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勇者と聖女のとりかえばや ~聖女が勇者で勇者が聖女!?~  作者: 星野 優杞
勇者アキレアと聖女フリージア
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魔王城攻略

そろそろ終盤なのでややラストスパート……。

学校に入るとすぐにたくさんの生徒が襲い掛かってきた。意識は無いようだけど、騎士クラスや魔法使いクラスの生徒はなかなか良い動きをする。

それでもオーラの影響を受けない兵士達は彼らより強く、どうにか動きを封じ保護することに成功していた。


捕まえるのは倒すのよりも難しい。

最初は私が保護した生徒たちに状態異常回復魔法をかけようかと思っていたんだけど


「勇者様。魔王戦の前は消耗を避けるべきです。」


とホワイトレースに止められた。言われてみればそうだ。

そういうわけで私たちは兵士たちが生徒を保護するのを脇目に魔王やフリージアを捜索していた。


「最上階にいるんじゃないかな?地下があるわけでもないし。」


王子がそう言った。


「え?何でですか?」

「まあ、入口から一番遠いし、あの魔王一番それっぽい場所とか選びそうだし。」

「それっぽい場所……?」

「3階の礼拝堂とか。アッキーのこと、俺の運命とか呼ぶ奴だし。」

「「「あー……。」」」


王子の言葉に納得した俺達は一応3階を目指して進むことにした。


「って、うわ!」


いきなり教室から飛び出してきた生徒は今までの生徒たちより、ずっと強くて思わず驚いた。今まで軽くいなしていた王子が少し引いたくらいだ。


「アキラ?!」


そう叫んだのはライさんだ。


(そうか、ここは……!)


フリージアたちの教室か。

飛び出してきた男子生徒はアキラというらしい。

強いとちょっと無傷で保護するのが大変になる。

兵士の人たちが数人がかりでアキラという生徒をどうにかしようとしているが、教室から他の生徒が飛び出してきて人数差を埋められてしまう。意外と強いらしく、一対一だと兵士が押されてしまうようだ。

でもまあ……


「よっと。」

「ぐはっ!!」

「ビリー!?」


私は容赦なく、水魔法を腹に打ち込み土魔法で足元を掬った。


「アキレア君?!」


ライさんが驚いた様子で私を振り返る。だけど


「まあ回復魔法をかけてもらいますし、骨の1つや2つ、命にかかわらなければ良いかと思いまして。」


私にとってはフリージアのクラスメイトで手間取って、フリージアに何かあるほうが問題なのだ。手加減がしにくい相手に無駄に手加減をしている時間もないし。

拘束さえしてしまえば、兵士の人とかが回復してくれると思う。まあ、最悪城から出た後にでも回復してもらえるだろう。……うん、余裕があれば後々私が回復すればいいし。

ライさんが少し口元を引きつらせている。けれどフリージアのクラスメイトの顔も知らないホワイトレースは私の言葉にうなずいているし


「そうだね。僕もアキレア君に賛成かな。」


なにより王子も同意見らしい。


その後は早かった。骨の1つや2つ仕方ないと決めたらしい王子はテキパキとクラスメイト達の動きを封じていった。

……まあ私はこの人たちのこと知りませんけど、王子はクラスメイトなんですよね?


「……動きが良いですね?」

「うん。アッキーに回復してもらってからすこぶる調子が良いんだよね。この花飾りの効果が回復量アップだからかな?」


思わず聞いた私に、王子はそう答えた。

違う、そうじゃない。いや、言い出したのは私だから良いんですけどね?




「容赦ないなあ。」


魔王が苦笑いしながらそう言った。悪のオーラの探知能力で、城の中の様子が分かるらしい。回復魔法の先生も礼拝堂に入ってきていた。


「さて、聖女フリージア。お前は俺を殺すのを止めないと言ったな?」

「ああ。」


躊躇わずに頷く。


「!!」


いきなり太ももくらいまでの鉱石が現れて俺の足を覆った。


「これは……。」


床に固定されているようでその場から動けない。触ってみると見た目の通り鉱石っぽい手触りだ。

でも魔法的に見ると……土魔法と光魔法の結界が複雑に入り混じった魔法のようだった。


「それは俺達が共同開発した魔法だ。」

「あなたの動きを止めるために、わざわざ作ったんです。」


力づくで壊すにしても、魔法の知識で解除するにしても結構時間がかかりそうな代物だ。そして同時にある程度の量の魔力が必要そうなものだった。


(俺以外に使う気は無さそうだな。)


魔王側からしたら、拘束したいのは俺だけのようだ。

まあ拘束するのって面倒だし、倒しちゃったりしたほうが楽なんだろう。

そう考えるとわざわざ俺を拘束するのは、ある意味好待遇なんだろうけど、黙って拘束されているわけにもいかない。


「スキラ。」

「ん?」

「俺はお前を、アストロンと同じ目に合わせてやる。」

「うん。それでいい。」


魔王は一つ頷くと部屋の入口に向き直った。その瞬間扉が勢いよく開く。


「アッキー!!」


開いたのとほぼ同時に、俺の目は彼の姿を捉え、彼の目も俺の姿を捉えた。

そして目があった瞬間に彼は俺のあだ名を叫んだ。


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