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第二十話
魔王城の前まで来れば、馬車が動きを止める。
そして扉が開き、小さな階段が現れた。
乗る時も驚いたが、この馬車の仕組みはどうなっているのだろうか。
そんな疑問を抱いていると、魔王が先に馬車から下りる。
そして僕に手を差し出した。
「スカート歩きづらいだろ?」
少しニヤついた表情を浮かべながらこちらを見る。
無駄に紳士的なところがあった事に驚きだが、誰のせいで僕がスカートを履いているんだ、とも思う。
口には出さないツッコミを入れながら、僕は魔王の手を取る。
「ありがとう。」
魔王の優しさに免じて、僕がスカートを履くことになってしまったことについては許してやろう。
仕方ないからね。
僕たちが馬車からおりると、門番さんが魔王城のもんを開けてくれる。
まだ見慣れない大きな門は、魔王城の名に恥じない、素晴らしい作りだと見ていて関心する。
一度自室へと戻り鞄を置いた僕は、魔王に言われた通りに食堂へと向かった。
勉強はしていないが、頭を使ったのでお腹がすいている。
腹の虫が今にも鳴き声をあげそうだ。
たこきれも先程から腹が減ったと騒いでいる。
今日の夜ご飯は何かな、なんて呑気な考え事をしながら、僕は食堂の扉を開けた。




