表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/17

第5話:悪役令嬢は王子の弟に助けられる

読者選択肢として神楽 弓楽さんの感想を参考にさせていただきました!


「兄上!愚かな真似はお止めください!」


澄んだ声で殿下の政治的蛮行を制止したのは、兄とは頭の出来が違う、という噂の弟の王子。

顔のつくりは少し派手さに欠けるし髪も茶色がかっているけれど子犬っぽい雰囲気は嫌いじゃない。


あたしも、どうせ政略結婚をするなら弟王子<あっち>の方がいいなあ、なんて夜会で踊る姿を眺めていたこともある。

しょせんは適わない夢だったけど。


「うるさい!!妾腹の分際で政治に口を出すな!!」


そう。弟王子の母は第三婦人なの・・・

貴族と王家の結びつきを強めて国内政治を安定させる、という政略結婚の目的からすると第三婦人の王子と有力貴族との結婚なんて、反乱を助長するようなもの。

あたしとしては、お母様の仰る国内の政治的情勢も飲み込んで仕方なく顔だけ王子に我慢して嫁ぐつもりだったのに・・・5分前までは。


貴族達も兄王子の暴言に、さすがにざわめく。


それはそうよ。だって兄弟の王子で仲が悪いことを貴族達の面前で、これ以上ない形で浅はかにも示してしまったんですもの。

名誉を重んじられるべき貴族達の聞こえる場所で「妾腹」呼ばわりなんて正気じゃない。


第三婦人といっても王家に嫁ぐぐらいだから、それなりの家柄の国内貴族。

兄王子は弟だけでなく、弟と第三婦人の一族の名誉にまで泥を塗ったことになるわけで。


あー・・・弟王子が剣を抜こうとするのを侍従達が必死で止めている。

これは反乱の予感。

それでも、ここで死なれちゃ困るのよね。


あたしは咄嗟に弟王子に駆け寄って囁いた。


「ここで命を賭けるのはご短慮でございます。ですが・・・このご恩、決して忘れません」


はっと落ち着きを取り戻した弟王子を尻目に、あたしは王家の対立に緊迫した会場を抜け出した。

貴族達はもちろん、衛兵の誰もあたしを追ってこなかった。


→10話へ

後の話でも、適宜読者のあなたからの選択肢も募集します!


登録している方は感想欄へ「こんな選択肢が欲しい!」と書いてください。

登録していない方はTwitterへどうぞ


Twitterはこちら

https://mobile.twitter.com/boukenshaparty1

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ