表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/52

第26話

本日までマーリス目線です。

「昨日、何故ライフォード様はこの屋敷に来ていたのでしょうか……」


部屋に入ってきて、 そう訪ねて来たマルシェに、私は思わず舌打ちを漏らしそうになる。

どうやら、マルシェもライフォード様と出会っていたらしい。

それは、昨日のことをマルシェに知られたくない私にとって、厄介きわまりないことで私は苛立ちを覚える。


「それは君には関係ない」


「……え」


その苛立ちのままに、私はマルシェへとそういい放った。

今まで私は、サラリアに言われ令嬢と接するときには外面を保つようにしてきた。

だが、今の私にはそれを保つだけの余裕はなかった。


「私は忙しい。無駄な話は後にしろ」


その言葉だけをマルシェへと私は告げる。

自分の言葉に、マルシェが傷ついた表情をしていることにさえ何ら興味を抱かずに。

私にとって、マルシェとはその程度の存在でしかなかった。


「それともうひとつ。結婚式の参加者はこちらが招待したものに限ることにする」


「っ!そんな!」


だからこそ、私にはさらにマルシェの望みを削ることにも何の躊躇も覚えなかった。

結婚式は、出来るだけ多くの人を呼ぶ、それをマルシェは強く望んでいた。

しかし、ライフォード様に冤罪を告白することを強要されている現状、結婚式に人が来るのは不都合でしかない。


「これは決定事項だ」


故に、私の中にマルシェの要望を聞くという選択肢はない。

そんな私に、怒りの目を向けたあと、マルシェは身を翻し部屋をあとにする。

それを見届けた私は、厄介後とは去ったとばかりに。



……けれど、その時の私は知らない。


この時、マルシェの機嫌を損ねたことをどれだけ後に後悔することになるか。


破滅はもうそこまで見えてきていた……

次回から、ようやく物語がサラリアに戻ります。

お待たせしてしまい、申し訳ありません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ