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RAUHA  作者: KEI
平和を背負って Byラウハ=ヴェイトネン
28/30

貫く

<前回までのあらすじ>


なんかミランダの名言が出た。



八月も一週間が経過したある日、自分は上層部のいる大会議室にいた。大会議室は上層部の人間達と自分との間には氷のように冷たい空気と内に秘めた赤い炎が燃え盛るかのような熱い空気に別れていた。


「この書類、我々は受け取りがたく思います。貴女は我々が大切に育てた優秀作とも言える暗殺将校ラウハ=ヴェイトネンなのです。こんな理由で外に送りたくはありません。」


やはり上層部は自分を外に送りたくないみたいだ。書類を少し見ただけで自分に視線をあてる。

しかし今ここにいるのは上層部が思う暗殺将校ラウハ=ヴェイトネンではない。平和の名を持つラウハ=ヴェイトネンという一人の人間だということを上層部は分かっていない。睨み付けるかのように目を細くし言った。


「自分はやりたいことを見つけ守りたいだけなんです。貴殿方だって守りたい人がいるからこそこのインターナショナルフォースの人間として、上層部としてやっていけてる。周りの民衆を眼中に入れることなくね。結局貴殿方は自分がよければそれでいいと思っているのですか?自分はもう貴殿方に付いていけません。なら自分はここを辞めるまでの事です。」


上層部の人間達はかなりショックを受けている。自分達が大事に育てた優秀作とも言える暗殺者が親離れしようとしていることに。上層部の人間達は子離れも出来ないほどまで落ちぶれたか。


「わかりました。これではいつまでたっても決着がつきません。我々だけで話し合わせてください。ラウハ大尉、後日また御呼びします。下がって結構。」

「はい。失礼しました。」

中佐に言われて軽く挨拶して自分は大会議室を後にした。


雨が降っている。さっきまでは快晴だったのに。大粒の雨にうたれ自分は大会議室のある本部からかなり離れたところにある宿舎へ傘もささずに歩く。

ねずみ色の空に降る雨のごとくこの世界はこんなにも汚れてしまったのだろうか。同情するかのように歩きながら悲しみの雨にうたれていた。


宿舎に帰るとミランダが待っていた。大きな白のバスタオルを頭から被せて服や髪を拭いてくれた。白のバスタオルから感じ取れる温もりが心地よかった。


四日後、再び大会議室に呼ばれた。今度は第10班の皆もついてきた。二番目に偉い大将が腕を組み換えて話す。

「ラウハ=ヴェイトネン大尉の辞職を承認します。我々は反対派ばかりではありますが、本人の意志の堅さをあの時初めて感じました。期限は八月十五日まで。その日のいつでも構わないのでここから出てください。」

「わかりました。そうさせていただきます。」


嬉しかった。あの上層部が辞職を承認するなんて。

今度は少佐が話す。

「第10班の次期班長の件ですが、斎藤神無に話したところこれで精一杯の償いとなるのならやります。やらせてください。と引き受けてくれるそうだ。ここに残る第10班の者には斉藤神無の監視を命ずる。きちんとやってほしい。」

「はっ!!」

自分以外の皆が敬礼する。下がって結構と合図をもらうと自分達は宿舎へと帰っていった。

閲覧ありがとうございます。


残すところ後二話、終わるのも早いですね。


昨日学校から帰宅中に雨が降ってきまして、傘もささず自転車で帰ったところ教科書が濡れてました。南無三。


次回はいよいよ旅立ちの前夜、ラウハ達の過ごし方に注目です。

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