EINS SCALAR
少年ノラは、勇者を哀れに思った。
文献に記された勇者は、いつも一人で戦っていたからだ。
巨大な危機に立ち向かえる者がいつも勇者一人しか居ないこと、それは彼に複雑な感情を抱かせた。
そしてノラは思うのだった。
もしいつか世界が危機に陥って勇者が現れ戦うのなら、自分も一緒に戦いたい。
勇者と対等の力を持って、君は一人じゃないと言ってあげたい。
青年に成長したノラは、人知れず日課の日向ぼっこを楽しんでいた。
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