談話『実地研修先を決めろ』
毎日更新・・・間に合ったかな?
間に合ってなかった、これも全部色リベロのせいだ。
けど何とかエタらずに行けそうな気がして来た。
和気藹々としたクラス会議、だがそれはまだ始まったばかりである。
「あー、面倒だから班ごとに固まりやすいように席替えして、それから班作ったら班長決めてそいつが班のメンバーの名前伝えに来なさい」
こっちを見ずに実地研修の資料らしきものに目を通しながら黒川先生は告げる。
皆いそいそと自分の席を移動させ、班ごとに一列ずつになった、俺達の列は先頭から、衛、空、雷、俺、雪の順だ。
「班長は限な」
衛はそういうの苦手だから真っ先に押し付けてくる。
悪いとは言わないし、出来ないとは言わないがここには天下の流雲姉妹が居る、こういう事なら率先してやりそうなものだが、特に空なんかそういうタイプに思う。
「いや他に誰かやりたい人は居ないの? 居ないなら俺でもいいけど」
「私は、限でいいと思うぞ」
「あたしも~」
「同じく」
賛成多数で俺ということに決まったので俺は席を立ち先生の所へ移動した。
先生は未だ資料とにらめっこしていた。
「なんだもう決まったのか?」
気配だけで察知したのかこちらを見ないまま話を進めてくる。
「班長の名前を班名として、班員を言いなさい」
「蹴戸班、班員は流雲姉妹、加辺、音妙寺です」
「ふむ、蹴戸か、そしたらこのうち一つを選べ」
そう言って先生は四枚の資料を何も書いてない裏地の方を上にして出してきた。
「えっと、これは?」
「希望を聞いて居たらキリがないので行先はこの中からランダムに一つ選びなさい」
毎年あるこの行事、確か班ごとに全部バラバラになるようになっており、うちのクラスは四班出来るから四つ、行先があるということなのだろうけど。
「早い者勝ちだ、さっさと選べ」
教室を見渡せばまだ班長選びで揉めている様子で、先生のこの発言を聞いて余計に慌てだしていた。
「では、これで、お願いします」
一番右端の資料を受け取るとそのまま表に返して行先を確認する。
「ほー、魔道競技センターか、あそこは色々なものが見れて私もオススメの物件だ」
そう言って資料をそのまま渡され、班のところへ戻ると、もらった資料を全員に配り、予定を立てていく。
魔道競技センターとは魔法を使ったスポーツ競技に関する競技場や訓練施設場などが併設されている、施設で実地研修の内容的には施設内で実際にいくつかの競技をやってみるというものらしいが、この班でそういうスポーツというか部活なんかしてるのは衛ぐらいなもので、他は俺を含めて帰宅部だ。
「競技体験か、私はあまり細かい技術とかは苦手なんだが私でも出来る物はあるだろうか?」
空が珍しく難しい顔をする、こいつにも苦手なものがあったんだな。
「空は、結構おーざっぱだしね~」
「雷だってコントロールは苦手だろう?」
「あたしは威力の調整ぐらい出来るし」
「調整できるではなく調整しないとマズい、の間違えだろう?」
珍しく言い合いをする二人、新鮮ではあるが、あまり騒ぐと周りの迷惑だ。
「その辺にしておけよ……衛はやっぱ部活にも入ってる魔道ラグビーか?」
「あーいや別にみんなに合わせるぜ? 部活でもどうせやるんだし他の事もやってみたいしな」
確かに普段やってるからそれをやるでは研修の意味があまりないかもしれないな。
「せ、雪は何かやりたいものはあるか?」
「私は―――スポーツ苦手だから……」
確かに体育の授業を良く休んでるのを見かけたりするが。
「どっか他所のと交換してもらおうか?」
「いい、大丈夫、全く出来ないってわけじゃないし、魔道競技でも激しく動かなくていい奴もあるって聞いたことがある」
的当て系競技なんか辺りだろうか、確か魔弓道や魔道射的なんかも資料を見る限りあるようだな。
「全部は出来ないからいくつか候補を見繕って絞ろう、皆やりたい競技を言ってくれ」
全員分の希望を全部と言うのも可能だが時間も一日しかないし、二、三個に絞っておくのがベストだろう。
「じゃあ俺、魔道相撲」
「私は魔道射的がいい」
「あたしはもそれかな」
「じゃあ私も」
「え、じゃあ俺もやっぱそれで」
全員魔道射的ということで俺もそれで不満はないが衛はそれでいいのか。
「防御魔法以外使えたっけお前?」
「いや、なんとかなるだろ」
そう言ってにこやかに笑う、まあ本人がいいならいい。
「無理に私達に合わせなくてもいいんだぞ加辺」
「そうだよ~、衛くんは好きなのやっていいんだよ?」
「無理は良くない」
三人とも衛を気遣ってそういうがこいつは一回決めたことは通すし、こういう場では足並みを揃えようとするから言っても無駄だろう。
「それでは研修内容は魔道射的体験ということで」
「日程はどんな感じなんだ?」
「集合は現地で時間は九時にでいいだろう、服装は魔道競技だし魔道着で来るか持ち込みでいいか」
「魔道着か、最近古くなって来たから新調しようと思っていたのだが、この機会に買い替えるか」
「えー空が替えるならあたしも買いたいな~」
「私も、学校指定のはあるけどちゃんとした奴は持ってない」
魔道競技のみならず学園の授業でも度々使うものだから一応学校指定の性能の低いものはあるが、どうせ本格的なところに行くのであればちゃんとしたものを用意したい。
俺のも確か古くなっていたな、この機会に俺も新調しておくか。
「じゃあみんなで一緒に買いに行かね? 俺も丁度買おうって思ってところだったし」
「おっ、いいね~衛くんナイスアイディア! 限くんはどう? 一緒に買いに行く?」
「ああ、そうさせてもらうよ、俺のも古くなって来ていたからな。……行きつけの店があるんだけどそこでいいか?」
「ショッピングモールじゃなくて?」
「ああ、昔から使ってるところで簡易オーダーメイドが出来て安く仕上げてくれる上に性能もいい腕のいい職人さんの店だよ」
それこそ小学校低学年の頃より利用してる馴染みの店だ。
「そんなところがあったのか、けれどこの人数で押しかけても平気なのか?」
その点は大丈夫だ、以前に『いつかお友達も連れてきてくれ』と新しい客を求めていたし。
「大丈夫さ、むしろ喜ぶよ……それでいつ行く?」
「放課後、なんてどうかな~?」
「私は大丈夫だ」
「ん、私も」
「俺も大丈夫だぞ。けど衛は部活だろう、行けるか?」
「ああ、平気だ。顧問から実地研修優先で構わないと言われてっから」
「そうか」
全員が都合がいいということで俺達は放課後俺の行きつけの魔道着職人の店に行くことになったのだった。
凄く評価してください、みたいなの最近多いけど見ててなんか強要してるっぽくて嫌だと個人的に思っている。
けどせめて見たよ、読んだよ、また読みたいって人はぜひ、ブックマークを。
それともなろうのアカウントない人達だろうか、見てもらえるだけでありがたいし元気になるので、これからも応援よろしくお願いします。




