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第9話:悪役令嬢は城を脱出せんとする

今日の選択肢は、なび さんのご意見を参考にしました!

あたしはバカ王子が必死に一人芝居をしている会場からこっそりと抜け出した。


御爺様仕込みの隠遁術は、どんな時でもあたしを支えてくれる。


「貴族とはな、どんな手段を講じても生き延びねばならぬ生き方なのだ。


正々堂々?よろしい、相手が弱そうなら正々堂々と正面から打ち破りなさい。

貴族としての誇り?よろしい、余裕があればいくらでも誇りを誇示しなさい。


しかしね、貴族といっても1人の人間に過ぎないのだよ。短剣で刺されれば死んでしまうし、毒を盛られても死んでしまう。


だからね、どんなことをしても生き延びなさい。わしが教えられるのは、長い経験と“ちょっとした技術”に過ぎないが・・・」


御爺様には本当に可愛がっていただいた・・・なかでもお屋敷の中で御爺様との隠れんぼ遊びは、あたしのお気に入りだった。


「さて・・・まずは城から抜け出さないとね」


この城はもはや敵地、と言ってもいい。

今はまだ情報が行き渡っていないけれど、会場の騒ぎが城中に知れ渡るのも時間の問題。

さしあたっての安全を確保しないと。


「まずは・・・この格好を何とかしないとね」


この歩きにくいハイヒールと、動きにくいドレス、それに主張の激しい髪型を何とかしなければ脱出どころではない。


あたりを見回すと、ちょうどあたしと背格好の近いメイドが通路を歩いているのが見えた。


ちょっと気の毒だけど、協力してもらおうかしら。


ーーーーーーーーーーーーー


数分後、あたしは完璧なメイドの扮装で城の通路を俯きながら歩いていた。

着こなしも完全なら化粧も簡単に落とした上で、逆に顔料でやや薄黒く顔を染めることまでした。


御爺様から教えていただいた“ちょっとした技術”に変装の技術は当然のように含まれる。


「あの娘には気の毒をしたけれど、ドレスを売ればメイドを辞めても食べていけるぐらいの金額にはなるでしょう」


貴族にとってメイドは、そこにいるのが自然な家具の一種、のようなもので人格ある人とは見なされない。

王宮のように大勢のメイドが出入りする場所ではメイドも専門の業務毎に縦割りで互いに何をしているのかまでは知らないことも多い。


その証拠に、衛兵達が忙しげに走り回っていても、あたしには一向に気づかれない。

道具置き場にドレスと共に押し込んだ娘が、気が付いて騒ぎ出す頃には城を抜け出す自信はある。


ふと、通路に面した重厚なドアの一つが開いているのに気がつく。

掃除のメイドが不精をして鍵をかけ忘れたらしい。


このまま抜け出してもいいけれど、行きがけの駄賃として何か騒ぎを起こしていくのもいいかもしれない。

例えば、ちょっとした小火などを起こせば大騒ぎになって警備が緩くなるかもしれない。


あたしは・・・


ドアの開いた部屋を無視して城から抜け出す道を探す → 19話へ


ドアの開いた部屋に入ってみる → 20話へ

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