表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

陰キャ男子、ヒビキんぐ

 誰もが一喜一憂する席替え。

 教壇から距離、窓側廊下側、近くの人選等々すべてが運しだい。

 俺は今回、ハズレを引いてしまった。

 最前列の窓際でとなりは話したこともない陰キャ君。

 仲のいい奴らはなぜかみんな遠くで固まってそれはもう喜んでいる。

 俺だけ仲間外れかよ。

 他の面々もいい結果のようで、クラス全体が浮かれムード。

 自分の運の無さを痛感し、流石にため息が漏れる。

 自然と出たため息は、陰キャ君を怯えさせてしまったようで、分かりやすく萎縮する。

 そんなつもりはなかったんだけど・・・。

 わざわざ弁明するのも変だし、実際本音ではあるし、何も言えず静かに席に着いた。



 席替えから一週間以上が過ぎもうすっかり慣れた。

 友達と席が遠いと言っても休み時間は前までと変わらないし、授業中もこれはこれで通信しているみたいで楽しい。

 結局、陰キャ君とは一度も話していないな。

 まぁ、隣だからと言って仲良くしなきゃいけない義務はない。

 そんなことを考えながら、陰キャ君の前を通った時、スマホの画面が見えた。

 開いているSNSとアイコン、名前まで全て見えた。案の定ダークモードだった。

 そのことを寝る前に思い出したから、気になって調べてみた。

 ツブヤッキ―の、えー名前は確か・・・、そうだ“ヒビキんぐ”だ。

 でるかな。

 おっ、でてきた。

 フォロワー0人のフォロー中99人かよ。

 大量のリツブヤキの中から、純度100%のツブヤキを発見した。

 なにを書いているのか凄く気になる。

 さてさて

“初対面でため息つかれた。最悪こえて災厄”

 たぶん席替えの時のだな。心の中ですまないと少しだけ思う。

 スクロールすると学校生活のツブヤキが大量に見つかった。

“弁当わすれた”

“学校で自販機使うの緊張した”

“陽キャたちうるさすぎ。人は猿から進化したって本当なんだ”

“湿度の高い童謡。ぜんしん♪ムチムチ♪かたつむり♪”

“下ネタ大声で話すなよ”

“本は読んでる振り。陰キャだから人生不利”

“動物ってなにを思って生きてるの”

“優しくなりたい”

“彼氏いるみたいむり”

“消しゴム拾ってもらった。まずい好きになりそう”

 等々。

 ところどころ俺達の悪口書いてあったけど、それを差し引いても流石におもしろい。

 いつもこんな事思ってんだな。

 てか、渾身のネタツブヤキ1いいねしかないじゃん。

 可哀想だから良いねしてあげるか。

 フォローもしてやろ。

 趣味が一つ増えたと喜んでいると、陰キャ君もといヒビキんぐが新しくツブヤいた。

“え、いいねされた。フォーロも。なんで怖い”

 DMで何かいうでもなく間接的に伝えるとは・・・ここでも陰キャなのか。

 これ、明日話し掛けたらツブヤいてくれるかな。

 楽しみになってきた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ