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第4話:悪役令嬢はとっさに隠れる

悪役令嬢は隠密系

あたしは、とっさに姿勢を低くすると近くの人垣に素早く滑り込んだ。


あの王子の様子は普通じゃない。

普通じゃない人とは正面から対峙しない。


それが貴族が生き残るための知恵だ、と御爺様が教えてくれた。

そういえば御爺様も、よく浮気をしては御婆様が振り回すグレイブから巧いこと隠れて逃げていた。


あたしの技術は御爺様仕込み。

人混みに同化し、自分の存在感を消す。

隣の人達と呼吸を合わせ、視線を合わせ、感情を合わせる。


「・・・どこへ行った?アクア!貴様との婚約を・・・あれ?どこだ・・・?」


王子の困惑した声に合わせるように人垣となった貴族達は周囲を見回す。

あたしも同じように周囲を見回す。

隣の人と動作を合わせるのが隠密のコツだ。


それにしても、あの王子は頭がどうかしてる。

こんな大勢の貴族の前で婚約破棄を言い渡すとか、あたしの一族を敵に回す気だろうか。

と、いうか今となっては王子も王国も、あたしの敵だ。


この敵だらけの王宮から見咎められることなく逃げ出さなければならない。


貴族達に紛れて自然に人を捜す振りをしつつ、あたしは脱出に向けて頭の中で計画を練ることにした。


→ 9話へ



頭のおかしい人から逃げる技術に定評のある悪役令嬢

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