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エルシーズ  作者: Stray__cat
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ハワイ島へ(改編)

 ハワイ島、この島に来るのは初めでだった。いつもは、オアフ島の中で回っているか、マウイ島に足を延ばすくらいで、ハワイ島には来たことがなかった。

 今回、ハワイ島に行くことにしたのは、ヒロの町にある小さなファウンテン・サービスに行くことが一番の目的だった。


 ホノルル空港での乗り継ぎ、国際線のところで荷物を預けることができるが、早い便に乗れるだけの余裕があれば、インターアイランドターミナルまで荷物を持って移動して、チェックインカウンターに早い便に乗れないかと聞けば、カフルイ(マウイ)行きの場合には、1本早いのに乗り換えることが出来る。


 国際線の税関出口のところでも、荷物は預かってくれるが、そうすると荷物は予定の便に乗っけられることになるため、せっかく早く着いても、荷物を待っていることになるので、荷物を持ってインターアイランドターミナルまで歩いていく。


 折角、インターアイランドターミナルまで来のだが、コナ(ハワイ島)への便は、カフルイへの便より数が少ないため、丁度いい時間がなかった。1つ早い便は既に搭乗開始時間だと言われた。

 走る?とチェックインカウンターのお姉さまににっこりと笑われたが、やめておくことにした。


挿絵(By みてみん)


 荷物がなければ、搭乗口までダッシュできるが、さすがに荷物を放り投げるわけにもいかないので、

、おとなしく予定通り11時30分発のアロハ航空216便に乗ることにした。チェックインカウンターで荷物を預けインターアイランドターミナルで1時間ほど時間をつぶすことで妥協した。

 しかし、ハワイは冬であれ建物の中は結構冷房がガンガンに効いているので、薄着をしていた自分を呪ってしまう。


 ターミナルで、別のゲートの搭乗時間となったのか他島行きの便に乗ろうという、いかにも地元の人達の中に観光客が紛れるように列をなして、ゲートをくぐっていくのを眺めながら、時差ぼけの頭を買ってきたコーヒーをすすりながら時間をつぶした。


 やっと時間が来た。ローカルの間に、紛れながら自分も搭乗する。216便は予定通りに11時30分にプッシュバックを開始し、出発した。オアフ島からハワイ島コナまでおおよそ41分、ハワイ諸島の直行便ではヒロと並んで一番距離がある路線だ。

日本の国内線の時刻表とは異なり、アロハ航空のタイムテーブルは何故か分単位での所要時間をタイムテーブルに記載したりしている。


 離陸して水平飛行になると、CAがミニカップのジュースと紙ナプキンを配る。日本の国内線でいうドリンクサービスである。ただし、配るのは、ミニカップのジュースのみで、当然日本の国内線のようなお茶、コーヒーなんかという選択肢はない。


 ミニカップと紙ナプキンを受け取り、テーブルに置くと、英語と日本語の機内アナウンスが流れてくる。眼下に見える島の案内などが聞こえてくる。日本語は、かなり昔に録音しているものらしく、ちょっとノイズが乗っかっているのと、言葉使いがどことなく時代を感じさせる。


 カップのシールをめくり、ミニサイズだからほぼ一口で飲み終えてしまうジュースを飲むと、さっき配ってくれたCAが、早くもビニールバッグをもって回収にやってくる。

ありがとうと言って、カップとナプキンをバッグに投げ入れる。


 ハワイ島への路線では、他の路線のように、上昇したらすぐに下降したりはなく、水平飛行の時間がある。また、飛行中にほかの島がずっと見えているわけではなく、海の上を飛んでいる感覚になる時間がある。

 ぼけっとしていると、飛行機は高度を下げだした、視線の先にはハワイ島が見えてくる。

着陸のアナウンスが流れ、シートをもとの位置に戻した。


 飛行機は、海上から陸地に向かって高度を下げてコナ・ケアホレ空港への着陸態勢に入る。

機内から見えるハワイ島の景色はほぼ一面灰色の世界である。溶岩台地に着陸するのではないかと一瞬錯覚した、飛行機は高度を下げていく。

 飛行機が向かう先には、白線が見えたので、当たり前だが溶岩台地ではないことが分かり、ほっとする。

 これほど、溶岩台地と一体化しているような空港はほかに見たことがなかった。


 着陸後、飛行機はターミナルに向かうが、ターミナルはほぼ平屋である。指定されたスポットに駐機すると、タラップが機側につけられる。

ここでは日本の主要空港のようなボーディングブリッジではなく、タラップを使い降りることになる。


 ここは日本からJALが直行便を飛ばしている空港である。しかし、設備は日本のローカル空港、いや、南の島の小さな空港を思わせるようなターミナルであるが、離発着はアロハ、ハワイアンを合わせると、

、かなりの本数になる。

ちなみに、アロハ航空だけで21往復が飛んでいる。


 待合スペースは、雨がほとんど降らないことから日よけのためのポリネシア風の建物はあるが、基本オープンエアのスペースとなっており、南の島感覚が半端ない。

 タラップを降りて、待合スペースの先で荷物をピックアップして表に出ると、冬だがなかなか強烈な日差しを浴びて、汗が噴き出してくる。

 室内と屋外の温度差は毎度のことながら、何回経験しても体に応える。


 レンタカーのバスに乗っかり、敷地内のレンタカーオフィスまで行き、予約表を見せて、手続きをして、パーキングスペースで車を借りる。

 トランクに荷物を入れて、ガソリンが満タンであることを確認する。今回は、ガソリン買取で借りたので、返す時には満タンにしなくても良いので、焦っている時には時間を気にしなくていい。

 空港内のスタンドは、下手をするとセルフサービスのレーンが大渋滞の時がある。


 空港から目指すコハラコースト・ワイコロアまで、約30分のドライブだ、ほぼ直線だが緩いアップダウンが多い、道端には、ところどころ溶岩台地の上に、ビーチで拾ったらしい白い石を並べて作った文字がある。

 西側はほとんど雨が降らないので、一度作ったものは、簡単には崩れないので、結果として数多くの文字が並ぶことになる。

 ほとんどは、英語で書かれているが、たまに日本語らしきものもみられる。


挿絵(By みてみん)


 コハラコースト・ワイコロアに着いた、ホテルはキングスビレッジというちょっとしたモールが目の前にあるので、買い物や軽食サブウェイがあるには、良い場所だ。

 車をホテル前のエントランスに止めると車と合わせて荷物も預かってくれた。


 ワイコロアには、巨大リゾートとしてヒルトンワイコロアリゾート(巨大リゾート)があるが、リゾート内でのんびりするタイプではないし、それだけの休みもない身分なので、もう一つの、お手軽アウトリガーワイコロアに滞在することとした(当時のこと。現在は別系列のようだ)。

 あちらは、施設内にモノレール?があるなど色々とアトラクションがあるようだが、泊まれればいいので、こちらにした。


 ホテル内に回り切れないほどの広さや山ほどのアトラクションがあっても、全部満喫するだけの休みが取れない身にとっては、こちらの方がコスパもいいし、予約した部屋からは海も見えるということで、不満はないというより、十分すぎるくらいである。


 チェックインが終わり部屋に入ると、しばらくしてベルスタッフが荷物を部屋に持ってきてくれた、ありがとうとチップを渡すと、良い休日をお過ごしくださいと言って退室した。

 荷物を置いて一息つくと、さすがに、時差ぼけと長旅、ドライブの疲れでヘロヘロになっていた。

 午後といっても夕方が近い時間になってきたので、今日のところはホテルでゆっくりすることにして、ヒロには明日朝から出かけることにした。(ワイコロアからヒロまでは、車を走らせても3時間程度はかかってしまう)


(続く)


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