学外逃亡
「ど、どうしましょう。どこから聞かれていたのかしら。というかあの反応、多分王子からまだ何も説明を受けていませんわよね?!」
「とにかく放っておいたらまずいのは確かです!お、追いかけましょう!!」
「はい!」
とりあえず身体強化に速度アップの魔法を重ね掛けして走る!けれど
(そりゃあフリージアも同じ魔法使えるもんね?!)
身体能力は彼女の方が上だし、身体強化系の魔法も彼女の方が使い慣れている。追い付ける理由が見当たらない。
しかもフリージアはその勢いのまま学校の敷地から出て行ってしまった。校門の警備がガバガバ!!
「挟み撃ちとか!追い込みとか!なんか策を講じないとアキレアは捕まえられません!!」
「そんな気はしてました!!さすがに攻撃魔法で動きを封じるわけにいきませんし!!」
「学外の街中で攻撃魔法はまずいしね!!」
ホワイトレースと走りながら話す。私たちは校門のそばまで来て、スピードを緩めて顔を見合わせた。
フリージアは学校の外に行ってしまったけど、追いかけるべきだろう。
「ど、どうしたの?!」
息を切らした私たちを見て目を丸くしたのはライさんだ。校門に向かって走って行く私たちを見て、追いかけてきてくれたらしい。ちょうど隣には王子もいた。
アストロン王子は私とホワイトレースを見て、何かを察したのか目を細めた。
「もしかしてアッキー?」
「は、はい。会話を一部聞かれてしまったようで……申し訳ありません!!」
ホワイトレースがバッと勢い良く頭を下げる。
「ううん。早く言い出せなかった僕も悪い。君たちの会話を聞かなくても、この学校の雰囲気じゃ、どこで耳にしたって可笑しくなかったんだ。」
傍を離れたのも悪手だったと、王子は呟く。
「王子!アキレアは、学校の外に走って行ってしまって……!」
フリージアを捕まえられるとしたら、この人しかいないだろう。フリージアと背中を預け合って戦える、この人しか。
私がフリージアが去っていった方面を指さすと王子は頷いた。それから手に持っていた荷物をライさんに渡す。
「僕もちょっと追いかけてみるね。」
王子はにっこり笑うと振り返ることも無く、フリージアが走って行った方面に走り出した。
「と、とにかく私たちは私たちで探しましょう!」
王子がスピードでフリージアを追いかけるとしても、どこにいるかは定かではない。それなら私たちは私たちで彼女を探すべきだろう。
「そうですね!」
「うん……。事情は一応知ってるから、俺も探すよ。」
こうして先生には悪いけど私たちは授業よりもフリージア探しを優先することにした。学校の時間なのに学校の外に出るのは少し違和感があるけれど、今は仕方ないだろう。
集団さぼり!
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