合わせの状態になっている。



鼻から血を滴らせながら、その場から一歩も動かない及川。


ロープにしがみついたまま、息を切らしリングの外の宙を見つめる杉本。




くそっ!


何やってんだ私は。


このイカレ野郎にアックスボンバー一発ぶちかましてやるつもりだったのに殴っちまった。



...まあいい。


なんかちょっと、スッキリしちまったわ。



後は煮るなり焼くなりどうとでもしやがれ。



背を見せたままの杉本は、背後から蹴られようが殴られようがもうどうでもよかった。



「っつー」


と言いながら及川が首を左右にコキコキと音を鳴らして振る。


「なんだよ、いいもん持ってんじゃん」


血だらけの顔で振り返りにやりと笑う。


すぐ前を向き直った及川の目が、こちらを見ている由鬼那を捉えた。



及川は由鬼那を見据えて杉本を振り返らないままポンと左手で背後のロープに捕まっている杉本の尻を軽く叩いた。



「タッチな」



杉本にそう言うと、自分の顔の血を手や腕で拭いながら及川は由鬼那の方へかろやかに歩き出した。


及川はうれしそうに笑っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ