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繋がったピース
結衣はびっくりしたような表情の後、悲しそうに目を伏せていた。
僕の中のバラバラだったピースが繋がった気がした。
京都榊…高校だったのか…
もちろん彼女は悪くない。彼女の大人びた雰囲気に勘違いしたのは自分だ。
彼女は榊の二年生だと僕に話してくれた。
結衣は十一月生まれだからまだ十六歳という事だろう。
僕と二つ違いか…
大人っぽく見えるから歳上だと思っていたのと、制服姿を見てしまったことでまだドキドキが収まらない。
「結衣…」
「翔くん、どうしてここに…」
ドアが開き、階段の下から誰か上がってくるのが見えた。
トモヤと春奈さんだった。
「今日は来て頂いてありがとうございました。」
「いや〜カッコ良かったっス!」
結衣の視線が春奈さんの方に注がれる。
「あっ!お姉ちゃん。」
…はい?
繋がっていないピースがまだ残っていたようだ。