第39話 眠れぬ森の少年
僕らは、一通り出店を回り、今度は体育館で開かれる演劇部の舞台を見ることにした。
「えっと…眠れる森の少女…」
「そ、知らない?」
「白雪姫…なら知ってますが?」
「そうね…wiki風に言うと…
ヨーロッパのある国に待望の姫が誕生し、ローマ神話の女神の名にちなんでオーロラと名付けられた。祝いの宴の中、生まれたばかりのオーロラに3人の妖精から贈り物が与えられることとなる。1人目の妖精・フローラからは美しさを、2人目の妖精・フォーナからは歌の才能が贈られた。ところが、その場に現れた魔女マレフィセントが、「16歳の誕生日日没までに糸車で指を刺して死ぬ」という呪いをかけてしまう。まだ贈り物をしていなかった3人目の妖精・メリーウェザーは、贈り物の代わりに「死ぬのではなく眠るだけで、真の恋人からのキスにより目覚める」という魔法をかけた。(wiki参照)
って感じね」
そう詳しい説明を施したのは、まぎれもなく咲蘭歩である。
前付き合っている頃から、彼女は童話が好きで、いつも家のパソコンで童話を見ているとか。
まあ、そんな隠れ趣味を持った彼女を、他の人はどう思うのだろう?
「お、ついた」
しばらく中庭を歩いてそこを抜けると、体育館と倉庫がある。
僕たちは、入り口にある受付でお金を払って、舞台を見ることとした。
『まもなく、舞台が開かれます、皆さま---、楽しんでください。』
途中、自分でも面倒だったので、全然聞いてなかったが、隣の僕の彼女は、真剣なので、他に話しかけずらかった。
さて…
いかがなものかな…
と、そこへ舞台の幕が開けられ…た。
が、次の瞬間僕の隣に座る咲蘭歩が心機一転。
かなり飽きていた。
というか、呆れていた。
「どうしたんだ、咲蘭歩?」
「…童話に沿ってない」
「まぁね」
ちなみに、正確には、眠れる森の美女ではなく、眠れぬ森の少年。
主人公オーロラ(男)は、まあ毒りんご食わされて、しばらく眠らされた…。
そして、なぜかそこらへんの小人が全員女で、その人たちのキスで目覚めるという…。
舞台が終わると、咲蘭歩が一番に体育館を出た。
心底苛立ちがあるのだろう。
「はぁ~…ねぇ美琴…サクって…」
「ああ、筋金入りの…童話オタクなんだよ…」
(--- 体育館裏 ---)
咲蘭歩は、怒っていた。
今すぐにでも怒鳴りそうなぐらいに。
「ちょっといいかしら!?」
と、大声で体育館裏にいた演劇部に話かけている。
「なんでしょう?」
と、演劇部部長の千島 慎吾が返事をする。
「なんでしょう?…じゃない!一体何なの!?今の舞台!全然原作と違うじゃない!」
「あぁ~…それはですね~…」
フィクション…と説明したり、オリジナル…と説明したりしたが、どれも無駄。
オーロラとして登場した特別ゲスト。
演劇部部長の弟、千島 雄恋治が現れる。
「お姉さん、困るよ…そんなこといわれちゃあ…」
…と、まあ色々と説得を試みた演劇部は、咲蘭歩に2,3時間ほど説教を受けたのであった。
(--- 文化祭編 終わり ---)
ふぁ~…やっと完結したぁ…文化祭編。
11話分程度…。
さてと、次からは、またシリアスになっていきます。
…というか、もう終盤!
多分後10数話で終わりかな




