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第25話 いじめ-由恵-

少し長めの内容です。

それと、更新遅れてすみませんでした。


私、岬 由恵は、幼馴染の柳 美琴君に恋をしていました。

しかし、それは両想いではなく、片想い…。

彼は、誰に対しても優しく、勿論私も例外ではありませんでした。

…でも、本当はその優しさを私だけに注いてほしかった。

なぜだか…私はいつの間にか独占欲が強くなっていました。

だから彼がほかの女の子と話している時や、彼女である咲蘭歩さんと一緒にいるときには胸が張り裂けそうなくらい痛みました。

家に帰ると、私を待つのは小学生の時の記念写真が置かれています。

…でも、その中には彼は映っていません。

なぜなら、彼は当時 ‘死んだ‘ といわれていたからです。


             (--- 7年前 春 教室 ---)

「ねぇ、聞いた?」


「聞いた聞いた」


…なんだろう、女子の間ではまれにある噂話。


「昨日、咲と一緒にいた柳君川に落ちちゃって、‘死んだ‘そうよ」


え…?今…なんて…?


「それで、犯人はその咲なんじゃないかーって噂もあるしね~」


…あの女が…?

そういえば、いつものように柳君を着け回すように追っかけていた昨日、彼はあの女と何か話して、どこかへ行った…流石にそのときは塾があったから追えなかったが…。


「その話、本当?」


「あっ由恵?…残念だったわね、恐らく事実よ」


「柳君も、悪運尽きたようね~だって、両親殺しの件、祖母虐待の件、飲酒目的の祖父への…」


「ちがうっ!!!」


彼女らの会話を切るように、私はそう叫んだ。

驚く二人に、続けて話す


「柳君は、両親を殺していないし、祖母さんに虐待もしていない!飲酒なんて…そんなのデマに決まってるわ!」


私は、近くにあった机を叩いてそういった。

すると、二人は不気味に微笑む。


「あ~そっか~由恵は、柳君のこと ‘だぁ~いすき‘ だもんね~庇いたくなるのよね~?でもね、今のあんた周りは敵だらけ、それにあんたみたいな美人を男に売りゃあそれは高くつくわよね?」


え…?これ、明らかに小学生レベルの会話じゃない…!?

なんなの…売るとか…敵!?なんのこと!?

気がつけば、私の周りを、男女が取り囲んでいた。

みんな不気味に笑う…。どこを見ても、薄気味悪い顔が私を見ていた。


「いや…、いや来ないで!みないで!」


逃げようとする私の手を一人の男子が捕まえる。


「つ~かま~えた!」


私は、必死になって手を振りほどこうとするが、女子の私が男子の力に逆らうことができず、ましてや鍛えてもない小柄の体は、そのまま引きずられてしまった。


「やめて!やめてよ!」


一人の男子生徒が私の服に触れようとした時だった。

教室の扉を勢いよく開け、そのままタックルでその男子生徒を吹き飛ばす影が一つあった。


「んにゃろ!何しやが…」


「女の子に手を出すなんて、サイテー!身の程を弁えたら?」


「百合人…!?」


私の目の前には、憧れの人である川梛 百合人の姿があった。

その後私たちは逃げ、屋上へ避難していた。

職員室へ行っても、どうせただの小学生。

教師からまともな返答をもらえるわけもなかった。


「ふぅ~…」


「…ありがとう」


「どういたしまして。でも由恵、あんた大丈夫なの?これからこんなこと何度も起きたりしたら…。」


「大丈夫よ、それに自分よりも苦しく悲しい人生を送った美琴のことを思うと、このくらいへっちゃらだから!」


「由恵…。」


たとえ何があろうと、彼女にだけは心配をかけられない。

私は、そう誓ったのだ。





次の更新は、2日後の水曜日です。


次回予告 第26話 親友-由恵-

毎日のような苦しい生活に、次第に体調も悪くなっていく由恵。

しかし、いじめはそれでも止まらない。

そんな時、彼女の前に七汐ななしお 桜歌おうかという人物が現れる。

彼女は由恵とコミュニケーションをとり、次第に仲良くなってゆく。

そんなある時由恵は美琴のことを語り始める。

桜歌は由恵の話す美琴のことを次第に気になり始めるが…。

という話です。

ちなみに、七汐 桜歌は、以前にも出てきてます。

(例 第6話 過去 )

どうして七汐 桜歌が美琴に告白したのか、この話でつながると思います。

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