第14話 仲立ち作戦-実行-
その日は特に陽射しのまぶしい日。
あらゆる植物が、せっせと光合成をして、私たちに、酸素を頂戴させてくれる。
しかし、薔薇は、光合成をするのでしょうか?
「えっと…それで?」
今私たちは、薫人さんを尾行及び観察をしていた。
「だから、尾行調査と観察ですわっ!」
「あの、水を差すようで悪いんですが、僕帰っていいですか?」
「なっ何でですのっ!」
普通に帰ろうとする彼を、思いっきり止める
なんて人だろう。
こんな時ですら、こんな…。
環奈がなぜこの人を好きになったのか…。
彼女とこの人を仲立ちさせるためにこの人の情報を集めてみようとしたものの…まったく理解しがたいですわ…。
「…」
「どうしたんです?ぼぉ~として」
「いえ、特に何も…そっそうですわ少し、会ってもらいたい人がいるんですの」
「あってもらいたい人?」
なんだろう?
とした顔である。
まあ、これからその会ってもらいたい人に会えば、少しはあの子も気が晴れるでしょう…絶望とかで。
「では、行きましょう」
先行して、私が廊下からその場所へ移動する。
ちなみに、私は3年生、例の彼女も3年生である。
さて、なぜ別の学校にいるはずの私がここにいるかと言いますと、無論転校をいたしまして、今はここ、水鳥乃学園に在学していますの。
文句ありまして?
(--- 3年4組 ---)
「えっと、壽凪 環奈はいるかしら?」
と、周囲にいた生徒に聞く。
無論同学年。
「ええ、あそこに座ってますよ」
「どうも」
そう言って、私は環奈の近くへよる。
すると、彼女の方から話をかけてきた。
「ん、椎雫?」
「今日は、スペシャルゲストを連れてきたのよほら」
と、物を差し出すように柳君を差し出す。
「どっどうも…えっと…」
「!!!!!ちょっといいかなっ!?」
思いっきり肩をびかつかせ、彼女は私の方を焦った眼で見る。
そして、制服をぐいぐいと引っ張って、扉の近く、つまりは柳君よりも離れた場所へ移動する。
「どっどっどっどういうことかなぁああ!?」
「どういうって・・・こういう?」
「じゃなくてぇえええ!!!」
「まあいいじゃない、こうして巡り合わせてあげたんだから・・・好きなんでしょ?彼のこと」
「そっそうだけど…う…」
彼女は、壽凪 環奈。
私の幼馴染で、少し臆病なところもある。
クラスでは、成績優秀で、周囲からも度々噂されている。
その彼女も、何度か告白をされてきたらしい。
それを幾度となく断って来ていた。
それでもモテる女はいたもんね。
「それで、どうするの?少しお話しでもする?」
「…ちょっと待って…トットイレ…」
「逃がさないわよ?」
「うわぁあん・・・」
彼女は、その臆病な性格で、幾度となくトイレと言い、逃げだす癖がある。
まあ、今のようにバッサリとみ抜けてしまうほどに脆いけれども。
「…う…わっか…た…でも、約束…」
「なぁに?」
「一緒にいてね?」
そう、これが彼女の最後の抵抗である。
自分を逃がさないため、かつ安心させるためである。
それでも、彼女は幾度となく私に逃げられているのだが…。今回くらいは、許してあげよう。
「わかったわ、神に誓って」
手で合図する。
これで、今日は彼女の御守役となったわけだ。
さぁて、忙しくなるわ…。
そして、彼女と柳君の仲立ち役となった私…どうなる?




