若さの暴力
あの魔法瓶のおかげで勉強に集中することができた。そして、始まるあのテストが。
「来週から期末考査です。皆さんしっかりと勉強するように。」
勉強。はいいのだがいま魔法が使えるようになっている気がしない。僕はいつ魔法が使えるようになるのだろうか。
「ちゃんと期末考査の後の予定とか分かってる?」
あんま分かっていない。これが正直な感想である。
「分かりません。ごめんなさい。」
「偉い。よく謝れました。」
とても上から目線で語ってきている気がする。まあ、教えてくれるのならどんな態度をとられていてもいいけど。
「期末考査まであと一週間。それは分かったよね?」
「はい。もちろんです。」
それはさっき聞いたので問題はない。
「期末後、何日間休みがあるか分かってる?」
「分かってません。」
「はー。」
彼女はとても大きくため息をついた。そして、指を少し動かした。
「一々説明するのめんどくさいから共有するわ」
そう言って彼女の指が光る。その光は僕に来ている。
そうして僕は期末の予定を知る。一週間後に期末考査があったのちに一週間の休みがある。それが終わったら新しい学期が始まるそう。それと同時にテストの知識も頭に入ってきた。でも所々違うところがあると思う。
「この考え違うよ。」
我慢できなくて言った。
「あーそうなの?ありがとう。てかなんで私の知識というか考え知ってるの?」
だって君が今共有したじゃん。と言うか迷ってしまった。いや、言おう
「今、予定と同時に共有したじゃん。」
「そうなの?なら私もまだまだか。」
彼女は少し落ち込んだようだった。