第42話 事件発生-陸祐編-
なぜか少し戦闘形が…。
あぁ…ファンタジーにした覚えはなかったのに…。
「どうしたんですか?次回予告の内容の続き…とかいうんじゃ…」
「まさに、そのとおりね…」
僕は…生徒会長と共にいた。
もうすぐ…彼が…消滅する。
柳 美琴が…死ぬ。
そんなことを知っていたのは、僕と…目の前にいる生徒会長だった。
…なぜなら…僕らは…。
(--- 会議室 ---)
「え?二人で?」
「ええ、ちょっとしたお話。でも大切な話だから…席をはずしてほしいの…ダメかしら?」
「べっ別に…イイですよけど…」
「そ、よかった」
そう言って、彼女はスッと笑う。
「では、生徒会長、わっちらは、ちょっくら出かけてきますわ」
「ええ、わかったわ」
小振りで、手を振る。
お淑やかな笑顔を見せる彼女は、
「さあ、入りましょう?」
と言って、僕を会議室へ招いていた。
僕と彼女は…互いに認識があったわけでもない。
ただ、事情が重なったのだ。
「お茶は、何がいいかしら?」
「お茶はお茶…グリンティーと言えばいいのですか?」
「グッド、その発想は当たりよ流石ね…穂村君?」
「まあ…そうですね」
「それで、私がここに貴方を呼んだ理由…言わずともわかるわね?」
「ええ、取引…ですか」
「そ、よくわかってるじゃない。流石は回しものね」
僕の名前は、穂村 陸祐…。
加えて、第十三機関の一人だ。
第十三機関は、僕を含めた13人で構成され、それぞれはこの世界の様子を窺うために、それぞれの持ち場に着く…。
本来僕らの存在を認識できない。
なぜならば、その地域に合った人体、素質になるからだ。
そして、僕らはまたこう呼ばれている…。
‘神‘と。
「やっぱり、貴女はすごい人だ…生身の人間ではない」
「そうね…」
生徒会長という名目高い地位に立っているのは、この学園を見渡すにしては、最適だからだと、僕は思う。
今思えば、彼女と彼…柳 美琴を出会わせてしまった僕は、あまりにもつまらない痛恨のミスを犯したと言っていい。
「それで、取引だけど…柳君を助けられない?」
「残念ですが、これは運命です」
「フフ、そういうだろうと確信はできていたのよ、でもね…」
ガチャ…ガチャ…ガシャンッ!
と大きな音を立て、壁に立てかけていた木刀を取り出し、両手でそれを握りしめ
「惚れた女は、何であろうとも、思い人を大切にしてあげたいのよ…そうね…一つの命を失ってさえもね!」
シュッ!シュッ!と、激しい風圧と、猛攻が僕を襲う。
彼女の瞳をみれば、いかに彼女が真剣になっているかがわかりえる。
「そうですね、貴女に一つお教えしましょう」
「何かしら?それは、私にとって、利益があることならば聞きましょうか…!」
シュッシュッ!ブンブンッ!
必死になってよける僕を見ながら二コリと微笑み、そういった。
どうやら、話は聞かないらしい…ならば
シュッシュッ…バシッ!
「白刃捕り…というのでしょう?こういうの」
「へぇ、面白い面白い」
「ぐっ…」
力を…増して…もう、限界だ!
バゴンッ!
大きな音と共に、地面の木材に傷が入る。
…というか、少々穴が開いた。
「どうやら、本当にただの生徒会長ではなさそうだっ!」
「ただ、家が剣道やってるだけの生徒会長よ!」
それはそれは…余計な…
一般の力しかない僕にたいして、それはないだろうよ…。
「ったく、困った生徒会長だなっ!じゃあ、言いますよ!文化祭の舞台は…眠れぬ森の少年を、貴女はみましたかっ!」
シュッ!
「ええ、一応ね、で、それがどうした…え…」
僕は、油断したのか、動きを止めた彼女の木刀の籠手に手を乗せて動かさないようにする。
「それが、僕が貴女に言えるアドバイスだと思ってください…では」
と、言って僕は…姿を消した。
残った生徒会長は、ただぼつぼつと…独り言を漏らしていた。
次回 第43話 忘れないで
死んでしまった美琴を救うため、歩は由恵たちのいる病院へ向かう…。




