表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/52

第5話

お父様に休めと言われ後、私は自室に戻りベッドに横たわったが、眠ることはできなかった。

今の時間帯は昼頃にも関わらず、身体はひどくだるくて休息を求めている。


だが、目を閉じる度にマーリスのことが頭に浮かび、どうしても私は眠ることが出来なかった。

もし、私とマーリスの仲が良ければここまで私が気づくことはなかったかもしれないが、私とマーリスの仲は決して悪くはなかった。

喧嘩をしたことはない、そうまでは言わない。

それでも、私は常にマーリスを支えてきたし、その事はマーリス自身も気づいていると思っていた。


「何で……」


だからこそ、私はマーリスの裏切りに衝撃を隠せない。

もし、マーリスがマルシェのことが本当に好きで身を引いてほしいのならば、私はきちんと話し合いに応じるつもりだった。

最終的に、それを本気でマーリスが望んでいるなら、本気で身を引いていいとも思っていた。


「何で、こうなったの……」


酷く胸が痛い。

その痛みに耐えきれず、私は身体を起こす。

最早、眠ることはできそうにない、そう判断した私は外へと歩き出した。




◇◆◇




気づけば私は、いつも散歩している王宮近くの広場にいた。

何時もならば人に溢れているその広場は、何故か今日に限って人気が無く、それを疑問に思いながら私は腰を下ろす。


「サリア様?」


「っ!」


突然、私の背後から声がしたのはそのときだった。

声に反応した私は、跳ねるように振り返る。


そこに立っていたのは、私の浮気相手だと言われている男性だった。


その姿に私は一瞬、驚愕を覚えるが、すぐにここで彼にあってもおかしくは無かったことに気づく。

何せ、この場所は今まで彼とあったことのある場所なのだから。

そこまで考え、私は情けなくともこの場所に来るのではなかった何て思いを抱いてしまう。

そうすれば、あの事を自分の口から告げずにいられたかもしれないのに、と。


「やっぱりサリア様でしたか。何時も言わせていただいておりますが、いい加減お付きの者を連れて外出してくれませんか?」


そんな私の内心を知るよしもなく、男性は何時も取りに私の偽名を口にし、そう話し出す。

その彼の態度に、一瞬私の胸にこのまま何時も通りに話して、全てをうやむやにしてしまおうか何て思いが浮かぶ。

しかし私は顔を振り、直ぐにそんな弱きを振り払った。

……今回の件に、この無関係な男性を巻き込んでしまったのは私のせいなのだ。

だとしたら、責任を取らなければならない。


「……実は、少しお話があります」


そう覚悟を決めた私は、重い口を開いた……

本日30日、拙作パーティーから追放された治癒師、実は最強につきの発売日です。

気が向いた方は、購入して下さると凄く有難いです!

カカオ・ランタン先生の麗しいイラストだけでも、ご覧頂けると幸いです!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ