第6話:悪役令嬢は地下牢へと連行される
ラグビーたのしい
「その女を牢へ連れて行け!」
王子が命じるままに、あたしは衛兵に前後を挟まれて足音高く会場を後にする。
貴族令嬢たる者、己に恥じる点がなきよう死の直前まで傲岸に胸を反らして生きるのよ、と御婆様は仰っていた。
貴族の誇りは姿勢に顕れる。だからあたしは決して俯かない。
……それにしても気に入らない。
何もかもが気に入らない。
王子の態度の突然の豹変も、王子の軽はずみな言動を止めようとしない周囲の取り巻きも、異論を挟まない貴族達も。
理屈に合わないことが多すぎる……何かの政治的陰謀かしら?
お父様がまたぞろ政敵をつくったのかしら? お母様もお父様の手綱を取り損ねたのかしら?
政敵の陰謀のシナリオの可能性をいろいろと考察しているうちに、あたしは下り階段につまづきそうになった。
……下り階段?
「ちょっと。あたしをどこへ連れて行くつもり?」
「ですから、王子の命じる通り牢へと」
杓子定規に答える衛兵にあたしは猛然と噛みついた。
「はあ? あなたね! 貴族の淑女の扱いを知らないの? あたしのような貴族令嬢を連れて行く牢は、慣例で貴賓室って決まってるの! わかる?き・ひ・ん・し・つ!! 高い階で窓もあって家具と天蓋付きのベッドがあって、世話をするメイドがついてくるのが普通なの! それが、牢って地下牢? 城の地下牢ってクーデターをしでかした反逆者とかを閉じこめておく場所でしょ? うら若い淑女をそんなところに連れて行こうとか、あなたの騎士道精神はどうなってるの? 男として恥ずかしくないの?」
「いや……その……」
「どうする……?」
「しかしなあ……」
ボソボソと衛兵達は相談を始めた。
正直なところ、あの政治感覚ゼロの王子であれば意趣返しのためだけにあたしを地下牢へ、と命じた可能性はあると思ってる。
だけど、あたしがそんな遊びに付き合わなきゃいけない理由もない。
衛兵達は迷っているみたい。
このまま説得を続ければ、少なくとも地下牢行きは免れるかもしれない。
あたしは……
黙って地下牢へついていく→11話へ
地下牢行きを阻止するため猛然と抗議する → 12話へ
その他、読者様投稿のアイディアへ → 13話へ
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