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アンチノミーを越えて  作者: 朽無鶸
1. 生まれた僕らは死なねばならない。
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アンチメメントモリ

死を意識して生を語るのは良いが

死は生の裏返しでは無いのだ

他人の不幸は蜜の味とはよく言うものではあるが

嫉妬心が未来を産んだ試しは無いのだ

敗者のイデオロギールサンチマンが人々を覆う

この世で大切なのは勝つか負けるかなのか

負けたら最後勝者を恨むのが救済とでもいうか

食うか食われるかの椅子取りゲーム

我々はこの理不尽な戦いを誰に強いられているのか

社会か世界かそれとも自分自身のプライドか

もしそれが本能だと言うのなら何故心が痛むのか


君が笑顔になれる答えを求めて

生きたいという気持ちは

死にたくないことでは無いはずだから



そもそも二択になるような命題は誘導だ

アンチテーゼとテーゼの争いはもう飽きた

勝つか負けるか上か下か正か負か

食うか食われるか善と悪か生か死か

僕らの首を締めているのはニヒリズムでは無く

意味や価値の問いそのものなのだろう

所詮思想家気取り家に引きこもり

弾き出したアンチメメントモリ

どうか僕らの話を聞いてはくれないか



君が笑顔になれる答えを求めて

生きたいという気持ちは

死にたくないことではないはずだから



僕らがすべきなのはきっと対話で

敵は世界では無いはずなのだ

君と僕が違う価値観を持つからこそ

僕は君の素晴らしさを知ったよ

君は君のままで大丈夫大丈夫だから

知を愛した先の己の正義を貫いてみせろ


君が笑顔になれる答えを求めて

生きたいという気持ちは

死にたくないことではないはずだから

君を幸せにしたいという気持ちが

僕の幸せそのものなのだから

そもそも生きたいという気持ちが

死にたいというものと同じなのかもしれないな

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