表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユナイトストーリー 第1章最終決戦編  作者: 柳川司+謎の人物A
1/1

刻々と過ぎる時間の中で

ついに敵との因縁に決着がつきます。

話の中でギリシャ神話等に関する話が出てきますが、本編でも述べられる通り、この世界にいる神達は全て分身であって本人ではありません。本物は神界にいますからね。それ故、この物語ではギリシャ神話などとは関係性が異なる神などが出て来ますが、その辺は創作物としてご理解下さい。

なぜそんな話が出てくるのかは本編を確認してください。


転移してやって来たのはエグジム村。妖精の森には直接は行けない。前探したときにも石碑は置いてなかったからだ。村の人達に挨拶はするが足早に森に向かう。「お母様、フェアルです。この子達を治したく、ここにやって来ました。」「いずれこの日が来ることはわかっていましたが、今でしたか。皆さん、入ってきてください。」案内された後、キングが二人、いやユナイトしているので一人を取り出す。だいぶ傷のせいで弱っているようだ。

「いやぁ、こう見ると完全に猫にしか見えないね。でもどうして猫になってしまったんだろう?」「それは俺から説明しよう。まずこの子達のもともとの姿はこっちなんだ。」異空間から写真を取り出す。そこには猫耳がついている赤ん坊時代の二人がいた。

「すごく可愛い!」シエムが叫ぶ。「じゃあ、無理やり猫獣人だったものを人間に変化させていた、ってこと!?」「そうだ。もちろん理由がある。この傷を見てくれ。」マタカは服を脱ぐと皆に見せた。「!!」「そう、この傷は暴走したこの子達が俺につけたものだ。あのときは今の数倍はやばかったんだ。親である俺達でさえ傷つける対象にしていたんだ。今の暴走は少なくとも敵以外には攻撃していないし、制止の言葉もちゃんと聞いている。だからちゃんとやれば制御は昔よりできて、きちんと力にできるはずなんだ。」そう言いながら胸から腹にできた大きな傷痕を隠して服を着る。「そもそも、ハーフフェアリーのフェアルさんとマタカさんでどうして猫獣人の双子が産まれるんですか!?」マキが当然の疑問を投げ掛ける。そもそも彼らが家で見た通り、弟のポールは至って普通の人間だ。何か特別なことが起こったから猫獣人の彼らが誕生したのだ。「それは恥ずかしい話ではあるんだが、疑問に答えるために話そう。そもそも魔王の息子の討伐に俺達は一度失敗したんだ。」「どうしてですか!?」「奴は高速で転移することができたんだ。当然そんな行動してきたら攻撃はまず当たらない。しかも転移しながら魔法攻撃を連射してくるんだ。」「それは字面だけでもだいぶ厳しそうですね、、」「で、俺はある魔物をテイムしていた。それがロードキャット。高貴な猫の魔物で人間とも魔族とも関わらずに自由きままに生きてきた奴だった。人間に狙われたところを助けた結果としてテイムができたんだ。そいつは凄い速さで動くことができるんだ。通常の魔物よりもめちゃくちゃ速い。それが奴の高速転移を打ち崩す鍵だと。ただ、問題があって奴自身は物凄く力が弱いんだ。魔物ではなく動物を食べて魔物からは全速力で逃げて生きてきた奴だから。だからロードキャット単体では倒せない。そこで考えたのがユナイトだ。それでユナイトをした結果無事に高速転移の規則性を見抜いたこともあり倒すことができた。でその夜、そのまま妻を押し倒した。ユナイトして性欲が高まっていたかもしれない。それでこの子達が産まれたんだ。」「確かに恥ずかしい話ですね、、で、そのロードキャットさんはどこに!?」「ここにいますよ。初めまして、皆様。ロードキャットのロキと申します。」

「ロキは俺とユナイトをした結果擬人化を獲得して今は家庭を築いているようだ。」「はい。リチ町で暮らしています。マタカさんの追っかけの人がしつこいようだったので私が彼に擬人化したら惚れられました。4人の娘がいます。」「今度会いに行っていいですか、、ってユナちゃん達は大丈夫ですか!?」「話をしている間にもちろん処置はしてましたよ。生命の泉からエネルギーを吸収して、本来の姿に戻るようにしました。もうまもなく戻ります。」するとユナイトは解けた。しかし本来の姿と言う通り、二人とも猫獣人のままだった。「こっちが本来の姿なんですね。なぜ二人はこの姿では暴走してしまうのですか!?」「それは二人にはユナイトのスキルがあり、この二人は命を失うリスクなくできるんだ。俺達もできるが、そう何回もできるものじゃない。一回めはうまく行っても、気持ちにズレが生じるだけで命の危険が伴う繊細な魔法の一種なんだ。で、この子達と俺達夫婦は特別なんだ。なぜなら俺達家族は異世界転生してきたんだ、地球という場所から。」「転生!?」転生前の二人、田中正隆と文恵夫妻は双子の出産を間近に控えており、陣痛が始まって病院に車で直行するところだった。ただ、ややスピードを出しすぎた。脇道を行っていたこともありカーブを曲がりきれずにガードレールを突き破って海に車ごとダイブしてしまったのだ。そのまま二人は死亡して転生するお約束なのだが、、「二人には別々に転生してもらいます。」神様からの絶望的な回答だった。一人は勇者としての子供を望む夫婦の男の子としてすでに決まっていた。「お腹にいた子供は!?夫と結ばれなければ産まれないんですよね!?」「ええ、この二人は産まれませんね。ただ、この二人は魂が定まってない状態で死亡してしまいました。そのため魂はあなたの中にいます。あなた方同様にスキルを授けます。そして、二人がきちんと結ばれた暁にはさらにこの子達に力を与えましょう。」

というわけで文恵はなんとかして夫と巡り会えるように神様にお願いするのだが、、ここで神様は前世の記憶こそ多少引き継げるものの、誰が夫かはわからないとしたのだ。ただ、そこで出てきたのが神と繋がりを持つ妖精女王だったのだ。勇者となるであろう人物と引き合わせる子供、その卵をいざという時のために取ってある。そして今がその時であるといい、文恵を女王の娘、フェアルとして転生させたのだ。ここで女王が様々な技術を教えてヒーラーとして最高級の実力を身につけた頃、妖精の森に勇者となった夫が訪ねてきた。「文恵なんだろ!?」「そうよ!私よ。」

二人は一瞬でその正体を見破った。たとえ顔が変わっても魂でわかる、というよりも運命が二人を導くと夫もまた教えられていての出会いだったため気付かないはずがなかった。こうして勇者パーティーを結成した二人は仲間を少しずつ加えて魔王の息子の討伐に成功したというわけで、上記の流れで二人ができた。この時の言葉で「きちんと結ばれた暁にはさらなる力を与える」が二人が獣人族になったことも相まってとんでもない爆弾になったのだ。「で、スキルとしてのユナイトがあったのと、赤ちゃん時代はともかく、神様から転生特典として贈られた力が凄まじくてな、獣人族の力と速さの特徴も相まって物凄いことになった。ダンジョンだって実はかなりこの子達は早期に沢山攻略していたんだ。だいたい5歳前後でな。」「「早すぎでしょ!!」」仲間4人の総ツッコミが入る。「で、魔力を吸収し過ぎた結果、スキルのユナイトが暴発して誰これ構わず襲う化け猫になってしまった。それをなんとか抑えた俺達夫婦は親父に頼んで魔力減退、見た目を変えて記憶をなくす鉢巻と、ユナイトの暴発を抑えるための腕輪を作ってもらった。作ったのはキブ母さんだがな。」「なぜ記憶を、、あっ」「そうだ、見た目人間なのに猫獣人の記憶があったらおかしいからだ。で、ペンダントは旅先でさっきみたいなことになったときにすぐに対応するためだ。」「みんな、どうしたの!?」「目を覚ました!?大丈夫?」「ああ、なんとかね。記憶が戻ってきたみたいだね。僕達本当は猫獣人だったんだよ。」

「お父さんから聞いたよ。でもこの先ユナイトで化け猫になって暴走したら、、」「その心配はごもっともですが、ウッドガーディアンの強化版を倒せればその心配はなくなります。」「どうしてだ!?」「世界樹で作られていてその魔力が流れ込めばその身に流れる妖精の血が暴走を抑えてくれるようになります。」彼らは妖精の血をクォーターとは言えきちんと引いている。世界樹は全ての世界を時空間を超えて支える木で聖なる魔力をたっぶり保持している。「ユナさんとトーイさんだけで挑んで下さい。これは二人がきちんと魔力を吸収して暴走しなくなるための試練です。ただしユナイトは禁止です」「もちろんです。やります。」

「前回の対策はしてますが、お二人の装備なら倒せます。」と言うのでいざ、おじいちゃんと再戦だ。獣人になってリミッターが解除されたため、斬剣や銀銃も普通に一人で使うことができる。

「ねぇ、これを倒せたら暴走の危険はなくなるんだよね!?」

「ええ。もちろんです。」「なら、これも外せるの!?」ユナは銀の腕輪、今まで距離制限を強いてきた腕輪を指す。「それも外せますよ。」「やっと行動自由になれるんだね!私達。」「ああ、絶対勝とう。」戦闘が始まった。前回同様大量の木の根が襲いかかる。しかし、、「速いな、お前達。」通常のユナイト同等のスピード、いやそれ以上でかわしていく。それほど人間と獣人族のスピードは違うのだ。ただ、距離制限があるためかわすルートは限られてしまう。そして砂毒の剣で斬りつける。ユナが振っているほうだ。「対策はしてあると言ったぞ。ルートドレイン。」そしてボスは砂を根っこで吐き出して毒を無効化する。その間も再生は止まらない。でも、彼らは対策に気がついていた。高い再生力で斬剣で斬ることは無理だと思われる以上、銀銃の効果を使うのだ。蟻由来の銃なので酸性になる弾丸を撃ち込める。

根で排出するということは、その根っこを銃で攻撃しつつ砂毒の剣で切り刻むことができれば酸性ですぐに次の根を展開できるわけではないことを考えると毒を排出するスピードより毒が回るほうが速くなる。銀銃をトーイが持ち、根っこに向かって放つ。基本的に一直線なことが多く敵の根っこに次々と当たる。2ヶ所から撃つことでほぼ全ての根っこに命中した。その間にユナが砂毒の剣で斬りつける。予想通り毒の排出がうまくいかないらしくすぐにガーディアンは倒された。ユナが捕獲して初ゲットである。

すると、すぐにガーディアンは出てきた。「勝ったお前達に渡す物がある。」まずは落ちていたエレメント。これはルートドレインの固有魔法が使える。このルートドレイン、味方及び自分に使うときと敵に使うときで効果が変わる魔法だ。味方の効果はすべての状態異常を治す効果を持つ。根っこで悪い状態を全て排出する魔法だ。ちなみにドレインは後述の吸収の意味で捉えている人が多いが本来の単語の意味はこっちの排出、放出の意味が正しい。で、敵に使用すると魔力を木の根を使って強制的に排出させて吸収する。当然体力も回復する強力な攻防一体の魔法になる。

「で、お前さんにはこれを。」ユナに渡されたのは木剣だった。「え、これって模擬戦闘に使う奴!?」「違うぞ、普通に殺傷力のある武器だ。世界樹の枝から作られた世界樹の木剣だ。実際にそこの木を斬ってみな。」試しに斬ってみるとあっさり木を伐採できた。さすがに斬剣の切れ味には劣るが重い斬剣よりも使いやすく取り回しもいい。圧倒的な軽さでありながら鉄の剣より硬いという超不思議な剣なのだ。「合体しないで立ち回るときに必要になりそうだからな、これからはそれも使うといい。」「ありがとう、おじいちゃん。」「それと、テイマーの嬢ちゃんにはこの力をボックスに授けよう。」とマキの空のボックスに木の魔法の魔力が注がれた。これでこのボックスはウッドボックスとなった。「試しにミニドラゴンを入れてみな。」と言われたので移し変えてみると、、「でかくなった!?」そう、ウッドドラゴンになった。「俺やポーサからエネルギーをユナイトの際に吸収していたからな。それで大きくなったんだろう。」「いつの間に!?」ポーサを呼び出す。「ユナイトしてたって本当なの!?」「ええ、本当ですよ。あれだけの大きな魔導砲の攻撃を受け止めるバリアを作るためには必要でした。」「じゃあ、ユナイトできるようにノレドとも契約したほうが良くないかな?」「そうですね、改めてよろしくお願いします。」と契約をして去っていった。「さて、私はユナのそばで君達を守っていく。これからよろしく頼むぞ。」「はい。」そして彼はユナのボックスに戻っていった。「では、ユナイトしてみてください。」女王が言うのでしてみるが猫の獣人でも化け猫にはならない。「成功のようですね。ただ、その化け猫状態も必要になるでしょうから残してはおきます。ただ使う場合はレベルを上げて制御できるようにしてからです。」「わかりました。」「じゃあ、外すぞ。よく頑張ったな。」マタカが銀の腕輪を外す。双子はユナイトを解除してすでに元に戻っている。これでようやく双子は自由を得たのだ。「動けるんだよね!?」「ああ、二人でのコンビネーションをするならそれは邪魔でしかないしな。」「やったー!」トーイが自由に駆け回る。ユナと離れていてももう何もペナルティがないのだ。やっと真の意味で二人で戦うことができるようになったのだった。「お前の変な着替えと変な風呂の入りかたも見納めだな。」「忘れろよ、それは!」「お兄さんに引っ張られるユナちゃんもか、、」「そんなシーンあったっけ!?」「まぁ、これからは二人は猫獣人として生きていくんだろ!?」「ああ、こっちが本来のありのままの姿だ。もう隠す必要はない。」「じゃあ早速ダンジョン、、ってもう夕方か。」「道場にみんなで行こうか。」「ようやく制御ができるようになったようじゃな。その猫耳をつけた姿も久しぶりじゃな。」ジョウドじいちゃんが迎えてくれた。「これからはこっちが本当の姿だからよろしくね。」門下生に紹介する。「この子達めちゃくちゃ可愛くない!?」と女性二人からは好評だった。


その頃、時間の止まった本部アジト。ここで蠢く存在がいた。「ふふ、狙い通りだ。術者は食べた瞬間弾け飛んでしまうから無理だが、それ以外のポンコツは全て頂くことにしよう、我が糧としてな。」そう、魔王の息子本人である。奴はマタカ達との戦いで倒されたのだが、奴は肉体の時間を止めて死を防いでいた。

ただ、身体自体はバラバラな上に、少しでも動いたり食べたりしようものなら即死である。だから復活したと宣言したときでさえ、奴は全く動けない状態だった。奴の声は魔道具越しで聞こえていたものだ。ちなみにこの事実を知っていたのは幹部であり6人を襲った3人だけである。だからこそ3人は停止の前に逃げ延びることができたのだ。「ふふふ、あの未熟な若造を選んだ甲斐があったというものよ。おかげで我はこうして復活できるのだから。」実は勇者の候補自体は凄腕の冒険者等含めて三組いた。しかし魔王の息子がSIKを使って権力でまだ9歳の彼らを勇者として指名したのだ。つまり、勇者の選抜でさえ奴が絡んでいたのだ。そして、選んだ最大の要因は勇者の子供だったこと。

つまりこれを利用して計画を早めさせ時間停止をして稼いでくる読みをしていたのだ。奴としては時間停止をしなければ自由に動けなかったのだ。なぜ時間停止したら動けるのか。それは二重で時間を停止できないからだ。肉体の時間停止とその場の時間停止の場合は本来はその場が勝つのだが、奴は先に時間停止を使っていたため無効化された。そして時間停止の間は肉体の崩壊を一切気にせず食事や能力を使用することができる。この瞬間のためだけに集団を魔道具越しに作って強化人間や魔族を作ってきたのだ。これで肉体を入れ換えてしまえば問題なく動くことができる。アジトで絶対に時間停止で動かない相手に殺戮ショーが始まっていた。さらに「捕まった無能どもも回収しないと我が作った意味がない。」と牢屋にいた囚人も強制転移から時間停止に追い込まれて食事対象になっていた。こうなることまで想定して幹部達には団員に息子との間に主従契約をさせていた。息子派なのでそれを組織所属の証と勘違いしていたが、当然食べ残しを出さないための魔法だったのだ。ちなみに前捕まえた龍人と魔族には契約はされてない。強化人間達を食べたほうが効率がいいからだ。

「主は今ようやく復活の機会を掴んだようだな。我々も備えよう。」三人は復活の禁術で復活した。とは言っても一回きりで確率でしか復活できない。魔物は何回でも復活できるのだが、あくまでも肉体だけが元に戻るだけである。つまり記憶なんかは全てリセットだ。そうならないためには禁術を使うしかない。誕生当時、別の勇者に討伐されてすでに使用していた奴は死んだら終わりなのだ。だから時間停止をしてなんとか生き続けていたのだ。

奴の復活の準備もまた、彼らの冒険の裏で進んでいたのだ。


翌日、4人は二人の真の強さを思い知ることになる。

セーブ地点にいたアイスアルマジロは前回と同じ方法を狙おうとしたが、バリアさせることなく斬剣で瞬殺。捕獲してシエムの物と合成するとアイスニードルアルマジロになった。アルマジロの硬い殻を持ちながら、氷でできた針を持ち、強力な守りをさらに固くしたのだ。これはシエム管理で持つことになった。

さらに、6階層から9階層も今まで時間かけてきたのはなんだったのか、というレベルで二人は一瞬で魔物を倒してすぐにボス戦に。ボスはアイスエレファント。巨大な敵だが、攻撃させずに即斬剣の餌食に。無抵抗で捕獲されたボスなのであった。それぐらい普通の相手では勝負にならないのだ。道中の魔物では相手にもならない。ということで合計3時間も経たずに15階層に。ボスは

アイスランサー。人型の槍使いの魔物だ。「お、俺の槍を進化させるチャンスかもな。」とピレンクが乗り気に。確かにお前の愛武器、影が優秀過ぎてほとんど使えてないもんな。「眷属召喚。」ということでシャドウバットとブラックヴァンパイアを召喚した。すでにコウモリ化によってシャドウバットもまた眷属になっており、ボックスは2つ空いている。影からの攻撃にボスが困惑していると後ろからキングとウルフベアが同時攻撃して倒していた。そして無事捕獲した。「この流れだと下り辺りに亜種がいるから捕獲してこの槍と合成してやる」と意気込んでいる。

さて。16階層は解説する必要がない、と思いきや。「あいつか、絶対倒さなきゃな。」そう、ドラゴンの牙がいた。莫大な魔力を持っているため、魔物が咥えて倒した場合大きく進化が可能なのだ。「ここはあいつにやってもらおう。」と繰り出したのはヒドラプラントだった。影で動きを制限しながら周りの群がる魔物から先に倒す。そしてヒドラプラントが咥えることに成功する。牙は口内を傷つけて逃げようとするが高い再生力を持つこいつには一切通用しない。そこに斬剣で斬って一刀両断。経験値である外部魔力が僕達にも入ってくるが、、「やっぱり進化するみたいね。」経験者のマキさんが語る。進化した先は、、「もうヒドラに似た植物というよりヒドラの一部分が木になっている感じだね。」ウッドヒドラになった。首は9本あり本物と同じだ。「同じドラゴン系統だし、ドラゴンと合成しよう。」とマキさんがウッドドラゴンと合成すると。「すごいね、首が8つの伝説の魔物になった。」木竜·ヤマタノオロチになった。こいつは翼がなく身体が飛ぶのに適していないため飛べない。「お、後輩くんができた感じですね。」とポーサがやって来た。「戦力も大きいでしょうが貴女が一番大切にしてきた大切な相棒ですもんね。この子もまた契約ができるようですよ。どうやら一定以上の力を持って、かつ主人にかなりの忠誠心を持っているとスチームボックスなしで呼び出せるようです。」

「わかった。ありがと、、」と言ったその時。光に包まれて残されたのは卵だった。「「何が起きたんだ!?」」ちなみに契約自体はできているらしいが、これは一体何だと全員が思ったとき、卵からミニドラゴンが孵った。「え!?どういうこと?なになに?僕は特別なドラゴンで一度最終進化した場合その力を保持したまま新生することができる、って凄すぎでしょ。前貴方の卵を見つけた時からおかしいとは思っていたけど、、」「ミニドラゴンとどこで出会ったんですか?」「市場よ。よくわからないけどその売っていたおじさん曰く何をしても孵らない卵らしくてね。どうしようもなく私はそれに惹かれたんだけど、、え、それは運命の出逢いであり、主人だからそう仕向けたって、恐ろしいわね。」ミニドラゴンの通訳を挟みながら彼女は話す。「そもそもどこでそんな能力を持ったのよ、、ヒューテック島のファイヤフェニックスが温めていたときに獲得した能力!?なんでそんなことになっているの!?」「とりあえずそのファイヤフェニックスに会って事情を聞きたいね。炎のエレメントも持っているだろうし。」「そうね。もともと行くつもりだったけど、さらに行かなきゃいけなくなったね。」ミニドラゴンは転移でポーサと共に消えていった。「スチームボックスは空いたけど、気になることが増えたね。」その後は何事もなく突破して最上階層の20階層。事前に聞いていた通り、アイスドラゴンが相手だ。だが、ボスはいきなり上空を飛んだ。このフロアはワイバーン戦のとき同様天井が広く設定されている。「この寒さでは変身できない。おそらくポーサを呼び出しても同じだろう。」ユナはウッドガーディアンを呼び出して木の根で空へのルートを作ろうとするが、、「ダメだ。根っこは魔法でなんとかなってもこの低温では育たない。」

と言われたので別の方法を模索することに。ピレンクはさっき捕まえたアイスランサーで撃ち落とす作戦に出た。実はヴァンパイア達が攻撃を仕掛けたがブレスで全て倒された後である。銀銃や他の魔法でも攻撃を試みてはいるがこれもブレスでかき消される。マタカが事前に警告した通りのかなりの強敵だ。アイスランサーはひたすら槍を投げて撃ち落とそうとしている。アイスブレスは全く効いていないので一心不乱に投げている。明後日の方向に向かおうが魔力ですぐに手元に戻しているのだ。「これは使える。」そう判断したピレンクは自身の槍を取り出した。そして強化をかけておもいっきり天井に向かって投げた。「どこに投げてるんだ!?」「これも作戦のうちだよ。」そういうと影魔法で天井の刺さった槍にピレンクは影魔法でしがみついていた。「そんなところに行ったって」「キング、弓矢で敵の翼を攻撃してくれ。」「承知した。」「シャドーアロー」影魔法を帯びた矢を放ちボスに攻撃する。敵のブレス攻撃はキングがガードするが攻撃ができない。ブレスを続けて狙う作戦に見えたが僕達が銀銃や魔法で攻撃したことでなんとかなった。上と下から狙う作戦は有効で下からの攻撃は簡単にかわせても上からの攻撃は難しい。そしてついにボスが攻撃した瞬間に銀銃の銃弾がヒットするが、、「氷で再生しただと!?」そう、アイスバタフライ同様、周囲の氷で再生する能力まで持ち合わせていたのだ。しかし。再生するときに飛ぶスピードはどうしても落ちる。高速では飛べないし飛ぼうとすれば墜落間違いなしだ。その瞬間を僕達は見逃さなかった。上と下の同時攻撃で翼をやられたアイスドラゴンは墜落して斬剣で斬ろうとするが「危ない!」とマキさんが叫ぶ。ブレスが目の前に来ていた。「エクスチェンジ」と言うと装備が耐寒装備からシルバーアーマーに変わっていて、ダメージを完全に無効化した。

驚きはしたがそのまま斬って捕獲した。だが、アースドラゴン同様すぐにアイスドラゴンは出てきた。「我を捕獲した強い子達よ、我はアースドラゴンから経緯を聞いている。我もまたここを離れるわけにはいかない。よって、アイスボックスを贈呈するのと、エレメントと魔力をドラゴンの息子に授ける。」ちょうど前回破壊されたばかりだから助かるがこれもまたマキさんが交換してミニドラゴンを召喚して入れた。すると「アイスドラゴンではなくミニのままだ」「ユナイトしてエネルギーを吸収してたんだ。そのままだとミニになるんじゃないか?」とマキさんとノレドさんが会話しているとアイスエレファントがボックスから勝手に出てきた。「え?我と戦い勝利すればその糧となろうって本気なの!? その者が望んでいる故、いずれこうなるのだから始めから出てきた、、予知能力か何かあるのかな?」マキさんは2体の戦いを見守ることにした。今の状態だとアイスミニドラゴンだが、ただのミニドラゴンではない。「最終進化、解放」木竜ヤマタノオロチに変化して戦いを始める。エレファントが氷の牙やブレスで攻撃する。弱点だから効いているはず、と思いきや。

確かに攻撃は効いていた。だが首は8つもあるのだ。全てに攻撃を当てれるはずはないので、残った首がルートドレインを発動した。ウッドガーディアン由来の魔力なので当然発動できる。するとみるみるエレファントは体力をなくして攻撃が鈍化して倒れて、ヤマタノオロチは回復していく。凍ったりした首がすぐ回復したのだ。「この勝負、お前の勝ちだな」そう聞き取ったマキはミニの姿に戻ったドラゴンにそれを伝える。「では、その力をもらいます。」エネルギーを吸収し切ってエレファントの姿は消えて、残ったのはアイスドラゴニュートだった。「龍人になった!?」「あのときのエネルギーは莫大だったのですぐに最終系直前のウッドドラゴンまで行けましたが、今回はそうではないですからね」ミニはそう答える。ちなみにマキにしかミニとエレファントの会話は聞こえない。転移でドラゴニュートは帰って行った。「あの竜の子供は力を持ちながらさらなる力を求めているようだな」アイスドラゴンがそう言う。「そうですね。どこまで進化するかは主人の私でもわかりません。」「もう戦いで疲れているから帰ろうよ。」「そうだね、でもまた戦う必要が、、」「心配せずともそなた達とは勝てないのに戦ったりはせぬ。安心してセーブするがいい。」「なぜそのことを!?」「ドラゴンの情報力はなめないほうが良いぞ。戦ったアースドラゴンから聞いたからな。」「じゃあ、お言葉に甘えて、、」僕達は帰還した。

翌日。15階層一気に踏破したわけだが、その勢いは止まらなかった。30日間の猶予があるとは言えもう2日も経過したのだ。最終決戦に向けて備えなければならない。敵魔物だけのフロアは簡単にクリアされ、5階層の亜種ブロンズランサーとの対戦だが、、ピレンクが出る幕がなかった。ユナイトしての瞬殺。それ程時間が惜しいようだ。勿論捕獲された。合成してシルバーランサーになり、流れで勝負になった。ちなみにマキから借りたシルバーアーマーは前衛のほうが使いやすいのでマキは譲ることにした。雷の衣は持ったままだったので防具は2つに増えた。その影響で予想外なことが起きたのだが。「なんで防具になっちゃうかねぇ、、」そう、黄金はゴールドアーマーに変わってしまったのだ。兄弟のようにいた白銀が彼女の守りから外れたことが影響してしまったようだ。さて話を戻して勝負の結果はピレンクの勝利。魔物側も本気で戦うのだが、一度主人に倒されての捕獲だから合成しても本能的には勝てないことを理解しながら戦っている。でも戦うことで武器になることを納得する為に戦う。魔物としての本能だと言われている。さて。武器としてシルバーランスを獲得して、自身の槍と合成した。合成することで多少は威力アップするらしい。「うん、色々使えそうだ。ありがとう、ちゃんとお前のことは使っていくからな。」モンスター武器、防具は前も言っているように、生きた魔物が武器等に変化しているものだから、ちゃんと敬意を持って使う必要がある。

シルバーランスを携えた彼の無双は双子の活躍にもひけを取らないほどだった。影魔法を纏わせて攻撃することができるようになったからだ。通常の槍では影魔法を前回のように自分の影を追尾させる位しかできない。影魔法を武器として使うとすぐに劣化してしまう。彼が道場に向かって旅に出ていた時に魔物相手に試してすぐに槍をダメにしてしまった経験があったから使わなかったのだ。これで何ができるかというと敵魔物の影に向かって槍を投げることができて追尾の槍が完成した。さらに短縮して回れるようになり10階層。まさかのあいつが登場する。「「白銀じゃないか!」」そう、白銀のガーディアンがボスとして登場したのだ。衝撃波攻撃、魔法攻撃とその巨体からの物理攻撃。まさにかつて味方として無双していた白銀そのものだったが。僕達はそれ以上に強くなっていたのだ。シルバーランスは当然通らないが、あれは効く。ユナイトで行動力を大幅に上げて、一気に懐に入って跳躍しながら切り上げる。斬剣ならほとんど斬れない敵はいない。

「さすがにもらうよ。」「まぁ思い出あるからなぁ、、」マキさんにとって白銀は序盤活躍してくれた大事な相棒だ。彼女以外が捕獲することは考えられなかった。さて、階層あとは全カットと思いきや。12階層。ドラゴンの鱗登場。「ねぇ、もしかしてあれって貴方のおじいさんの鱗なんじゃないの!?」「前から俺は怪しいとは思っていたけど。銀色の鱗で怪しいのはコーテックドラゴンしかいない。親父の話を聞いて確信に変わった。」そう、なぜかコーテックドラゴンの抜け落ちる部位がダンジョンに現れるのだ。この部位だけで莫大な経験値が得られるのだから本体はどれだけの魔力を保有しているかなんて想像もつかない。さてでもやることは同じだ。今度はシャドウウルフベアが咥えて倒していく。まぁできれば簡略化したいからピレンクの影で拘束する手間を省略したい。すると進化が予想通り起こったのだが、、「「なんで熊と狼を足した奴からドラゴンになるんだ!」」そこには影の衣とシャドウドラゴンがいた。どうやらこの方法、ドラゴンの魔力が強すぎるせいで何を進化させてもドラゴン系統の魔物に落ち着いてしまうようだ。「これは、、彼らの残骸か。」影の衣はウルフベアが遺した物だった。おそらく進化の途中で要らなくなった部分がモンスター防具として残った形だ。「こいつは防具だな。俺を守ってくれるのならありがたい。」効果は影にいるときと同じで物理攻撃が無効化される効果だ。主人は影に入る必要なく無効化できるのはシンプルに強い。「お前もこれからよろしくな。」すると人化した。ただ、元が影なので特に問題はない。キング曰く「ボックスは必要ない。お側でお守りする」ということらしい。「頼むぞ。」さて、大きな変化を経ての最後のボス戦。

ボスはアイスサーペント。「こいつをもう一度合成すれば氷の最終進化ができるかもしれない。だからまたあとで復活したら来るからセーブストーン貸して」と言う話になった。「セーブストーンゲットしないとな、どっかで。1個しかないと不便だもん。」

「その通りだな。」ちなみにボス戦は毒と氷を使ってくる敵だったが、シャドウドラゴンが新しくなった力を思う存分見せつけた。相手の影に合わせて巻き付く攻撃ができるのだ。シャドウバインドより強力で簡単だった。捕獲は当然マキさんが行った。

特に苦戦しなかったので15階層を終えてもまだ昼過ぎ。

「とりあえずヒューテック島を目指そう。石碑に登録したらマキは別行動だから他のメンバーも自由に行動。明日は攻略からスタートだ。」ノレドさんの言葉に賛同する。ノレドさんに乗って島を目指そうとしたとき、巨大なイカがいた。クラーケンである。「そう言えば父さんが言ってた。島への立ち入りは今一般人は禁止なんだって。理由は海の魔物がいるからだって。それがこいつなのかもね。」「ゲソパラディンは剣の材料になった。つまり、無理やりな理屈であるがこいつを捕獲したら斬剣をさらに強化できるんじゃないか!?」「今でさえめちゃめちゃ強い武器なのにさらに強化ってやばいね。」触手と水属性攻撃で攻撃するが、今の6人なら背中に乗った状態からでも攻撃できる。さらに、「ポーサ、お願い。」「了解しました。」と複数で飛ぶことも可能。

巨大な身体故に魔法攻撃はあまり効いていない。だが、倒すこと自体はできた。しかし。「捕獲ができない!?」そう、巨大過ぎて逃げられてしまった。ちなみに水のエレメントをドロップした。固有魔法の効果は水の柱を作ること。「どうしよう、、ジュエルマイマイで色々研究しているって家臣の人が言ってたけど。またここに復活するならもう一度倒す?」「もちろんだよ。」「OK、じゃあ私も次期女王としての仕事をすることにするよ。」「なら俺も家族に会って来ようかな。」「みんなその前に石碑に登録を忘れるな」「「はーい。」」ということでクラーケン以外は特にいなかったので、上陸して石碑に登録する。「さて、セーブストーンを借りて行ってくるよ。」「行ってらっしゃい。」「マタカさんからメッセージだ。何だろう。母さんが子育て手伝って欲しいみたいだから俺も行ってくる。」「じゃあ僕達も可愛い弟に久しぶりに会いに行きますか。」こうして6人はそれぞれ別行動を取ることになった。


マキはセーブストーンでプアル山下り15階層に来ていた。「こいつ一人で倒せってこれだけ強い仲間いたら余裕だね。」と白銀のガーディアンを繰り出す。毒や氷に強い白銀はアイスサーペントには滅法強い。さらに「呼ばれて来たよ」「君の為だからね」「わかってますよ、っと。」アイスドラゴニュートも転移でやってきたが、攻撃する時にヤマタノオロチに変わった。白銀との連携で余裕を持って倒して捕獲した。さて、合成の時間だ。

アイスサーペントはさらに大きくなった。しかしそのままオロチがルートドレインで吸収していく。毒で反撃もするがなす術はなかった。このあと出てくるが、このときはウッドガーディアン由来の魔力で毒を排出できていたので問題なかった。アイスドラゴニュートが光に包まれて、アイスリヴァイアサンになった。海竜であり、神の名を持つこの形態こそ、氷と水の最終形態だ。「やっぱり卵になるのね。」「もう一つ属性がついたらミニではない別の存在になれるんだよ。だから協力してね。」「わかったよ」「僕が強くなることはノレドさんの強化にもなるんだ。守るためにも協力して欲しい。」「それを出すのはずるいよ。」転移してどこかに消えた。ノレドのいるコーストタウンにマキは向かった。ノレドの自宅に着くと大変なことになっていた。「ストナ、キドナ暴れないでおくれ。家が壊れる。」「妹達二人はなんでこんな暴れ、、ってマキか。用事は終わったのか?」「ええ、終わったよ。可愛いけどパワーはドラゴンそのものね、、」遊具は通常の強度ではすぐに壊すので頑丈な特注品だ。「ポーサ、手伝ってあげて。あとミニも。」重力魔法で浮かせて外で有り余るパワーを解放してあげることにしたのだ。ポーサやノレドが変身して空を飛んで、ミニが通常サイズで遊ぶことで幼児相手にはちょうどいい遊び相手になったのだ。十分遊んだ二人は満喫して寝たようだ。「組織と戦闘になっている間ベビーシッターには頼んでいたけど相当我慢してたみたいだからねぇ、、マキちゃん、今後も定期的にお願いね。」「ええ、妻にこれからなりますしちゃんと協力しますよ。」「本当この子にはもったいない位の嫁さんだよ、全く。」その頃、ピレンクもまた家族と再会していた。「冒険は終わったのか!?」「いえ、まだです。ですが一旦各自別行動になったので、せっかくなので会いに来たんです。」「お前に会いたいと思っていたところだ。ところでお前に重大な話がある。」「なんでしょう?」「うちの娘メリスとマーリセ国大統領ターカンの息子さんとの婚約が内定した。これはフーダス市国にとって重大な話だからお前にはちゃんと伝えておきたかったのだ。」フーダス市国は消えていた国であり、シャドーコープス発生源として知られていた。そんなマイナスイメージを払拭してちゃんと取引を色々な国とするためにはこの婚約は必須だったのだ。特にあの国は竜人などの少数部族を保護する国なのでフーダス市国も守るという意味合いが出てくるのだ。

「お兄様、明日マーリセ国に行って参ります。」「ああ、気をつけてな。」そんな隣国での縁談話がある中、ミガク王国に次期女王として決定しているシエムはスチームボックスの開発担当に話をしに来ていた。「シエム様のおかげで新型の開発が今終わったところです。こちらがスーパースチームボックスになります。」

それは通常の数倍は大きく、吸引力も桁違いに跳ね上がったモデルだった。これなら超巨大な魔物、例えばさっきのクラーケンも入る。「でも、バッグを持っていないし、、」「心配ありません。このスーパーボックスを入れる専用バッグを2つ用意しました。お連れ様にもどうぞ。」「ところでこれを開発したら法律はどうなるの?」「あくまでもこのモデルは超巨大な魔物を収納することが前提でガーディアンレベルの体格の魔物なら普通に収納できますからねぇ、、基本的には一人一つ持ちで良いのではないでしょうか。通常の物とは区別して考えればいいわけですし。」

そう、このボックス試作品段階とは言え大きさ、重さも尋常じゃない。バッグがなければ入らないし、バッグ越しでしか重さのせいでほぼ使うことは不可能だ。ただ吸引力が上がっているため口を開けていればまず間違いなく吸収される。バッグを開けっ放しにすると色々別の物が入ってきてしまう位には強力だ。ただ魔力エネルギー以外は吸収しないのでそこは安心だ。こうしてスーパーボックスをバッグごと2つ手に入れたのだが、、「重すぎる。さすがにこんなの2つは持てないよ。」一応、仲間を呼べるように魔道具は全員持っている。ワープストーンが渡されたときに全員が意志疎通ができるようにマタカがしたわけだ。「ピレンク、今大丈夫?」「ああ、こっちは終わったよ。俺に何か用?」「クラーケン捕獲用の専用ボックスが入ったバッグがあるんだけどめちゃめちゃ重くてね、ピレンクの力を借りたい。」「お安いご用だよ。」ミガク王国に転移した彼はキングに2つを収納した。

「助かったよ、ありがとう。」「まぁこれで超大型の魔物も捕獲できるな。法律はどうなったんだ?」「通常のとは別扱いで一人一つだけだよ。」「そりゃそうか。こんなの扱い難しいもんな。」そして最後、ユナとトーイは自宅に戻ってきた。死亡したとき以来帰ってきてなかったのだが、、「お帰りなさい。」フマさんとフェアル母さんの他に住んでいる二人がいた。シームとリファである。「そちらの女性は?」シームは救出に関与していたが、リファの正体が王女であることは彼らが凍傷を受けて治療中だったため知らなかったのである。「リファと申します、双子の勇者様。誘拐事件で誘拐されたラフス王国の姫でこちらのシーム王子とすでに婚約が内定しています。」「展開早いですね?」「それなら出会ってすぐ婚約ですからね。」「早すぎません!?」「ところでシームさん、義手と義足はちゃんと使えてますか?」「ああ、リファが手伝ってくれてるしな。」「ポールは元気?」「ええ、元気一杯でちょっと目を離すとどこか行っちゃうから大変ね。でも、もう少しこの島広くしたいのよね。住んでいる人が増えているっていうのもあるけど娯楽要素も少ないし、色々楽しむ為には空間が必要でしょ?」でもどうすれば、、あ。

あまり戦闘で使ってなくて、かつこういう島の開拓にぴったりなエレメントがあることに気がついた。「母さん、これ僕達が使ってないし渡しておくね。」渡したのは土のエレメントだ。「これはエレメント!これがあれば適正のほとんどない人間でも魔力が使える奴ですね!いいんですか?こんな貴重なもの渡して。」「戦闘では使いにくくてね。でも土は土地を広げるにはぴったりでしょ?」「そうです!早速僕が使いたいと思います。」と外に出たシームは外に出て土魔法を使い土地を大きく拡大した。ちなみにこの近海は魔境の海に近いため魚はほとんどいない。海で海の魔物が生息して魚を食べる海域だからだ。

大量の砂を使って島を作る感じだ。エレメントなら魔力の限界はあっても使用制限がほとんどないのが強みだ。「埋め立ては日本でもあったけどこんなすぐにできるなんて。」「コンクリートはこちらでもありますからね、少々待ってください、、」そう言ったのは叔父さんのクダイさん。連絡を取ってコンクリートで固めるようだ。これで少しでも快適に過ごして欲しいな。明らかにどこから見てもカップルなシームとリファは勇者が活躍して誘拐の恐れがなくなるまではこの幽閉生活が続いていく。ちなみにこの島は建物以外にフェアルが薬草や野菜を栽培している。時折グロウアップの魔法をかけて収穫しているようだ。あと、もうこれらはシエムも使わないだろう。ウッドガーディアンは捕まえてるし、ウォーターカッターは斬剣があるからほとんど意味がない。

「このエレメントも渡しておくね。」それは前の木と水のエレメントだ。合成せずに残っていたので勿体なかったのだ。母さんやシームさんなら上手くこれも活用できるだろう。こうして6人は各々色々やって道場に戻り明日に備えるのであった。


翌日。まずはクラーケンを再び倒すことに。クラーケンは新魔法のアイスドラゴンの餌食になった。アイスドラゴンの固有魔法が直球なのはドラゴン系統の魔法は属性のドラゴンを召喚して突撃させる魔法だからだ。追尾効果が当然のようにある。そして、「やってみます」とユナがバッグを開いてみた。すると、、「吸引力すごすぎでしょ!?」風魔法を直で受けているような吸引力だ。当然回収はできたが、、「バッグの中海水だらけだよ。」勢いで吸収したのでまぁそうなるよな、、バッグの中の水はキングが抜いて捨ててくれた。

とりあえず、クラーケンを呼び出してみることに。マキさんが「我も二回も敗れた故に話は分かる。その剣に力を貸してやろう」と納得してくれたようなのでクラーケンは斬剣に力を貸してもらうことになった。すると「我の力で魔法だけでなく、概念まで斬れるようになったぞ。喜ぶがいい。」と剣から声が聞こえたようだ。概念って一体と思うと、、「我の分体を斬ってみると良い」とキングが一言。そのまま従って横に斬ってみると、「復活しない!?」「これが概念を斬ると言うことだ。影や霊体そのものを切り裂くことができるようになった。」「武器としては本当になんでも切れる武器になったってことね。」「その通りだ。」

さて、ヒューテック島に戻り冒険を始める。奥には大きな火山がある。「あの火山にファイヤフェニックスがいるのね」「ええ、そうです。」マキさんが確認していた。その目の前に放置された遺跡があった。中に入ると、「異空間だ。階層があるダンジョンのようだ。転移ポータルがあるし。」そのまま進むことになった。転移ポータルに風の遺跡と記されていた。

風の遺跡の魔物は風系統が多い。ウィンドビー、ヘビーワーム、ドラゴンフライ、リザードマンだ。だが、、「ここは俺が食べるのも含めて全部やっておく。お前達はどんどん進んでくれ。」ノレドさんがドラゴン系統のモンスターが2体もいたことで食事モードに入ってしまったようだ。階層の魔物の全滅は任せて先を塞ぐ魔物だけ退治してどんどん進む。中ボスの5階層はウィンドキャタピラー。先ほどのヘビーワームがさらに巨大化した芋虫の魔物だ。しかし、この程度は敵ではない。糸を吐き、丸まって攻撃しようとしたりするが丸まっているところをユナイトして斬剣で倒した。もちろん捕獲しておいた。捕獲した魔物がだいたいミニドラゴンの成長の材料になっているから、今僕が持っているのはこれ一匹だけなのだ。「ねぇ、この魔物出してもらっていいかな?」シエムがそう聞いてきたので出す。「糸をもう一度出してくれる?」すると糸を吐いたのだが、「これ位強力な糸なら色々使い道がありそう。ロックタートル同様買い取ってもらうのはどう?」「ああ、もちろんいいけど、じゃあ父さんをまた呼ぼうかな。」「あれ、ボスもう倒したのか?」ノレドさんが合流してきた。「今度は何だ?」「ああ、捕まえた魔物が色々使い道がありそうでね。」「ウィンドキャタピラーか。その糸は丈夫だし拘束時に役に立つと言うことまで考えれば買う奴は多いだろうな。ボックスはこういうこともあろうかとすでに用意してある。そいつと交換だ。」後に繊維業界が変わるとまで言われた素材になるのだが、別のお話である。「ありがとう。また何かいたら渡す予定だからよろしくね。」「まぁな、父さんに儲けさせてくれるんだから本当に助かるよ、また頼むぞ。」と転移で消えていった。

さて合流したが再び別れて戦うことに。ウィンドドッグが追加されていたが誤差でしかない。次のボスの階層に到着した。すると

「待っていたよ、君達。噂はママから聞いていたからいつ戦えるか楽しみにしてたんだ。」とボスが話しかけてきた。「ママって誰ですか?」「君達もある程度は知っているだろうけど、ビッグマザーから産み出された存在なんだよ、私はね。」つまり魔王達が産み出した存在ということか。「名前はなんと言うんですか?」「オクトラミアさ。さぁ始めよう。」戦闘開始。

見た目はただの蛇の下半身と上半身の人間の女性にしか見えない。接近して斬りつけようとするが、「誘惑の瞳」相手がスキルを発動した瞬間にスピードがガクンと落ちて接近こそしているが殺意が消されてしまい剣を落としてしまう。とてつもなく目の前の女性が魅力的過ぎて。「さぁ、おいで。」「まずい、あのままだと食べられてしまうぞ!」何か言っているが聞こえない。髪が変化した触手が僕の身体を包み込んだ。しかし。「キング頼む、あいつらを引っ張り続けてくれ、大事な仲間を失いたくない!」

「フロストバタフライ!」「白銀も手伝ってあげて。」「しかし誘惑とは非常に厄介ですね。むやみに近づけば彼らと同じ状況になるでしょう。」ポーサが何か言っている。「シルバーランス投擲術、アイスジャベリン」凍結した女性と僕の間に槍が投げられ、触手が解除される。ボスが凍結したことで誘惑が解けて、白銀が剣を回収し距離を離すことでなんとか元の状態に。ボスは自ら解凍して「面白い。引き続き強さを見せてよ。」と好戦的だ。「フロストガード」ボスは自ら対策してきた。「これで氷魔法は効かないよ。誘惑の風」すると「なんかヤバそうなボスだな!」

と合流したノレドさん。全面シールドでガードして防ぐ。「今の防がなかったらおそらくトーイと同じ状況にさせられていた。ありがとう。」「気にするな。それよりどう倒すんだ?」そう、接近しても誘惑、遠距離でも誘惑がある。ちなみにこの誘惑は男女関係なくかかる状態異常で、服装での対処は今のところ不可能だ。だが、ピレンクは対応策を思い付いていた。「アイスジャベリン」「氷魔法は効かないわよ。」「ただの氷魔法の槍じゃないぞ。」すると槍が通った軌跡の影から影がボスに巻き付いた。「何よ、これ!?」「シャドウドラゴンだ。巻き付くだけじゃないぞ。シャドウドレイン。」影はボスの魔力エネルギーを排出させて体力を一方的に奪っていったのだ。この魔法はミニドラゴンにシャドウの魔力を分け与える代わりに影でも使えるように改良して教えてもらった魔法だ。ボスを倒して捕獲したのは、、「この子は私の直轄として働いてもらいます。」マキさんだ。正体を知らなかったようだが、彼女が魔族であることを知ると「マキ様という同胞にお仕えできて光栄です。よろしくお願いします。」

と喜んで仲間になってくれた。そして12階層。「また現れましたね、、」ドラゴンの爪が現れた。「今回こそ私だけで倒したいなぁ、、」とシエムが言うと「お手伝いしましょうか?」とミニドラゴンが現れる。「え?どうやって?」「ドラゴンの能力を身に付け、ドラゴンを倒しているドラゴンだからこその魔法を授けます。」「なんか長いけど、できるのならお願い。」とりあえず自分だけで倒すため、ピレンクや双子達には周りの魔物を任せて自身はミストユニコーンを召喚した。霧に隠している間に爪を確保したユニコーン。その間に魔法を習得した彼女が放った魔法は、「ドラゴンキラー」そう、対ドラゴン専用の魔法である。この魔法は通常ドラゴンが苦手とする氷の魔力を中心に消滅魔法などを加えたオリジナル魔法である。消滅魔法であっても魔法防御力の高いドラゴンでは身体全体には通らない。だからダメージ用の魔法なのだ。しかし爪しかない相手であれば話は別。文字通り消滅し、余った魔力はシエムと咥えていたミストユニコーンに全て流れ込んだ。レベルアップ酔いでシエムは倒れ、ユニコーンは予想通りミストドラゴンに変わった。その傍らには2つの指輪が。「では、約束を果たしたので代わりにあなたを頂きます。」

ミニはミストドラゴンを取り込んだ。強さをオーラで感じとりミストドラゴンはもはや抵抗さえせずに取り込まれた。ミニはドラゴンの爪が現れたことを感じとり、誰かがドラゴンに変わるだろうことを期待して現れたのだ。「勝手に取り込んだらダメでしょ!」マキが怒るが、「仕方ありません。これも次のエネルギーの為に必要なことですので。」と言い訳にならない言い訳をしていた。シエムが大きな声で目を覚ますとミストユニコーンもそれが進化したであろうドラゴンもいなかったので、「あれ、ミストユニコーンは?」「ドラゴンに進化したんだけどミニが勝手に吸収しちゃってね。本当にごめんなさい。その代わりなんだけど、、」「何?」「これ、ユニコーンが進化する際に落としていった物らしいの。つけてあげて。」その手には指輪が2つ。同じものだと言う。「じゃあ、婚約してるしトーイくんが嵌めてくれる?私も嵌めるから。」「あー、ずるい。ピレンクは婚約してるけどそういうのしてくれないじゃん。惚れてるって言ってるくせに。」「わかったよ。俺もすぐそういうのは準備するから。」

「綺麗だよ。」「ありがとう、ユニコーンがいなくなった形見をこんな形で嵌めるのはかなり不謹慎な気もするけど、、トーイくんとの絆が深まったからユニコーン、許してね。」二人は初めてキスをしたのだった。「ミニがムードを台無しにしたんだから謝りなさい。」「エネルギーの為とは言え勝手に吸収してしまいすみませんでした。これからはちゃんと許可を取ります。」「しょうがないけど、大切な仲間なんだから一目会いたかったな。」「はい。すみませんでした。」ちなみに彼らが嵌めた指輪はミストリングだ。モンスターアイテムであり任意で霧を発生させることができるアイテムだ。さて、一騒動あったところで合流したがまた別れて15階層まで来た。ボスは「あ、あれはミガク王国で依頼されていた魔物だ。」ウィンドトレント。風を起こせる木の魔物。なんでもその枝からは最高級の杖が作れるため重宝されているようで、捕獲自体聞いたことがないらしい。そもそもここは立ち入り禁止の場所なので、いたとして捕らえることができるのは彼らだけなのだが。魔法さえ戻される強風と根っこによる攻撃が襲いかかる。影をつけて投げ槍をしようにも反対方向に流される。しかしそんな風をものともしない魔物がいた。アルマジロだ。その巨体により流されることがないため、風避けにしたのだ。白銀だと足元から風が流れて来てしまう。その影を使ってシャドウドラゴンで拘束して風を止めてからシエムが接近。もちろん捕獲するためだ。で、とどめはシャドウドレインだ。問題なく捕獲したシエムは「もう一度倒しに来ます。ここでセーブして私はこの一体を王国に渡して来ます。」とセーブをして解散。夕方になっていたので道場に直帰した。シエムが帰ってきて「ウィンドトレントをもう一体捕獲するって言ったら大喜びだったよ」と反応を伝えていた。「それと、、ちゃんと婚約者がいることを伝えたよ。指輪で説明しないわけにはいかなかったからね。」「僕はちゃんと君のこと好きになったよ。真面目な努力家で失敗もするけど、前向きな君がね。」「で、ピレンクは用意してくれたの?指輪。影の力とかでもいいけど、、」一応彼も「用意する」と言って解散時に別行動をしていたのだ。「フーダス王国に伝わる由緒正しき指輪だ。影の力が込められていて所有者の致命傷を一度身代わりしてくれる効果がある。本当は彼らよりもっと早く告白すべきだったんだけど、、」「疑問に思ったんだけど、ピレンクって私のどこに一目惚れしたの?」「それは、伝説の妖精に似ていたからさ。」「え?」ピレンクは過去を語り出した。それは地図魔法から消された5年前。食糧の関係で影に籠らざるを得なかったピレンクはセバスチャンから色々教わっていた。その中で語られたのが妖精の存在。「会うことができれば必ず幸運になることが言われています。それぐらい滅多に人前に現れない存在なのです。こちらが妖精の顔ですね。旅に出られるようになれば会えるかもしれませんよ?」「それは期待し過ぎだ。」そう、彼は会えないものと決めつけていた。しかし、その整った顔つき、放つであろうオーラに内心惹かれていた。何より娯楽がなく、想像しかできない存在だ。もし、会えたら、、という希望が徐々に膨らんでいくのは別に不思議なことではない。長い年月をかけて妄想はどんどん大きくなったのだ。そしてその妄想が一人の少女の外見とオーラにドンピシャだった、というわけだ。「まぁ、母さんは本当お婆さんもとい妖精女王そっくりだし、母さん譲りの美貌を持つ私に惚れてもしょうがないよね。」「自分で美貌っていうの違うと思うぞ。」「まぁ、いいわ。続きは結婚式でね。」

「ああ、国を挙げた大きな式になると思うぞ。」キスを交わす二人。「ねぇ、私達もイチャイチャしようよ」「十分してると思うが?」「足りないよ、部屋でやろう?」「さすがに手は出すなよ?」「出さないよ!」こうしてきっかけを得た3組のカップルはより仲を深めるのだった。


翌日。攻略方法が分かってしまったウィンドトレントは簡単、、というか前回ただ風よけに使われたアイスアルマジロが怒ってニードルを刺して瞬殺してしまった。もちろんシエムが捕獲し、後で届けるようだ。16階層以降は普通に行った。なぜならドラゴン系統が消えたから。ノレドさん曰く「もう風の魔力をしっかり吸収したからいたとしても食べない」と言っているが。もっとも、普通に行ってしまうと完全に雑魚魔物相手は無双そのものなのでカットになるのだが。20階層。最終階層のようだ。ボスはウィンドデーモン。非常に大きい体長で5メートルクラスはあり、強力な風と闇属性の使い手のようだ。やはり強風攻撃をしてくるのに加えて闇属性の攻撃。風避けに使っていたアルマジロは戦闘不能になった。マキさんは白銀、ポーサ、ミニ、エレキキマイラ、オクトラミアと使える戦力全部投入した。「あいつは同じボスですけど、格が違うレベルですよ。誘惑とかも効きません。」ラミアがそう警戒する。するとエレキキマイラが白銀の影から飛び出して電撃を当てようとした。しかし。「闇の触手!」飛び出した闇の触手に貫かれてキマイラは餌食となった。すると「電気を吸収したようですよ。」なんと電気属性も使えるようになった。風+雷攻撃をするが龍であるポーサに無効化してもらい事なきを得る。その間にユナイトをして斬ろうとし、魔法攻撃も当てようとしているのだが、風魔法で流される。影魔法を当てているようではあるが闇の属性持ちに効き目が薄いらしい。キングが風に影響されないシャドーアローをさっきから当てているのだが、ダメージは小さい。「ここは全員揃いましたし今こそあの力を使いますよ、ノレドさん。」「おお、やるか。」ということで、「三体ユナイト。」ノレドにユナイトで合体し、リヴァイアサンの力を解放する。「ブリザード。」強力な風を逆に起こし、吹雪を直接ぶつける作戦に出た。予想通り相手は風で無効化を狙ったが天候を操る龍が合体した相手にそれは効かない。デーモンはブリザードで凍りついた。それをチャンスと見て一気に動き斬剣でとどめ。近くにいたトーイが確保した。「キマイラ、、活躍できていなかったからって飛び出していったんだね。」マキさんが自分で不公平に使っていたことで思いを積もらせて今回の事態を招いたことを重くみたようだ。「マキ様、あやつとて守ることが大事と思っていただけです。あまり気にしないで下さい。」「そういうわけにはいかないよ。これからはみんなちゃんと使っていく。そのつもりで行くから。」「はい。わかりました。」そして、遺跡を出ると、火山に向かった。まずはセーブの石碑に向かうだけなのだが、、「熱すぎる。まともに石碑まで近づけないぞ。」そう、温度が熱すぎるのだ。マグマが剥き出しのいかにも火山ダンジョンと言える場所なのだが、その温度は摂氏100度以上。サウナでも20分程度しか入れない温度だ。火山の魔物の付近ではもっと温度が上がる。そのため剣を振ろうものなら熱がダイレクトで伝わり火傷なんかでは済まない。耐熱装備なしで潜るゲーム主人公達は色々とその辺を無視しているのだ。「耐熱装備してもきついね。熱いのは変わらない。」「なら氷系統の魔物を出して、、」シエムはこのときアイスアルマジロが一度戦闘不能になっていたことを失念していたのだ。体力がなくなっていたアルマジロは一気に身体が溶けてその前にモンスターアイテムに変わった。アイスブローチだ。「またやってしまった。ごめん、アルマジロ、、」と温度が下がっていくのを感じるシエム。このアイスブローチは氷の魔法でできたブローチで攻撃を受けない限りは壊れない。温度を下げて快適な温度にしてくれる。「白銀もこのまま突っ込ませてしまうと二の舞を舞うことになるね。耐熱装備を魔物に装備させるのは体格的に厳しいし、、」「僕がなんとかしましょう。」現れたのはミニドラゴン。アイスリヴァイアサンに変身するが平気なようだ。「もともとドラゴンは熱には強いです。リヴァイアサンも海竜ですし。ポーサさんと合体して周辺の温度を調整します。」「呼ばれてきたよ。じゃあ、行くね。」合体すると一気に入り口付近にいた6人の周りの温度が下がっていくのを感じる。さすが天候を操るとされる龍だ。リヴァイアサンの力を合わせれば温度さえも調整することができるらしい。水と氷のベールを張り、さらにその中の温度を下げるという作業をしているようだ。これで無事登録できたので一旦帰ることにした。シエムは再びミガク王国に行って帰ってきたが浮かない顔だ。それもそのはず、短期間で自分の手持ち2体とも失えば誰でもそうなる。「気にするな、って言っても無理だよな。」「うん。自分のミスって分かっているんだ。だいぶ頼ってしまっていたから、、」かつて白銀に頼り過ぎて爆弾岩を破壊させて白銀を失ったマキさんとだいぶ状況は似ている。といっても僕達ミニドラゴンにゲットした魔物の大半は吸収されているのでなんとも言えない。「これからゲットする魔物はちゃんと扱ってあげよう。テイマーは本職ではないにしても、きちんと扱う義務はあるのだから。」「そうだね。デーモンもちゃんと使おうね。」「ウッドガーディアンもな。」「場面的に難しいのは分かるでしょ?」風の遺跡の風魔法は強力で根っこでさえ効かないことが多い。故に出番がなかったのだ。

まぁ次のダンジョンもほぼお留守番が確定しているが。すると斬剣から声が聞こえたとマキさんが。「どうした?」「火山のダンジョンは普通の剣では炎熱で主人がやられてしまう。我の力は余っている故、2振り新しい剣を作ってやろう。」クラーケンからの言葉だった。作られたのは水をイメージした涼しそうな色合いをした鞘に入った剣だ。「これは水の剣だ。一切の炎熱の効果を受けない魔剣だ。これなら火山攻略も行けるだろう。」「ありがとう。」追加効果として持っている間は適温になるらしい。で、一方、マキさんはポーサとミニからの連絡を受けていた。「3日間お休みする!?」「ええ、デーモン戦でだいぶ力を使いましたし、リヴァイアサンに変身してダンジョンを探索するとなればエネルギーをしっかり充填する必要があります。そのためのお休みです。」「わかったよ。じゃあ、こっちは、、」「その間を利用して新しい管理ダンジョンに潜らないか?」「「行く!」」ジョウドじいちゃんが割り込んできたが新しい管理ダンジョンに潜ることになった。失った分が大きいしここで仲間を補充したい。キロー山脈で発見されなんと現在最長で50階層もあるらしい。「失ったらその分新しい仲間を増やすんじゃ。それは決して悪いことではない。犠牲は無駄とはならなかったんじゃろ?」確かにエレキキマイラはともかく、他はモンスターアイテムや防具になったり、エネルギーとして新たな力を得るきっかけとなった。無駄では全くない。そのキマイラだって今捕まえたデーモンの力になっている。「そうだね。みんな姿こそ変えているけど力を貸してくれているんだ。くよくよしてばかりはいられない。もっと力をつけて備えるしかないんだ。」現在5日経過。残り25日。

翌日。じいちゃんの案内でダンジョンに来た僕達。ダンジョンの中にいた敵はダークスパイダー、ダークスコーピオン、ダークバット、ダークベア、シャドウスネーク。ピレンクが影の魔物であるスネークに興味を持っているようなので、それ以外の敵を排除して、スネークを捕まえて合成する。ついでにダークベアも確保して、スネークはシャドウサーペントになるまで合成したようだ。「とりあえずこれで扱いやすくなった。あと一匹はボス級だな」「影の王子様という感じですね。お似合いですよ。」近くにいたブラックヴァンパイアが褒めている。その後は基本的にシャドウスネークのみ魔法班に任せて双子は剣で排除する方向で進む。世界樹の木剣が軽くて使いやすく、隙が少ない。と進めていると「デーモンって闇系統の魔物を食べるんじゃない?」とマキさん。「キマイラでさえ食べたんだ。闇の魔力を持つ魔物なんてご馳走のはずだよ。」言われた通り出してみると、、「うわぁ、シャドウだろうがダークだろうがバリバリ食べてるよ、、」デーモンは闇系統魔力が大好物らしく風魔法を吸引力にして一気に根こそぎ食べている。あのそれなりにでかいダークベアでさえ、デーモンの前ではただの餌である。「ノレドもあんな感じだよね、ドラゴン系統の魔物がいると」「し、仕方ないだろ!力をつけられるんだから。」「まぁ、いいけど。強くなってくれるなら。」

そんな感じで10階層まで進んで行く。ボスはグリフォン。「カーンさんとレイネさんここで確保したのかな?」ただ、前に見たときとは色合いが違う。黒みがかかり、闇属性攻撃を仕掛けてきた。「ダークグリフォンってところかな?」「私が確保しますね。一人のときの移動手段に良さそうです。」シエムが手を挙げたので任せてみる。クラーケンからの新魔法、ウォーターポールで囲んで氷属性の攻撃で倒しきる。そのまま捕獲完了。

11階層以降にダークリザードが出現したのでノレドさんとは別行動に。「デーモンとノレドどっちが大食いかな?」とマキさんが呆れている。一応デーモンも出しているが、干渉しないように別に使って風魔法の吸収は使わない指示をしている。闇の触手もあるので普通に問題なく食べている。こっちを襲う敵は普通に倒しているため爆速で処理が進むので問題なく20階層まで進んだ。

とは言え、「さすがに速すぎるしここまでにしよう」という意見が。まぁその通りだな。合成とかで時間かかったし。20階層のボスはダークライノ。闇属性のサイの魔物だ。デーモンなら普通に食べてしまいそうだが、戦力になりそうなので捕獲する。ピレンクがブラックヴァンパイアとダークベアを召喚して襲いかかる。ただ闇属性は影に対して効果が薄い。おそらく彼が入手するつもりのようだ。「シャドウドレイン。」2つの影で隠しながらドラゴンを展開してドレイン攻撃。ドレインは属性的に相性不利がなく、確実に体力を吸って倒せる魔法だ。もちろん弱点はあるのだが、後で登場する。で、倒したところに捕獲して、ピレンクは4個全て埋めたことになる。で、現れる宝箱からは「セーブストーンだ!」そう。複数個、全員分欲しいと前々から思っていたところにこれである。一々貸し借りをしなきゃいけない今までに比べると画期的だ。「もしかして、セーブストーンがもらえるからこのダンジョンが管理ダンジョンになったんじゃない?」「そうだろうな。セーブストーンってものすごく重要アイテムだ。ホイホイ人の手に渡るのもまずいけど、冒険者には必須だろうからな。」だからじいちゃんは人の出入りが制限できるように管理ダンジョンに指定したんだな。「あ、ちなみにそれは初回限定ですので同じボスを複数回倒してももらえない設定にしてます。だから20階層で何回倒しても一個しかもらえません。もっと欲しければ、、もっと潜ってください。」ダンジョン主が話しかけてきた。もっと潜ればもらえる、、とりあえず40階層にはありそう。

21階層に足を踏み入れて今日は終了になった。

翌日。21階層からスタート。今度は闇ではなく、木のダンジョンだ。マタンゴやトレント、ビッグスパイダーなど木属性というより属性を持たない状態の敵が多い。ウッドベア、たねころがしもいたが、どれもそこまでは強くない。ちなみにデーモンを出してみると、木の根で絡みつかれて体力を吸収されているように見えたが、いつの間にかやり返して食べていた。ただ体力の消耗が激しいと見えたので1階層だけにしてあとは自力で倒していく。根っこを使ってくるのでどこから根っこが現れるかわからないし、いつの間にか根っこで拘束されて体力を吸収される仲間がいるため雑魚相手でも全く油断ができない。木のボスはウッドガーディアンを二回倒したがエリア的には初めてだ。雑魚魔物と思いきやとんでもない魔境だったのだ。ただ、ブラックヴァンパイアは楽々と倒していた。吸収は強いほうが勝つ。相手のドレインより強いドレインであれば問題なく倒せるみたいだが、、「一体はともかく複数体は無理だな」とピレンク。元に戻していく。常に根っこが出てくるので誰が出しているのかわからない。ポーサとミニは休憩中なので出せない。ドラゴンに変身して暴れまわるノレドさんと、シエム、ピレンクが根っこに対処する。マキさんは白銀を出して周りを凍らせ、オクトラミアの風で道を作りその一方で誘惑をかけて敵の動ける数を減らす。「多分ラミアちゃんがいなかったら私達負けてたかも。」「そのように思って頂けて光栄です。」誘惑をかけて動けない敵を双子の僕達が処理してなんとかフロアを進んでいるのだ。かなりラミアの貢献度は高い。ちなみに誘惑で動けない相手は僕達に仕掛けた触手で食べていたりする。9階層進むのに平均40分×9、つまり6時間もかけてしまった。30階層のボスはウッドミノタウロス。強力な斧と木の根を使いこなす牛頭人身の魔物だ。しかし、ボスの使う木の根は道中に比べると当然少なく、斧攻撃も投げてくるわけではないので食らうことはない。シエムがフロストバタフライで凍らせて斬剣でとどめ。僕が捕獲もしておいた。31階層以降はウッドガーディアンを召喚するとかなり楽だと気付いた。木の根を相殺してくれるだけでなく術者を吸収して弱らせてくれるからだ。「わしを早く使えばこんなに苦戦はせんかったじゃろ。」「そうね。」35階層まで進出して今日は帰還した。翌日。35階層から始めたが30階層までとは比べ物にならないスピードで40階層まで到着した。

40階層のボスはアルラウネ。頭に花を載せただけの普通の、いや美人な女性にしか見えないが、、「気をつけてください。強力な誘惑を使ってきます。」ラミアからの警告だった。なんでも精を吸い取って食べる性質がありかなり危険らしい。そのための誘惑でラミアが使うものの数段上の威力らしい。シエムが遠距離からフロストバタフライを打とうとするが、、「大好きです、、」「ああ、狙われてしまうと距離関係ないのね、、怖すぎる。」とりあえず根っこに絡め取られる前になんとか正気に戻した。女性のシエムでさえ簡単に誘惑が効いてしまうのだ。男性の僕達は簡単に嵌まってしまうだろう。しかも距離をいくら取ろうが攻撃の意志を見せたら終わりである。さっき複数で攻撃を仕掛ける案を出したがラミアに止められた。その上でこう提案してきた。「ウッドガーディアンを貸してくれませんか?私と二人でなんとか倒します。」「いいけど、、どうやって?」「ちゃんと対策はありますよ。」どうやらウッドガーディアンは吸精をほぼ受けないので誘惑はともかく取り込むのは難しいらしい。世界樹で身体ができているのは伊達じゃないようだ。でラミアは誘惑の使い手なので誘惑耐性が高く接近さえできればなんとかできそう、ということらしい。今回の戦闘は6人全員が手出しできず完全に味方の魔物に任せることになった。ウッドガーディアンにシエムがボックスを渡しており、倒せるなら捕まえて欲しいとのことだった。

「簡単です。あなた達と同じことをすればいいんですよ、ユナイト。」そう、ウッドガーディアンにユナイトすれば両方の特徴を引き継げるのだ。ガーディアンは固定でユナに渡した木剣を持っている。アルラウネ程度なら十分倒せるだろう。近付くウッドガーディアンにアルラウネは誘惑を打つが気にせず接近してくる。それならと取り込もうとして自ら接近して吸精をしようとした。しかし。「!」ボスが怯んだ。そう、世界樹の魔力が入ることでアルラウネでは吸収できないと悟らざるを得なかったのだ。世界樹は無限とも言える魔力持ちで吸収しきるなんて不可能だ。分体のウッドガーディアンでも同じなのだ。怯んだ隙に一閃。再生力は持っていたがその隙に逆に吸収されて捕獲された。「ありがとう、二人とも。」「気にしないでください。活躍できるときに活躍するのが大切なので。」宝箱が現れてセーブストーンをもう1つ獲得した。41階層からは岩のエリアに変わり、爆弾岩が出てきたりとお馴染みの顔ぶれが。ロックモンキーもいるしな。ただ、モンキーはラミアに惹き付けられるらしく「人に誘惑をかけるより数倍は簡単ですね。」と言っている。アルラウネも参加して吸収しまくっているようだ。「どうやらボス部屋にいる間閉じ込められてご飯が食べれなかったみたい。ここは思う存分食べさせてあげよう。」とマキさんが通訳した。爆弾岩は食べれないだろうしダメージを受けるので魔法や銀銃で処理をする。ラミアは引っ込めて、アルラウネのお食事タイムだ。モンキー達は誘惑されて群がっては吸精されてどんどんいなくなる。「うん、複数で攻撃してもああなったらおしまいだね」ユナがそう言う。僕達が誘惑で全員動けなくなったらスチームボックス越しでは状況を把握できなくて全員そのまま食べられていただろう。食べられたら母さんでも復活は無理だ。「あんまりいないとは思うけど、40階層は誘惑対策できない人は立ち入り禁止ってじいちゃんに言わないとな」「そうだね。間違いなくあのモンキーと同じことになるね。」アルラウネ含めて魔物は倒しても捕まえても何回でも復活する。それは僕達の冒険を見れば明らかではあるが。40階層のアルラウネは空気中の魔力からしか食事ができないため飢えている。正直ラミアとウッドガーディアンがいなかったらリタイアしていただろうし。テイムした魔物でも誘惑耐性がないのはアルラウネの相手をするのは無理なのだ。

爆弾岩だけは高速で処理しつつ、あとはアルラウネに任せる感じで階層を進めていった。49階層の魔物を食べ終わったあと、「だいぶ精が貯まりました。ありがとうございます。」と通訳したマキさんに話したらしい。50階層のボスは岩の1つ目の巨人、ロックサイクロプス。とは言え体長はガーディアンと同レベルなのでスーパーボックスは必要なさそうだ。しかし。「な!?」スチームボックスと斬剣と銀銃、シルバーランスが没収された。どうやらボスの能力が磁力を操って金属を引き寄せる魔法が使えるらしい。残ったのは金属由来ではないドラゴンスピア、シールドとシエムの杖だ。一応世界樹の木剣と水の剣、砂毒の剣はあるが、、「案の定効かないな。」どれも硬すぎて効かなかった。「シャドーアロー」とキングが放つが効いていない。ドラゴンスピアも若干効いてはいるようだが、貫通力が足りない。「すまない、世界樹の木剣をくれないか?」「どういうこと?」「魔力がたんまりとその剣には含まれている。それをドラゴンスピアの素材として組み合わせて強くするんだ。」「とりあえず、やってみて。」「ありがとう。」どうやら斬剣のあの圧倒的な切れ味は魔物の魔力による補助もあるようで、自身の素材プラス魔力を補給することで貫通力を上げようとしているのだ。ボスの攻撃はこっちには効いていないので時間はいくらでもあったのでこういうこともできる。自身の爪と牙を追加しつつ世界樹の剣を巻き込み、合成する。先端はさらに硬くなり、魔力が含まれたことで光沢が生まれた。世界樹の竜槍と名付けたその槍はさっきとは貫通力がまるで違った。力を込めてノレドさんが放った突きで一発でボスの身体を貫いた。没収した空のスチームボックスにボスの煙が吸い込まれて捕獲完了になったようだ。ちなみに確認したら僕のボックスに入っていたようだった。すると、「え、次の階層も普通にあるじゃん!」そう最長50階層と思い込んでいたが、あくまでも発見された階層だけで続きはまだまだあるようだ。とりあえず没収した荷物を回収して、51階層に到達したところでセーブをして帰った。アルラウネにだいぶ苦戦したし次のボスで没収を食らうとは思わなかったしな。じいちゃんに色々と説明した。「なるほど、そのアルラウネに一度会いたいな。」シエムがスチームボックスから出す。「はじめまして。」「喋れるの!?」「はい。人間と姿はほぼ変わりませんから。喋れないふりをしててごめんなさい。」「なんと美しい。若い頃に出会っていたら、、」「いや普通にそのまま会ったら誘惑されて食べられているだけだから、じいちゃん。」とユナが突っ込みを入れる。「ふふふ、面白いですね。ここの人達は。別に飢えてなければそんな襲って食べたい衝動が大きいわけではありませんよ。あなた方のおかげでだいぶ満たされたので。ですが定期的にお食事が欲しいですね。」「わかったよ、定期的にダンジョンに行ってあげるから。」「ありがとうございます。」「で、話は変わるが、まだまだあるんだな?」「ああ、100階層とかあってもおかしくない雰囲気だったよ。」「本当に選ばれた人間しか最深部の階層は無理だろうな。」「そうなるね。さて、明日は火山攻略に戻らないと。」「頑張れよ。」現在8日経過。残り22日。

翌日。ポーサとミニはリヴァイアサンの姿で道場に待機していた。「一緒に行きます。転移をお願いします。」と言ったのでワープストーンでワープする。「熱く、はないね。さすがだね。」

「結構消費してるので白銀も出して下さい。あと霧の指輪の効果も。」マキさんが白銀を出して周りを冷たくする。霧の指輪の効果でさらに外気は下がった。「これで節約できます。結構階層あるのでそう簡単に消費するわけには行きません。」「確かにね。」ただのフィールドに対してあまりリソースは割きたくないのは当然だな。ちなみにここはファイアーバード、ファイアートーチ、ファイアーボアがいた。身体が燃えているため無対策では普通にやられる。ただ。水の剣を事前に渡されていたので難なく倒していき、魔法攻撃や銀銃で仕留めることもできるようだ。

とりあえずフィールドの温度とポーサ達から離れすぎないように気をつけながら、10階層まで駆け上がる。ボスはファイアーナイトだ。炎の身体でできた騎士。しかし、温度対策ができていたら簡単に倒せた。捕獲はシエムが行った。11階層以降はファイヤーリザードが追加されたのでどんどんノレドさんが食べていく。ドラゴンなので耐熱は自分でできるらしいので別々で進む。ちなみに前回で闇属性を獲得したらしく、今回で元々持つ炎属性を強化が目標のようだ。そんなこんなで20階層に来た。しかし火山は少しずつ進む必要があり、走ってフロアは抜けられないため時間がかかる。気付けば外はもう夜。ボスを倒して次のフロアに行こう。ボスはヒドラだ。9個の首を持つ、紛い物ではないヒドラである。高い再生力を持ち、猛毒を持つ。それ故毒は効かない。

しかしプラント同様の毒ブレス。霧だと気温のせいで拡散するからのブレスだろうが強烈だ。ガードで防いで毒が来たらキュアで治す。白銀とシエムが水属性で攻撃し、水の剣で切っていくが、「やっぱり再生力が、、」そう、どうしても再生するので水の剣で切っているだけではダメだ。砂毒の剣を試したところ、一度斬っただけで「熱っ!」となった。まぁ対策がない剣ならそうなるだろう。しかも炎攻撃で剣が燃えてしまう。煙になった剣。魔物が生きている故にそう簡単には破壊はできないし、壊れても煙化して生き残ろうとするのだ。水の剣の一本に取り込まれて、水砂の剣になった。ただ、毒要素は付け足しだし竜の素材云々は反映されていない。「毒は俺が持っている。牙と爪で新しく剣にしよう。」そう、コカトリスから得た毒で毒の素材をノレドさんは作れるのだ。攻撃をガードしながら合成をしていく。その間の時間稼ぎをしようとしたのか、ポーサとミニは分離してミニはヤマタノオロチの能力で体力を吸い取ろうとするが、、「!?」毒で色が変色していく。「大丈夫か!」近くにいたピレンクが声をかける。ドレインには致命的な弱点があり、毒を持つ魔物に絶対に打ってはいけないのだ。前回の場合は毒ではあるがルートドレインの地面に逃がすという特性を応用して弱点回避に成功したが、今回は地面が灼熱だったためルートドレインでの排出が不可能で、ヒドラの毒の回りが早すぎて仮に排出できてもそこまで大差がなかったであろう。ちなみに灼熱の地面にいて6人がなぜ平気かと言うと、耐熱の靴を履いているからである。吸収する都合上、その毒も吸いとったエネルギーと一緒について回る。ゆえに簡単に身体に毒が回る。キュアで治そうとするが、、「ダメ、さすがに毒が濃すぎて普通のキュアでは無理。フェアルさんのところへ。」「わかった。母さんお願い。」「事情はわかったわ、すぐに転移してちょうだい。」ミニはヒエノ島に転移された。「ミニがいなくなったことでこの場を維持できなくなります。早めに倒して下さい。」とポーサが言う。合成は完了したので、ヒドラの懐に入り新たな剣で斬りまくる。もちろん炎熱は効かないし、再生しようとしていくヒドラの体内には砂と水がどんどん貯まっていく。そして、再生できなくなって身体が弾けた。溜まり過ぎて身体のバランスがおかしくなったのだ。捕獲も完了した。この階層でセーブして急いで脱出した。今回は道場ではなく、ミニを転移させたヒエノ島に全員で行くことに。

「これは毒を吸いすぎね。寛解に3日はかかるわ。」と母さんから言われた。ちなみにシームさんとリファさんの住居は仮とは言えもう完成したらしくそっちで暮らしているようだ。

「僕もエネルギーを溜めるために3日再びお休みを頂きます。」

とポーサも言う。20階層まで気温を適温にするのはかなり疲れるだろうしな。「私はここで泊まる。また明日からはあのダンジョンの続きで行こう。」マキさんがそう言うと「そうだな。前向きに行こう。」ノレドさんもそう答える。

翌日。51階層からスタート。セーブストーンが複数個になったことで別々に攻略が可能なのだ。まぁ、アルラウネの食事タイムが続いただけなので詳細は省略。今回長いのにこのダンジョンには例の奴らは現れていない。原理は不明だ。

60階層のボスはマンティコア。人の顔にライオンの胴体、コウモリの羽にサソリの尾を持つ魔物だ。デーモンが反応して、闇の触手で貫いて食事して戦闘終了。その間、わずか2分。「デーモンって、合成獣も大好物かもしれないね。」キマイラもそうだしな。セーブストーンも獲得して61階層に。ここからは、「金属の魔物か、、」金属フロアだった。そんな属性あるのか。メタルシープ、メタルベア、メタルリザード、メタルアーマー。ノレドさんはメタルリザードを食べようとしたが、、「直接は無理だ。炎を前回強化しておいて良かったよ。」溶かしながら食べているようだ。ちなみにピレンクはユナと協力してダークベアをダークメタルベアに合成していた。ただ、斬剣でしか斬れないし、魔法もシエムの炎魔法では溶けない。当然、めちゃくちゃ時間がかかる。数の多さも相まって一時間以上もかかった。5階層下ってセーブして翌日に持ち越し。ヒエノ島に行くと、「火の魔力の魔物を持っているようですね、元気になるためにもください。」ということでファイヤーナイトを吸収したミニはミストドラゴンを吸収していたこともありファイヤードラゴニュートになった。

「家は木製だから、燃やさないでね?」と母さんが念押しすると、「あ、元に戻れますので心配は要りません。」「なら、寝ている間はそれでお願い。」ドラゴニュートはミニに戻った。

道場で寝て、翌日に。ちなみに11日経過で残りは19日。

65階層からスタートしたが、「硬すぎる、、」そう。とにかく硬い。一匹一匹が全員硬いのだ。リザードを食べたりしているのでさらに遅れている要因になっているのだが、「金属の魔力を得れば、前回の没収も避けれるようになるはず。」と言われてさすがに賛同せざるを得なかった。と突然、「斬剣が切れなくなった!?」と驚くことに。おそらく硬い魔物を斬りすぎて魔力の消費が激しく、付与効果に必要な魔力が剣のほうからなくなってしまったのだ。しかもこれがボス戦前に発生したから最悪だ。「剣に魔力込めて復活できないかな?」「私がやってみます。」とシエムがやってみると、、「なんとか復活はできましたが、代わりに私の魔力が枯渇しました。マナポーションを下さい。」バッグからポーションを取り出す。切れ味は間違いなく復活したのだが、「刃こぼれしてるようだよ。」とマキさん。確かに剣の峰辺りがボロボロになっている。自動修復が働くはずなのだが、魔力枯渇にただ注入しただけだからか。とにかく武器が使えない以上は一旦離脱することに。キブばあちゃんに持ち込んでみると、「モンスター武器でここまで傷ついているってどんだけ使い込んだのさ。しかもこれ竜素材じゃないか。竜の素材で直したほうが早いと思うけどね。」と言うので、「俺の出番だな。」とノレドさん。金属化させた逆鱗、爪、牙を合成していく。「おお、見違えるほどに回復したねぇ。さすが防具職人の孫だ。」で。ばあちゃんには久しぶりに素材を持ち込む。実際、買い取りをしていないから山のようにあるのだ。小さくしてもバッグには一杯ある。お金にほとんど困っているわけではないが、持っていても仕方ない。「どれだけ持ってきたんだい!?ちょっと多すぎるね。買い取りは、、」「いらないよ、現状お金に困っていないんだ。」「譲ってくれるのかい?」「ああ、市場にあんまり出回らないようにね、おそらく価格破壊が起きちゃうから。」「それぐらいわからないほどバカじゃないよ、あたしは。とりあえず現金がいらないのなら、武器で交換してやろうじゃないか。」ということで、合成用の剣を50本、盾を50個、杖を50本、鎧を50着、槍を50本、弓を100本、矢を10000本、クロスボウ100本、銃50丁、銃弾を10000発もらった。「これ、本当に釣り合ってる?もしこれを買ったらすごいお金だけど」「あんたらが持ってきた素材の価値からしたら半分も超えてないよ。」もう数が町単位レベルなんだが、こんなに持ってても使えないし仕方ない。ミガク王国とフーダス市国、ルブラ王国、マーリセ国、ラフス王国の軍隊にいらない分は寄贈することになった。軍隊の皆さんが驚いていたのは言うまでもない。そんなこんなで1日が過ぎてしまった。翌日、69階層スタート。剣が切れなくなるトラブルを超えて、さらに剣は強くなった。それだけではない。「我の魔力を回復してくれたのでこれと同じもので軽量化したものを作ろう」

となった。斬剣·軽は二人で使う用のもう一本としてこのフロアで重宝することになった。材料に水の剣のもう一本を使ったので炎熱遮断の効果もついており、次の火山で役に立つだろう。

70階層に到着した。ボスはメタルホースだ。しかし、一体だったのであっさり強くなった斬剣の餌食になった。シエムが捕獲し、次のフロアへ。だいぶ短縮はできたので夕方にはなったが80階層に到達して、ボスとの戦闘に突入した。ボスはミラーシールドソルジャー。盾持ちでしかも、、斬剣で斬れない上にダメージを跳ね返してくる。ノレドさんがファイヤーブレスをするが跳ね返す。ピレンクがその隙に影からの攻撃でダメージを与える。シャドウドラゴンでバインドして動けなくなった隙に盾を持っていない方向から一閃すると倒すことができた。捕獲したが、、「そのシールド欲しい」ということで早々に防具になってもらうことにした。反射するミラーシールドは非常に強力で前衛の僕達には必須級だからね。買った盾とドラゴン素材を合わせて強化もしておいた。ちなみにメタルホースも金属の魔力を欲したミニが吸収してしまったため、防具のみの収穫だった。また来たときに更なる合成でミラーシールドを強化しておこう。翌日は火山に戻ることになると思いきや、母さんが「もう1日休みを念のため取ったほうが良いわ。本来3日で治るって言ったけど、あれは私の回復の実力あってのものよ。」というわけでもう一度ダンジョンを攻略することに。ミラーソルジャーをあっという間に倒して合成しておいたので、次の階層へ。81階層は再び闇のエリア。しかし。「めちゃくちゃ暗いね、ここ。」そう、照明がない真っ暗エリアだ。「ここは前回のあれでいくよ。」とノレドさんは変身して発光した。彼がブラックヴァンパイアを倒すのに使った方法らしい。おかげでだいぶ明るくなっていた。ダークゴブリンやダークソルジャーもいたが見えていたら簡単に倒すことができた。暗さを克服できたらなんとかなる。影から狙っている魔物もいたが、、「影の大きさで魔物がいるかどうかなんてわかるよ」ピレンクとその取り巻きに処理されていた。さすが影のプロフェッショナル。そんな感じで61階層以降の金属フロアとは比べ物にならないスピードで突破する。90階層のボスはダークドラゴン。「食べたい欲がすごいぞ。」「闇属性のブレスは上のリザードを食べただけでは弱いからもう少し強くしたいんだ。」とは言え発光していたら相手に位置がモロバレだしと思いきや、「ノレドさんは発光をやめても大丈夫です。私がライトで照らします。」とシエムが代わりにやるらしい。「俺もライトが使えるから手伝おう。」「なんで使えるの?」「完全な闇では影の魔法は使えないから、使えるようにするためさ。もっともヴァンパイアには無効にされたがな。」なるほどね。ノレドさんは発光をやめて、シエムとピレンクがライトで照らす。さっきの発光よりは明るさは控えめだが、十分見ることはできる。マキさんは白銀とオクトラミアを繰り出して手伝うことに。僕達はダークドラゴンが通りかかる瞬間を待って白銀の上に乗った。ノレドさんは意図を理解したらしく、ドラゴンを追いかけてこちらに誘導した。そして翼を切断して飛べなくして口はピレンクがシャドウバインドでブレスを封じて無事ボスはノレドさんのお腹の中に入った。91階層以降も特に変わらずだったため、100階層のボス戦へ。100階層のボスはメデューサだ。「あの石化する有名な奴か。」絶対に直視で見てはいけない相手なのだが、ここは完全といかないまでも暗闇だ。ライトで照らすだけではほぼ相手の顔を見てしまうリスクは限りなく低い。しかも。「退治した有名な逸話で出てくる鏡の盾があるじゃん。」そう、合成してピカピカになったミラーシールドがある。メデューサがいる世界ゆえ、ペルセウスのメデューサ退治もまた有名だった。なので対策のある僕達二人がユナイトをして突っ込むことに。顔をシールドで隠しながら接近してボスが接近したときに光を魔法で照らす。すると自分の顔を直視したメデューサは逸話同様石化してしまい、斬剣で倒されてユナイトを解除したユナが捕獲した。そして、ここが予想通り最下層らしい。セーブストーンの宝箱ともう1つ。「なんだろ、これ。」それはよく分からないアイテムだった。なんか鍵のような形をしているが鍵ではないし、魔力が込められているというわけでもないらしい。よく分からないアイテムをじいちゃんに見せたのだが、「全くどこに使うのか想像ができないアイテムだな。なんか竜の角らしい意匠はあるのだが、、」確かに言われてみるとそうだな。でも分からない以上、今はキングにしまっておいてもらおう。「見に来て。だいぶ元気になったみたい」と母さんに言われたので転移して会いに行く。もう血色がだいぶ良くなり、ちゃんと変身もできるようだ。これなら大丈夫そうだな。翌日には行けそうだ。夜をしっかり休んで翌日。

元気になったミニはすでに用意して、20階層に戻ることに。ヒドラをもう一度倒してメガヒドラに合成した。ミラーシールドと斬剣軽が非常に強く、あっという間に30階層に到着した。「待っていましたよ、皆さん。」ファイヤフェニックスが待ち構えていた。「秘密が聞きたいのとエレメントが得たいのですよね?倒してみて下さい。倒せるものならね。」とやけに自信ありげだ。復活できるからだろうな。高威力の炎が全方位から襲いかかる。すると、白銀がやられて戦闘不能に。温度調節が難しくなった。一応、炎熱遮断効果で僕達には調整は必要ないし、シエムもアイスブローチがある。ピレンクは影に潜っていて温度に関しては大丈夫そう。マキさんだが、耐熱装備でなんとかしているみたいだが、ポーサの近くにいることで難を逃れている。リヴァイアサンの水攻撃を何回も当ててダメージにはなっているのだが、炎が消えると卵になって即復活するためいたちごっこだ。もちろん卵を破壊してはいるが、倒すには複数卵を産んでそこから全部割らないといけないのだ。ただ、まだ試していないことがある。斬剣は概念を斬れる、つまり炎も斬れるのだ。ノレドさんの背中に乗って、上空から斬る狙いで接近するがかわされる。スピードが速く、ノレドさんでは追い付けないようだ。とここで狙いに気付き、ポーサとミニはユナイトして速度を上げた。

一気に加速して斬っていく。復活しようとするが概念ごと切るため簡単にはいかない。その隙に斬り刻んで倒す。卵になろうにも炎をバラバラにした状態では難しく、フェニックスは負けを認めた。炎のエレメントとミニに炎の魔力を分け与えてファイヤードラゴンに。メガヒドラと合成してイフリートドラゴンになった。

首は1つであり、炎の神の名前を持つ姿が最終形態だ。

そして、ミニからシャインドラゴンになった。様々な魔力を吸収し、鱗が光り輝いているためだ。「こうなりたかったんだね?」

「ええ、そうです。このために色々犠牲にしてきたことは謝ります。でも、強くなってあなたの力になりたかったんです。」「じゃあ、ミニから取ってシャミだね。よろしく。」ようやくミニ以外の名前がついた瞬間だった。「この者、素晴らしい才能の持ち主故にふもとの村から持ってきて暖めていたのだ。才能を高められるように我の能力を付与してな。でも、運命の者が現れると見て町に置いてきた、というのが真相だ。」それで運命の出会いを果たした、というわけか。「ファイヤードラゴンの村に案内しよう。立派になった姿を見せたいだろう?」「はい。」フェニックスは僕達を転移させた。見たところは普通の村らしいが、家の天井が大きめだ。変身しても大丈夫なようにするためかな?扉は人間サイズだけど。「村長の家は奥の大きい建物だ。行ってみるといい。」念話で話しているようだ。しかし、事件が。「大変だ。ラフス王国に向かって魔王国軍が攻めてきているらしい。至急向かってくれ。」「わかったよ、父さん。」「不穏だな。ワープストーンの石碑に我がそなた達の名前を記入しておく故、早く行くと良い。」「ありがとう。すぐ行こう。」ノレドさんに乗って大至急現場に向かうことになった。


すでに軍勢で道中は一杯だった。地上部隊と空中部隊に別れ、大侵攻が始まろうとしていた。魔王は侵略をしないんじゃなかったのか!とりあえずそうも言ってられないので、ブレスで空中を攻撃するポーサ達と地上に降りて僕達が戦うことになった。すでに地上には軍隊に混じってシルヴァさんや父さんが戦っていた。一応、ミガク王国がワイバーン部隊を派遣したので空中部隊も戦線に止まっていてくれたのだ。「加勢助かる。とりあえず砦まで押し込もう。」「わかりました。」シルヴァさんは無言で次々と魔族の敵を斬り捨てている。加勢も影響し圧倒的に人類側が有利に傾いた。魔族側は撤退し、籠る作戦に出た。夜。夜襲に備える僕達に突然声がかかる。「降伏がしたい。砦まで来てくれ。」明らかに罠である。「そう言われて行くと思いますか?」「今回は負けたが、次はこうは行かない。降伏を受け入れないなら戦うのみ。」魔族は去っていった。「なんだったんだろう!?」

翌日。戦力有利な人類側が砦に突入した。しかし。「もぬけの殻だと!?」すでに砦は誰もいなかった。それどころか後ろにもいない。「まさか、、」そう、町を狙ったのだ。もちろん警戒はしていた。しかし、砦に戦力を集めた関係ですぐに戻れない人とは違い、魔族は空を飛べるのだ。夜に実はほぼ全員が撤退か進軍をしていた。ワイバーン部隊もずっと飛ばすわけには行かず、隠蔽をかけられていたため気がつかなかった。ただ、町を燃やすのは魔族の目的ではなかった。目的は実質支配だった。王城前に魔族が集まっていた。警備はほぼ皆殺しであとも捕らわれている。ラフス王国の町から炎が上がっていないのを見てすぐに目的に気づいたマタカは、飛んでいるノレド達を自分ごと王城前に転移させた。集まっている魔族との全面対決になった。剣を合わせて斬っていく。否応なしに命のやり取りをすることになる。魔物相手で散々やっていてもほぼ人と変わらない魔族相手にやるのは組織以来であり、あまり経験がない。ただ、魔族はピレンクへの対抗手段を持っていなかったため、剣を僕達が交えている間にあっという間に捕縛されていったのだった。シルヴァが突入して王様達の元に突入すると「そんな、、」王様をはじめとした人々が殺されていた。最初からこれが狙いだったのだから当然ではある。「許さん!」シルヴァは大剣を振るい、一掃した。

この大剣はあの逆鱗の剣の強化版であり、逆鱗の大剣と言う。斬剣を参考にしたらしい。「フェアル、復活を頼むよ。中枢が復活しないとまずいからね。」「わかったわ、ミガク王国とは違って遺体はキレイなままだし、復活は時間がかからずに済むと思う。」あれは目も当てられない惨状だった。家臣も復活できたのはごくわずかであり、政治が混乱しているのは間違いない。シエムはまだ修められる器ではないし、官僚を今なんとか募集をかけてしっかり政治を前に進めようとしているようだ。とはいえ、今は完全にトップ不在の空白期間で、何にも政務が進んでいないのが現状だ。王子も死亡したと発表した以上はそっち派閥の官僚の支持も得られないためだ。とはいえ生存を発表したらシエムは暗殺のリスクに常に怯えなくてはならなくなり旅どころではない。

魔王討伐までは凍結とは言え次期女王に内定しているから狙われずに済むのだ。

しかし、こんなクーデターもどきを起こして何になるのだろうか。その答えはすぐに分かることに。「この魔族達、全部魔法で作られた傀儡だ。適当な材料で作られただけの部隊だ。つまり、性能テストだったんだ。」要はクーデターも侵攻も実戦投入に向けた茶番劇だった。実際、死者は王城付近に集中しており、復活の魔法が使えるようにわざとあまり傷つけずに殺している。「ようやくあのアホどもも気づいたかな。これはテストだが、次はきちんと殺すぞ。」「ほう、、なんだって?」マタカと6人が転移して男の話に割って入る。「あの魔王は支配しているのに魔族の地位を上げようともしない!でもあの息子もろくでもないし、俺は俺のやり方で魔族の世の中を作ってやるんだ。」「そうか。倒すしかないな。」ちなみにここは砦の中だ。「やってみるがいい。我が力を思い知るがいい。」ユナイトして一閃。「やるな。だが、毒などの状態異常も効かないぞ。」とあっという間に再生した。シャミが現れて「僕の敵じゃないね」と言ってドレインを仕掛ける。しかし、「こんなドレインで俺を倒せるなんて甘いな。」と逆にドレインを受けてしまう。無理やりドレインを切ってなんとか窮地を脱出するが、「お前、面白いな。我が糧として最高の素材だ。」と目をつけられる。そして、無理やり切ったドレインを復活させて一気に体力を吸収し、シャミを取り込んだ。

「シャミー!!」とマキさんが叫ぶが完全に取り込まれてしまった。そして、地獄が始まった。3属性の攻撃、木と水と炎を一気に繰り出してきた。「これは勝てないかもしれない。だが、方法はある。」と父さんは言う。シールドで防ぎながら聞く。とりあえず隙を作ることにした。影で攻撃し、魔法で魔法に対抗する。だが、本体とは別に魔法を出せるようになっているため、簡単には隙ができない。ユナイトして飛んでいる相手に斬りかかる。「お前も面白い。取り込んでやろう。」と取り込もうとしたとき、「今だ!」とアイテムを敵に投げた。「何だ!勝手に身体が、、くそっ!」今父さんが投げたアイテムは転移トラップのようなものだ。影で攻撃したときにピレンクがドラゴンで拘束していたため、動けなくなったのだ。で、転移する場所は、、「今からお前を封印の島に封印する。二度と出てくるな。」「ふざけるな!我の野望は阻めるものではない!必ず出て支配してやる!」

父さんによると東大陸と中央大陸の間には封印の島はいくつかあるらしく、大陸もあるらしい。結界が飛んでいるとき海の下に多いのはそのせいらしい。「ごめん、必ず君を取り返す。だから今は封印されていて欲しい。」とマキさんが謝っている。少なくとも何も情報がわからない敵にドレインを仕掛けるのはまずかった。ドレインが強ければ今のように簡単に吸収されてしまうのだ。しかし今のは完全に化け物だ。たくさんの魔物を取り込んだシャミを取り込んだ魔族を野に放った瞬間世界がどうなってしまうか想像もつかない。いつか封印したまま倒す必要があるだろう。「とりあえず傀儡魔法が奴の仕業なら転移したことで使えなくなるはずだ。封印の島はすべての魔法が使えなくなる。」実際この説は正しく、魔族は急に動かなくなった。そしてフェアル母さんのおかげで王城の全員が復活して、なんとか元に戻った。

「お前達はまだまだ弱い。だからこれから言う2つの神殿に挑んで欲しい。ポセイドンの海底神殿と太陽神の光の神殿だ。」

「わかった、父さん。必ずクリアしてみせるよ。」現在15日経過したところである。道場で休み翌日からの試練に備えた。

ポセイドンの神殿は例のファイアードラゴンの村からが一番近いらしい。ワープストーンで転移すると村の人が待っていた。村長が待っているらしい。行ってみると「大変だったようですな。中でお話しましょう。」と入れてくれた。「まさか魔族の軍団が全て傀儡魔法で作られた傀儡だったとは。どうして気づいたのです?」「父さんが捕まえた魔族を確かめたら顔が5種類しかなくて、かつ捕まったらほぼ無抵抗に一瞬でなってしまったんです。まるでスイッチが切れたかのように。」そう、情報が漏れないように一瞬で気絶したのだ。「そして黒幕にうちの者が吸われたと、、痛ましい事件でしたね。」「はい、、」「ポセイドンの神殿はこの村の海岸から潜るのですが、どうやって行くのですか?」「私の力を使いましょう」とポーサがいた。「リヴァイアサンの力は合体していたから使えます。天候を操る力をもって下に潜りましょう。」海に潜る上で重要なのは水中を潜ることと酸素をどこから持ってくるか。水中衣装は普通にあるので、酸素をどこから持ってくるかなんだけど、リヴァイアサンになったポーサが自分含めて潜るために身体の周囲に空気の層を作りながら潜るらしい。常に空気を維持するのは召喚魔法で行うようだ。

とりあえず着替えて潜ってみると、、「本当に空気の層ができててしゃべれるんだね。」とユナが感心していた。人魚の集落がありそこは海水を遮断する結界があり普通に空気があるらしいので、そこまでの辛抱だ。「しかし、潜っていけなんてまた無茶な依頼だな。どうやって俺ら以外は行くんだろうか。」「一応、人魚の魔法を封じたものがあって、しばらくの間人間でも水中で呼吸できるようになるらしいんだけど、、人魚なんてそう都合よくいないだろうし。」そう、案内役もいないで潜っているのでそう都合よくは行かない。そうこう言っているうちに人魚の集落についた。海水が全く入らないのは本当で、空気がきちんとあったため耐水性の服を家を借りて脱がせてもらった。「ありがとうございます。」「いえいえ、お気になさらず。ポセイドンの神殿はこの集落の奥にありますよ。」とのことなのでとりあえず挨拶してから行こう。ワープストーンの石碑もあるので問題ない。おそらく人魚の力を借りて石碑は設置したのだろうな。奥の神殿の前に大きな家があり、集落の長らしいので話を聞く。「ようこそ、勇者様方。すでにマタカ様から話は聞いております。ポセイドンの神殿に向かわれるのですね。あそこは集落とは違い空気のない海中なので我々の鱗が必要になるでしょう。受け取ってください。」ということで鱗を沢山受け取った。この鱗を張り付けることでエラ呼吸同様に水中の酸素を吸収できるようになるらしい。謎技術だな。人魚姿では生活に不便らしく生活用の集落では人間の姿になっているらしい。そのための空気なのだ。家を出ると一人の女の子がいた。「待ってください。ポセイドンの神殿は危険なので道案内をします。」と言ってきたのはメイリと言う少女だった。「それはありがたい。頼むよ。」ということで集落を出て鱗をつける。本当に呼吸ができるようになっただけでなく、ほぼ服も濡れないおまけつき。よくわからない魔法技術だ。ちなみにこの旅には引き続きポーサも同行して鱗をつけている。すると、「魔物が来ました!」と言ったので確認すると、スモールシャークという小型のサメの魔物だった。しかし、剣は普通に使えたので問題なく倒せた。ニードルフィッシュやニードルシェル、アイスフィッシュ、ポイズントーチ、サンダーフィッシュもいた。そんな魔物だらけな海を進んでようやく神殿についた。魔物は海の魔物と同じだったので省略。海の魔物と言ってもそこまでたいした敵じゃない。水中に慣れれば難しい敵ではなかった。今回は10階層で簡単に最深部に到着した。どうやらダンジョンというよりは試練のほうが難しいようだ。「よく来たな、若い勇者達よ。用向きはわかっている。試練を受けにきたのだな。まずは私の息子、トリトンが相手しよう。」ポセイドンがそう言っていた。戦闘に関しては魔物は水中なので今は出せない。完全に僕達だけで戦う必要がある。イルカに従えて法螺貝を持っていてポセイドン同様のトライデントを持つ人魚の青年がトリトンのようだ。「僕達だけで今回は戦う。次に備えて欲しい。」ポセイドンの実力が未知数な以上、そう簡単にこっちの手も明かせない。

ユナイトをして勝負が始まった。斬剣は重くて水中では使いにくいので軽で挑む。剣を槍で受け止めて法螺貝を吹く。すると「水流を操る、だと!?」こちらに向かって海水で攻撃してきた。あの法螺貝で自由に操れるようだ。身体能力でなんとかかわす。「やるね。僕の攻撃をかわすとは。」そう言いながら、再び剣と槍をぶつけ合っては水流攻撃をかわすのを繰り返す。「そっちに打開策はないよ。」と言ったその時。槍が弾かれた。と同時に、法螺貝も消えた。「何が起こった!?」とトリトンが動揺している間に剣を突きつけて勝利。「トリトン、確かにあの若者は自分だけで戦うと言ったが、仲間が支援しないとは一言も言っていないぞ。油断しすぎたな。」そう、ポセイドンにはバレたが、ピレンクの影を戦闘中に伸ばして槍を弾いて、法螺貝をキングが没収したのだ。そう、最初からポセイドンは全員で戦う前提で話をしていたのにあえて一対一に見せていたのは、仲間の能力を警戒させないようにするためだ。とりあえず法螺貝は返してあげると、「僕の魔力をみんなにあげるね、お父さんは強いから不意打ちは効かないよ。」とトリトンが魔力を全員に分け与えた。

「じゃあ、次は私に挑むのだ。本気で来なさい。神の私は死んでも普通に甦る故に手加減はいらない。」ということで全員で挑むことに。ただ案内役のメイリさんは避難してもらったけど。

戦闘が始まるが海中ということで魔法はそう上手く使えない。雷も氷も上手く相手に届かない感じがする。ポーサは龍に変身して雷魔法を当てようとしている。ポセイドンはトリトンの数倍は巨体である。ガーディアンクラスだ。トライデントで雷は吸収してしまうようだ。影で没収しようとしているがそう上手くは行かないらしい。神であるが故に影にも攻撃が通るためだ。引き付けようと槍に攻撃を仕掛けてはいるが受け止められている。ここでシエムがフロストバタフライを発動。不可視の攻撃で槍を持つ手を凍結させることに成功する。その隙に没収を行い、雷をガンガン当てていく。斬剣でさえ神の身体は全ては斬れないようだ。しかし、切り傷をつけることくらいはできる。巨大な手や水流を操ってなんとか切り抜けようとしているが、手数が多くどんどん動きが鈍くなっていき、、「この勝負、お前達の勝ちだ。その槍もやろう。」ポセイドンは一度復活するために消えていき、その魔力を分けてくれた。すごい量の魔力だ。正直あのドラゴンの部位以上の魔力だ。さすが神と言われるだけはある。トライデントはかなり扱いに困るみたいで、神具故に合成も一切不可能だ。しかも巨体が操っていたのでピレンクが扱うには大きすぎる。一応縮小の腕輪で小さくはできたが、「魔力が強すぎて今の俺には扱えない代物だ。」と言っている。使いこなすのは当分先だろう。メイリさんとはメンバーにならずに別れたのだが、、「どうか、旅の仲間に加えてくれませんか?」と聞いてきた。しかし、魔物相手にだいぶ苦戦していて今の僕達のパーティーにいてもついていけなくなるだけだろう。「本当に大変だし、魔王討伐に加わろうものなら命がいくらあっても足りないよ。」とマキさんが説得するが、「それでも勇者のパーティーに加わるのは人魚にとって夢なんです!危険なのは分かっていますがなんとかなりませんか!?」と諦めない。「実力差がつきすぎていて難しいな。だから修行してちゃんと僕達についてこれるようになったら、考えてあげなくもないな。」ピレンクなりに考えた言葉だった。道場をきっかけに変われた一人だから、彼女にも実力をつけてほしいんだろうな。「どこで修行するんですか?」「とりあえずついてきてくれますか?」「もちろんです。」というわけで道場に一緒に連れていくことに。「ここですか。」「お、知らない顔を連れてきたな、どちらさんだい?」「私は人魚のメイリです。勇者さんのパーティーに加わりたくて、ここで修行して強くなったや考えてくれるそうです。だからお願いできませんか?」「強くなることを否定はしないけど、彼らにすぐに追い付くのは不可能だな。でも、人魚なら出番があるダンジョンがあるだろ?」「水中ダンジョンですね。」「そこをクリアできるようにわしが稽古をつけて、あいつらが必要なときに使えるサポートメンバーとして育成してやろう。紹介が遅れたな、わしはジョウド。そこの双子、ユナとトーイの祖父でもあり、ここの道場師範代だ。よろしくな。」「はい!よろしくお願いします。」というわけでメイリさんは水中ダンジョンのサポート役と割りきってそこで活躍できるように鍛えるらしい。「実は人魚がいるなら管理ダンジョンにできるだろうダンジョンがこの道場の近海にあるんじゃ。協力してくれるかの、門下生の第一歩として。」「もちろんです!頑張ります。」こうして彼女は門下生となって活躍することになるが、それは後ほど紹介することになる。「人魚!?すごい、しかも女性だ、やったね!」と女性の門下生が大喜びしたのは言うまでもない。次は太陽神の神殿だが、さすがにもうヘトヘトだ。メイリさんにここまですることになるとは思わなかった。翌日。父さんから報告が。「あの組織の囚人が根こそぎ消えているらしい。それだけじゃない。アジトの生体反応が徐々に減っている。おそらく奴が動いているんだ。時を止めたから動けるのかはわからんが、おそらく組員を取り込んで身体を組み換えている。気をつけてくれ。」もしそうなら1カ月なんて言っていられない、と思いきや。「まだ転移はできないんだ。おそらく奴があいつに少しでも触れれば、時は動き出す。常に監視しているから残りの神殿を急ぎ攻略しろ。」ここからは時間との勝負だ。奴がドラゴさんに触れた瞬間から戦いは始まるんだ。いつでも戦えるようにしなければならない。それを聞いた仲間も「急ごう。」と言うことで太陽神の神殿に急ぐことに。ミガク王国から転移してノレドさんに乗って飛んでいく。フーダス市国から下に下った砂漠地帯にその神殿はあった。ここは光属性の魔物が多く出現する。シャインライノ、シャインロック、シャインホース、シャインウルフだ。どれもチカチカして非常に目に悪い。遮光性のメガネをつけて対応する。シャインロックはダメージを与えると光属性の魔法をして爆発する爆弾岩の光属性版。光属性故に誘爆でのダメージは期待できない。「ここ、眩しすぎるよ。外のせいか暑いし。」とにかく魔物のせいでどこを見ても光が入ってくる。遮光性のメガネをかけてもなおまぶしいのだ。それに加え入り組んでいる迷路っぽくなっているためダンジョンの攻略に時間がかかるのだ。魔物ではなく魔物の身体の光のせいで大苦戦。10階層までたどり着いた。ボスはミラーアーマー。斬剣でダメージを与えようとすると防がれて反射ダメージを受けてしまう。「今回は俺に任せてくれ。」とピレンクが言う。すると、影で一気に取り囲んで影魔法で大ダメージを与えて倒した。捕獲したものの、そのアーマーは欲しいのでやはりすぐに防具になってもらった。反射できるのは実際強いしな。強化ミラーシールドと合わせて反射防具が2つになった。慣れてきてだいぶ迷わなくはなったが、それでもそれなりに時間はかかる。20階層のボスにたどり着いたときにはもう夜だった。ボスはプラチナドラゴン。「ここは俺が倒す。」とノレドさん。ドラゴンを食べれるしシャミにもう取り込まれることはない。ドラゴンと新しい属性の魔物は全て吸収する勢いだったからな、あいつ。闇のブレスと光のブレスがぶつかり合う。スピアを押し付けて、ボスが逃げてはブレスで対応していく。しかし、前回の戦いと同じく注意がこっちに向かなくなった段階でピレンクが影で拘束してボスは餌食となった。

「今日は戻ろう。明日攻略して戦いに備えよう。」


その頃、すでにドラゴを除く全員を食べ終わり、身体を取り換え時を進めても大丈夫になった奴はいよいよドラゴを食べようとしていた。「時を止めていても意識はあるんだよね、これが。」ドラゴが時を止めるのを解除した。「さぁ、最終決戦を始めようじゃないか。」シルヴァが即転移して戦いを始めていく。このとき連絡をしてなかったのでマタカが気付くのが遅れることになる。まぁ戦いに備えて寝ていたのもあるのだが。翌日。即転移してダンジョンの攻略を進めていく。連絡しようとしたがすでに攻略を始めていたため、マタカは邪魔しないようにして手助けの準備をする。「あいつの対策は10年もあればできた。ただ、そのためには時間を稼いでもらって、子供達を決戦の場所に転移させることが必須だ。それとあの戦いにいたあいつにも声をかけよう。」とマタカは転移して誰かを探すことになった。さて6人に話を戻して、太陽神の神殿の攻略を進めていよいよ30階層、最奥部に到達した。ボスは太陽神、ラー。ハヤブサの頭部を持つ人型の神だ。手を翼に変形させて自由に空を飛び、光や炎属性の攻撃でこちらを攻撃してくる。シールドで防ぐが数が非常に多く防ぎ切るのは難しい。しかも、「光のせいかボスの姿が見えない!」という状態なのだ。彼らは気付いていないがボスは羽根の光学迷彩を発動して強烈な光攻撃の隙に隠れていた。羽根には周囲の光を集める習性があるため、光魔法を撃つと全身が光で覆われ見えなくなるのだ。ノレドは闇属性のブレスを出して強烈な光をリセットしてこの状況をなんとか攻略しようとしている。そのダークドラゴン由来の闇属性ブレスをきっかけにピレンクはすべての魔物を繰り出した。ヴァンパイアはコウモリ化で位置を割りだそうとし、ダーク2体はさらに闇属性の魔法で畳み掛ける。シャドウサーペントとドラゴンはその闇で光の空間に生まれた影を使って攻撃し、ボスが現れたところにキングが影の矢で攻撃する。今度は強烈な光を出してリセットを図ろうとするラー。しかしそれは読めていた。出そうとする前に2体の影が拘束してキャンセルさせてキングが撃ち落とす。堕ちたところに斬剣で攻撃。ポセイドンとは違いサイズが普通だったので倒すことができた。光のエレメントが落ちていて、「我を倒すとはお見事。」とすぐに復活したラーから誉められる。「その鏡の盾に我の力を与えよう。真実を映す鏡で神具故に割れることはない。その力、必要になるであろう。」

ミラーシールドはラーの鏡の盾となり、映したものの真実の姿を見せるものとなった。もちろん、反射機能は健在。「あと、我は神の分身であるが、その分体の卵をそなた達に託そう。便利な能力を使えることだろう。さて、お主達にお迎えが来たようだな。」「久しぶりだな、ラー。」「久しいの、勇者よ。時間がないのであろう?」「ああ、すでに戦いが始まった。色々準備をしていて遅れたが、今からお前達を最終決戦の場に転移させる。」

いよいよ決戦か。「行きましょう、父さん。」「まだだ。お前達が行ったあとすぐに合流予定だが、少し遅れる。秘密兵器を準備して持っていく必要があるからな。」「分かりました。頑張って時間を稼ぎます。」とりあえずラーから卵を受け取り、バッグに収納する。転移が始まり、最終決戦の火蓋が切られたのだ。

転移して戦いが起こっている部屋に入るとすでにシルヴァさんとドラゴさんが戦っているのだが、、「すまない、あまりダメージは入れられていないんだ。」と気まずそうだ。それもそのはず、奴は高速転移をフルに使っていて、魔法を受け止めていたりするので精一杯らしい。シルヴァさんが頑張って斬ろうとはしているのだが、高速転移のせいでダメージを入れられないらしい。なんで逃げないで奴が戦っているんだろうかと聞くと、この部屋だけしか移動できないようにドラゴさんが魔法でしたようだ。それを倒して脱出すべく奴は戦っているようだ。「来たな、お前達。この二人のついでに倒してくれよう。」と奴が認識して決戦が始まる。奴の身体は灰色で前に見た魔族の色と同じだ。しかし、転移のことは母さんから聞いてはいたが実際に対処するのではまるで違う。本当に一瞬しか敵はその場所にいないので狙って当てるのが不可能だ。規則性にしても今は見つけられていない。あれを使うか。それしかない。僕達は決意してユナイトをし、化け猫になった。圧倒的なスピードを手に入れ、動体視力も上がっている。武器は今持っている斬剣しか使えない。狂気の状態なので倒すことが優先なのだ。見えた。「ぐおっ!」ボスの身体が斬られる。確かに規則性があった。基本的に4箇所しかボスは転移しない。そしてランダムに見えてルートは順ルートか逆ルートの2種類しかないのだ。だから予想はできる。「よくも、、」ダメージを受けたことで転移箇所が増えルートも変わった。しかし、規則性を見抜き再びダメージを与える。ついにボスが奥の手を使った。「死ね!」と放ったのは当たったら即死の光線。高速転移からのいきなりの光線攻撃に対応しきれず残り全員が死亡する。実は盾は反射持ちだったのだが、対応させなかった奴が旨かった。「これでお前も死ぬが良い。」拘束されて僕達も死亡させられた。そして、「来たか、お前達。仲間は皆死んだぞ。特にお前を殺せば仲間は復活できない。地獄に送ってやろう。」遅れて転移して来たのはマタカとフェアル。「その転移がもう二度と利用できない、としてもか?」「何!?」「ワープジャミング。」「な、転移できないだと!?」そう、先にワープさせたのはワープジャミングを発動して敵に高速転移を使わせないようにするためだった。さらに、「即死の光線を跳ね返しただと!」時は少し遡って、ラーがこう言う。「敵に奥の手があるのは知っているよな?」「ああ、即死光線だな。」「なら、光を集める我が羽根を使うが良い。すでに反射できるようにしてある。」ということで二人とも羽根を身につけてから来たのだ。ちなみに前回は即死光線をミラーシールドで反射し、身体に当てて動けなくしたところを倒したのだ。即死光線で倒されたから直前まで存在を隠してダメージを与えて焦らせて打って来させて勝利した、というわけだ。即死光線を食らって負けた時、復活しないと思って適当にマタカ達を放り投げて捨てた。しかし、12時間で復活持ちの術者は自動で復活する。これを完全に理解していなかったため、全員復活からのもう一度挑まれて敗北することになったのだ。「前回も跳ね返されてやられたくせに学習しないのか?」「うるさい、実際反射も考慮して倒せたのだ。問題あるまい。」「さて、反撃と行きますか。」フェアルがそうこうしている間に全員復活させた。「あり得ん!こんな短時間で復活など、、」「まぁ、最近使いすぎたからかなり短縮できるようになっただけよ。」復活させた人数は50人以上もいるので魔力の使い方も分かるようになるのは当然だ。狂気は解除されたのでラーの盾を持って、斬剣軽を持ってユナイトをする。「ついに終わらせるよ。」「そうは行くか。その装置を壊すのみ。」炎、水、雷などあらゆる属性の攻撃を使って全体攻撃し、破壊して逃げようとしている。だが、「防ぐのは任せろ。」とノレドさんとドラゴさんの二人がガッチリシールドを展開して防ぐ。どちらもドラゴンに変身している。その影から攻撃しようとしているピレンク達にはダメージを与えてボスは撃退するが、それは隙となり斬りつけることができる。「何度でも甦り私は再生する!攻撃など無駄だ!」と叫ぶが、そんなのは強がりだ。死んでしまうと記憶を失い野望も何もなくなることはボス自身が一番分かっていることのはずだ。シエムがそんな中、フロストバタフライを発動していた。ボスが気付かない間に決めて、凍りつかせて決定的なチャンスを生んだ。斬剣で真っ二つにして勝負あり、と思いきや「まだ終わらんよ。」と声がしたがさっきまでとは全くの別人の声だ。斬られた裂け目から黒い影が飛び出し、ジャミング装置を破壊して真っ二つの断面を元に戻してどこかに消えた。「どこに行く気だ!」「とりあえず外に出て探そう。」10人はワープストーンで各地に散った。すると、「フーダス市国だ。急げ。」とマタカから連絡が入った。すでに彼は当たりをつけていたようだ。

すでに街は破壊されていた。影に隠れている人達を見つけて食べようとしているらしい。「あいつはシャドーコープスの一種だ。だから僕に攻撃できたんだ。」とピレンクが話す。とりあえず上空の敵に攻撃して注意を引く。「邪魔をするな」とあの即死光線を繰り出すが母さん達のラーの羽根で何も起きない。上空での決戦になると思われたので、再びノレドさんは変身して空を飛んで第2ラウンドが始まる。街を破壊する欲とこっちを攻撃する欲の両方あるらしく、街を破壊するような落石攻撃をしたり、即死は効かないと見るや氷属性のブレスをしてきたりとめちゃくちゃだ。しかも、ワープジャミングが破壊されてこっちの攻撃は全て高速転移で避けられる上、空の上という極端に足場が少ない状態では攻撃を当てることが規則性があったとしても難しい。ここでシエムがラーの光属性魔法を発動する。「今ここに命じる。強き光よ、敵を貫き攻撃せよ、ライトイレーサー!」消滅魔法も入った光だった。しかも。「ぐっ!」高速転移しようが必中のようだ。さすがは神の固有魔法。さらにアイスドラゴン、ファイヤフェニックスも発動。フェニックスは消されても当たるまで何度でも復活する炎魔法だ。アイスドラゴンは追尾こそするが消されたら終わりだ。しかし、ファイヤフェニックスは威力は少し低い代わりにほぼ必中なのだ。当然ヒットして敵の体力を削る。さすがにシエムがまずいと見てターゲットを彼女に絞った敵だったが、すでにこちらの思惑通りだった。消そうとしてブレスを貯めたところをピレンクに妨害され、影魔法で拘束されたところにシルヴァさんと僕達の連続攻撃で攻撃し、影の弱点のライトイレーサーで攻撃して敵の身体はボロボロになった。正直いつバラバラになってもおかしくないような状態になったのだ。もう維持ができなくなりつつあった奴は転移してあの場所に向かった。「もうさすがにあそこに行くしかないよな、あいつも。」父さんが言ってたけど、おそらく魔王城だ。もうここまでボロボロになってしまった今、作った本人である魔王を取り込んで復活を図るしかないはずだ。


「想定通りに物事が進んでいますね、魔王様。」「ああ、今のあいつではあやつらに勝てないことなど自明の理だ。そして、もうまもなく、、」「ここまで追い詰められるとは、、だがお前を取り込んでしまえば全てが変わる。」「やってみろ。」「魔王様!?」そして、魔王の息子は魔王を取り込んだ。

魔王城は転移ができないように設定がされているので魔王国に向かって全速力で飛んで向かう。魔王城に入った僕達は王様の間に向かう。すると「遅かったな。我はこやつを取り込んで完全体となった。もうお前達に負ける道理はない。」とすでに魔王を取り込んだらしい。傍らには側近らしき女性の魔族の死体が転がっている。「お前達、ラーの盾でこいつを映してみろ。」「えっ?」

「本当に取り込んだとは思えないからな。」映してみると、「なんだこれ!?」取り込んだと豪語する奴の身体の部分はほとんどなく、お腹の一ヶ所に集まっている。これで取り込んだとは到底言えず、むしろ魔王が食べたと言ったほうが説明がつくレベルだ。「おかしいんだよ、あんなボロボロの奴がこんな健康でかつ非常に強い魔王を取り込めるっていうのが。」「戦ったことがあるの?」「そりゃ勇者と魔王だ。戦う運命にあるんだ。でも、こいつに侵略の意志がないことがわかったら途中で戦うのをやめることにした。でもめちゃくちゃ強い。高速転移こそ使えないが素の魔法の威力が全然違うし動きもめちゃくちゃ速い。」「そうなんだね。」「これはシャドーコープスが操っているだけだ。こいつを正気に戻せばいい。」「あれを使うんですか?」「いいや、戦っていけば不自然に感じた部分は全て吸収してもとの魔王に戻るだろう。伊達に魔王って言われてないぞ。」というわけで第3ラウンドは敵が取り込んだ、ではなくシャドーコープスに操られた魔王を正気に戻す戦いだ。すでにフェアル母さんが側近の女性を復活させて話を聞いている。「魔王様がまさかあんな挑発をするなんて、、そこで取り込んだ敵に操られた魔王様にやられました。ただ、なぜか部屋からは出なかったので意識があったのではないでしょうか。」「なるほど、、」その話す最中では、魔王と勇者の戦いが行われていた。すると、「ごめん、遅れたわ。」「遅いぞ。なんで転移でボスのところまで行かなかったんだ?」「すでにワープできなくて情報もなくてね、仕方なく魔王城に来ることにしたんだ。」

「父さん、誰なの?」「俺の先代の勇者だ。エルフ族の長命故に今も普通に生きている。50年前に最初に息子を倒したのもこの男だ。」「はじめまして、という雰囲気ではありませんが、私はレフと申します。戦いに加勢しに来ました。」レフはラフス王国に住んでいて、この前の魔族の戦いにもきちんと参加して、誘拐事件の情報を掴んだのも彼らしい。エルフは彼以外ほとんど消えたと言われており彼の子供や孫以外にエルフはいないらしい。

ちなみに言葉を話している間にも魔王は魔法で攻撃しており、勇者達はそれを回避や防御しながら話をしていた。炎のブレス、風属性魔法+氷属性魔法に雷属性魔法、闇魔法に光魔法となんでもありで、かつその度に弱点が変わっているらしい。斬剣で斬りかかったが腕で止められた。拘束魔法も回復魔法も使うのでかなり長期戦になる。拘束された僕達をピレンクが助けてくれたので、ピンチは脱出したが、ひたすら回復魔法を使って受けたダメージを暇さえあれば回復してくる。もちろん回復の間に魔法でダメージは与えられるけれど、回復されるせいでトータルではそう簡単にはダメージが入らない。剣で斬ろうとして誰か拘束、解放、魔法攻撃を受けてこちらが回復している間に向こうも回復する。魔法を飛ばしても無効にされたりこんなに人数がいるのに真面目に全く勝てる気がしない。一斉に斬りかかったのにそれさえ魔法で迎撃してきて避けても追撃が来て攻撃どころではなくなる一幕もあったのだ。疲れる気配を見せない上に操られているのも解けないでいたのだ。そんな持久戦をしていると一人の女性が部屋に飛び込んできた。「あなた!」と魔王に抱きつき攻撃をやめさせる。魔王は愛する女性に抱きつかれて正気になったのか、影を吐き出した。その影をリンキさんの魂の涙で消滅させてこの戦いは終わった。ただ入ってきた女性を見て驚いた人が。「お母さん!なんで魔王城にいるの!?」「お母さん!?」いた全員が驚愕する。確かにマキさんは魔族だけど、呼び方的にそのお母さんって人は間違いなく魔王の妻ってことは、、「魔王がマキさんのお父さんなの!?」「そうですよ。厳密には少し違いますけどね。」「え?どういうことなの?」「それは我が話そう。」魔王が語りだした。魔王は魔族を一旦遺伝子による無性生殖で産み出した王らしく、そこから魔族を有性生殖に切り替えて増やしていったそうな。その無性生殖で産み出してしまった失敗作が息子である。その過程で生まれたのがサキュバスだ。マキさんの母はサキュバスの血を引くハーフだった。故に成長すると種族特性上風俗で働くことになる。そこで働いていたサキュバスの血を引く者は彼女しかいなかったのだが、マキさんの妊娠をきっかけに魔王に目をつけられる。その男を探して吸収することで強い魔族を作れると睨んでいた。サキュバスは性質上精を吸って生きるのだが、それを利用することでさらなる力を持った軍団を作ることを魔王は目指していた。強い精を持つ者だけがサキュバスを妊娠させることができるのだ。だから娼館などで働くサキュバスを探して妊娠した者を探していた、というわけ。もちろん他にもサキュバスはいたのだが、妊娠はしていなかったしお眼鏡に叶うこともなかった。その男をついに突き止めた魔王は吸収して、さらに新しい軍団を作ることを決意する。で、出産した彼女を風俗から引き抜いたのだが、すでに妻が複数いた魔王はすぐに結婚することも、子供を引き取ることもメンツ的にすぐにはできなかった。

数年かけてなんとか彼女を説得して結婚することになる。こうして「遺伝子的には父親だけど、全くそれを知らないし特徴も全く異なる親子」が誕生した。その成果としてエキドナは強い魔族を魔王との間に何人か産んだ。そのうちの1人がオクトラミアである。ちなみにマキさんのお母さんとの間にも2人男の子が新しく産まれている。孤児院にすでにいたマキさんを魔王が引き取るというのは何事かと家臣に止められたため、そのままになった。そして、残りの妻二人も遅れて魔王の部屋にやってくる。「なんか色々騒動になったようですが、あなたが正気に戻ったようで何よりですわ。」一人はビッグマザーことエキドナ。魔王が作った魔族の母である彼女の名前はギリシャ神話の怪物を沢山産んだ怪物の母から取られている。下半身が蛇の身体でできておりラミアに近い。もう一人はペルネ。豊穣の力を持つ女神の分身。魔王がエキドナを作ったあと、彼女と出会い恋愛関係になった。彼女が豊穣の神の分身であるが故に魔王国の土地は非常に良くなり、通常の数倍作物を収穫できると言われている。曰く、彼女の神としての力らしい。「あなたと分身の戦いも決着が着いたのですね。」「ああ、着いたさ。ところでマキよ。」「なんでしょうか、魔王様!?」「この分身の身体を継承してくれないか?」「なぜ!?」「ちゃんと親子になるためだ。身体の構造が違いすぎるからな。それに、娘が非力すぎるのも親としてはどうかと思っていてな、テイマーなのだろう!?」「そうですが、問題があるのですか!?役割を果たせるのなら」「その身体は角としっぽこそあるが人間ベースで本来の魔族の力ではない。それを使いこなせるようになってようやく娘になれる、と思っている。それにあの事件の経緯は聞いているぞ。自分で助ける力が欲しいと思わないのか?」「!」あの事件とはもちろん、魔族にシャミが吸収されたことである。今は封印中だがいつ出てくるかわからない。「欲しいです!あの子を助けられるだけの力が得られるのなら!」「それでいいんだ。ちゃんと父親らしいことをさせてくれ。」というと魔王はマキさんの身体に分身の身体を継承する。光に包まれて彼女の身体は変わっていき、、肌が魔王の色である灰色ベースに変わり、翼が生えた。さらに爪が長くなり、武器にできるようになった。角やしっぽも大きくなりより魔族の特徴が出ている。ちなみに彼女の特徴的な胸の大きさはさらに大きくなったようだ。「今のお前には分身が持っていた力全てが備わった。全ての魔法も使えるし、高速転移も使用できる。」「すごいですね。」「皇太子は魔族では私が大半産み出して魔族皆ほぼ兄弟みたいな状態故に実力主義だ。奴が元々実力的に一番凄かったのだが、今奴が私に吸収されてお前の手に渡った。故に二番めに強い魔族とお前でどちらが皇太子かを決めてもらう。」「いきなりですか!?」「そうだ。空席にはできないのでな。」そして二番めに強い魔族ことオルトロスが現れた。正体は双頭の犬で魔王の番犬である。「お呼びでしょうか。魔王様。」「彼女が皇太子にふさわしいか見極め、そうでないならお前が皇太子になるんだ。」「仰せのままに。」「もう始まるんですか!?」「行きます。」オルトロスは突っ込んできた。しかし、高速転移で難なくかわす。彼女の身体が勝手に転移で回避したのだ。「なるほど、そういうことですか。」とオルトロスは魔法を連射する。転移でかわして魔法をお返しに発射してダメージを与える。「転移せずに受け止めてみて下さい。」とオルトロスが言うので両腕で攻撃を受け止めてみる。「ちゃんと使いこなせるようですね。合格です。」「どういうことなんですか!?」「貴女はその身にあの方を取り込んだようですね。それを使える実力があるかを試せ、と魔王様は言われたのです。全く、実力があってもあれをずっと皇太子というから今回の事件が起きたんです。反省してください。」「オルトロスにも迷惑をかけたな。すまなかった。で、他のメンバーに聞きたい。彼女は皇太子にふさわしい人格を持っているのかどうか。」

「はい、問題ないと思います。仲間を慈しみ、思いやる能力をテイマーとして誰よりも持っている人ですから。」「「それは間違いありません。」」「よし、ではマキを正式に魔王国の皇太子として魔王が任命する。私は基本的にまだ死ぬつもりもないし寿命も長いので今は意味がないが、私が動き不在のときは魔王同様の権力が皇太子のお前には発生する。それでもいいか。」「拒否権はありませんが、そのときは精一杯勤めさせて頂きます。」「よろしい。皇太子になったから何か今はやることが増えるわけではないから、今まで通り旅を続けてもいい。」「魔王、いえお父様。私には将来を誓い、すでに婚約をした人物がいます。」「隣のドラゴンの青年か?噂はこちらでも入っている。孤児院からの付き合いらしいな。」「どうかそれを認めてくれないでしょうか?」「僕からもお願いします。」「我にそのような権利があるわけではないが、二人で幸せになるといい。我は二人を祝福するぞ。」「ありがとうございます。」「いいですね、娘が増えただけでなく立派な皇太子になるなんて。私も応援しますわ。」とエキドナさん。さっきラミアにも近いと言ったけれど、メデューサにも似ているような!?「ユナ、メデューサを出してみよう。」静かに耳打ちする。「そうだね。やってみよう。」ユナはボックスからメデューサは出した。「ん?ここはどこじゃ?」「え?お母様!?」エキドナのお母さん!?「勇者がまさかメデューサを捕獲していたとは、、エキドナはメデューサから遺伝子をもらって作ったのだ。」ギリシャ神話だと祖母と孫の関係ではあるが、この世界では魔王が遺伝子を使ってエキドナを再現したため親子の関係である。メデューサは魔物であるが、魔族の母でもあるのだ。遺伝子を使って作ったというのは魔王が数多くの魔物を倒して作ったということである。「久しぶりじゃな、魔王。わしの本体は深い闇のそこにあるんじゃが、今ここに娘がいるのなら、ここに移して住みたいと思ったのじゃ。」

本体と分体についても説明しよう。ボスは本体をダンジョンに置いている。捕獲されたり、倒されたりすると分体と入れ替わり、すぐに次が出来るような仕組みになっている。そのため、本体が食べられるとしばらく復活できなくなる。今話しているのはメデューサの分体であり、本体が100階層にあるため実体自体はボスのままだ。それをここに移管して本体と合体してボスをやめると言っているのだ。ボスをやめるとダンジョンが新しいボスを再配置することになる。「それは両手を挙げて賛成しますわ。ようこそお母様。勇者様、いいですよね?」一応捕獲したユナに権利があるのだが、「もちろんです。」とユナが肯定したためメデューサはここで住むことになった。「礼を言わねばならんな、勇者。名をなんと言う?」「ユナです。」「そうか、ユナか。そなたにこれを授けよう。」メデューサが渡したのはメデューサの目を模した魔道具だ。「これは?」「メデューサの魔眼じゃ。使用した相手を少しの間石化させることができる。是非使ってくれ。」「ありがとうございます。」「礼などいらんわ。十分恩義を感じておるからの。ボックスには戻らんからよろしくな。」「わかりました。」このあと、スチームボックスに何が入っているのか知りたいと向こうが思うようになったのは言うまでもなく、「お母様、久しぶりですね。」「会えると思わなかったわ」とラミアとエキドナの再会も叶うのだった。アルラウネを出すと、「ここは生きのいい魔力がたくさん飛んでるようですね。私もここに住みます。」と言うことで本体もろとも移住。豊穣の神と植物の魔物ということもありすっかりペルネとも仲良くなったことがきっかけだった。シエムに「ここに紹介したお礼に」と渡したのはアルラウネのネックレス。強力な誘惑効果を任意で発生させることができるのと、ドレインを無効にする効果を持っている。この後彼女は魔王国でサキュバスのように風俗で精を回収していくことになる。ちなみにデーモンは直属の部下らしいがそのまま残しておくことになった。で、仲良くしているとマタカ父さんが口を開く。「お前達魔族はどうして産まれたんだ?知りたいな。このまま仲良くなるためにも。」と質問をした。「我が最初の魔族だ。産まれたときの記憶はなぜか一切ない。ただ、このままではお前達人間に殺されるであろうことはわかっていた。いくら力が強くても数で負けている上に勇者の存在もある。故に不戦を貫き、滅ぼされないようにするために魔族を産み出したのだ。エキドナは数を大きく増やすために我がそこにいるメデューサを倒してその遺伝子から作り出した。神話にある通りの母として利用するために。」「なぜお前はそんな産まれた直後から勇者や、エキドナの存在を知っているんだ!?」「それはお前と同じだよ、勇者。我は元々人間で転生をして魔王になったのだ。故にかつての同族である人間を殺戮する魔族に産まれたからと言ってそうする気になれなかったのだ。」「なんだと!?」「それだけではないぞ。転生というよりも転移だが、この世界の100年前の戦争があったのは知っているだろう。その戦争は神が意図的に起こした物だ。勇者は知っているだろう、地球の第一次世界大戦を。」「ああ、戦争によって沢山のヨーロッパ人が犠牲に、ってまさか。」「その通りだ、それにより多くの地球人、特にヨーロッパの軍人が犠牲になった。それにより死者を捌ききれなくなった神達はこの世界を巻き込んだ。そして命の数を減らして特定のタイミングで神に繋がるドラゴンを使って戦争を終わらせた。」「それって、、」「女と子供達だけになるタイミングだ。当然軍人は男の比率が圧倒的に高い。ただ男は女達を命がけで守るだろう?それ故に敵が強ければそのタイミングが必ず来る。それを待って行動した。そして、命が減ってこの世界の許容容量が回復したタイミングで大量に転移させた。お前達のように狙って転生ではないからスキルや魔力なんてものは存在しない。そうすると何が起きるか。」「つまり、魔力をほとんど持たない人達ってことか。」「正解。この世界では軍人によって多くの知識がもたらされた。戦争することで産み出された技術は地球では山ほど存在する。その代わりに、魔力を持たない人達ゆえ交配していくことでどんどん魔力量が少なくなったんだ。あのミガク王国でさえ逃れることはできなかった。」「冒険者が非常に少ない理由の1つがそれだったとは、、絆の一族は!?」「あれは集団で逃れてたまたまほぼ全員が助かって、かつほぼ一族同士かミガク王国の者としか交配しなかった。それ故魔力量が高いままなのだ。あとあの神を信仰して加護を受けているからな。」「誰だ、それ。そんなことより気になることがある!第一次世界大戦でこうなったってことはもっと被害が大きく、死者も桁違いの第二次世界大戦の死者はどうしたんだ?というより一転生者に過ぎないはずのお前がなぜそんなことを知っている?」「第二次大戦の戦死者はお前の言う通り規模がでかすぎた。故に神達は新しく世界を創造して対応した。しかし、そのままやれば男女比率が圧倒的に傾いた世界になる。故にある程度その世界の女性を作って対応したらしい。なぜ知っているのか?よく分からない」「それは私が説明します。」入ってきたのは魔王の第二夫人のペルネだった。「魔王様には転生者以外にも、肩書きがあるのです。それは冥王ハーデスの分身の片割れなのです。故に死者の魂の行方を知っているのです。そして、私は冥王の妻、ペルセポネの分身なのです。豊穣の神なのは冥界が地中と繋がって豊作をもたらすからです。冥王である魔王様も同じはずなのですが、記憶と力を失っているのかもしれませんね。黙っていてすみません、いつか話す予定ではいたのですが、仕事が二人とも忙しくて切り出すことができず、話せず仕舞いだったのです。」「そうか、そうだったのか。」「あのでたらめな強さで力を失っているだと!?」「ええ、本当の冥王の分身の力であればすぐにあなた方は倒されていたでしょうから。」「で、もう片方はどこに!?」「それはわかりません。ですが、魔王様が善とするなら、残ったほうは悪神、いや邪神でしょうね。」「邪神だと、、もしかしたらの推測だが、その人口を減らして別世界の人間を転移させたのって、、」「おそらくというか間違いありません。それほどの力を持てるのはハーデスの分身の力と考えるほうが納得がいきます。」「では、倒さなければもし地球に何かあれば、また巻き込まれる、ということか!?」「その可能性は高いでしょう。」「旅は終わらない、と言った感じでしょうか!?」「ああ、放置したら何が起こるのか分からない。いつ弾けてもおかしくない爆弾がこの世界にあると考えたほうがいい。」なんということだ。世界のどこかに100年前の事件を起こした黒幕がまだ存在しているのだ。旅は終わらないな。とは言え。「あの二人はいつ生存発表、というか国に戻すのですか!?」シエムが聞いた。奴の組織は奴が取り込むために壊滅、そして奴もまた消えてマキさんが吸収した。爆弾はあるが、一応の平和は戻ったことにはなる。「ああ、もう発表しても大丈夫だ。ひとまずは魔族と平和的な関係を築けるだろうし、奴の組織もない以上、もう命は狙われる心配は極端に減っただろう。」「よかったです。さすがに幽閉というかあんな狭い島に閉じ込めたまま、っていうのはまずいでしょうからね。」「まぁ、シーム王子の活躍でかなりうちの島は広くなったんだが、、そうだな。これ以上要人を匿う必要もない。ちゃんと発表をしよう。」というわけで、後日シーム王子生存、シーム王子が隠遁中縁のあったリファ王女のラフス王国に婿入りしてミガク王国の継承権は放棄してリファ王女と共に帰国することが伝えられた。生存を聞いて一部の生き残った重鎮はざわついたが、義足と義手を見て王の器ではない、と判断しミガク王国の上層部もまた支持をすることになった。しかし、実際後年にはその有能さ故に身体だけの判断を後悔することになる。

「とりあえず、裏切り者は処分する。傀儡とは言え勝手に進撃して魔王国に対するイメージを悪化させた。あいつがいる限りはイメージが向上しないだろう。だが、お前自身でとどめを刺したいだろう、マキ。」「ええ。そうですね。」「話は聞いているから、どこの島に飛ばしたかは知っているのだろう?」「ああ、ちゃんとわかっている。今から向かうなら転移魔法で飛ばすが、封印をどうするつもりだ?倒したとして戻ってこれないリスクがあるぞ?」「私をなめるな。魔王であり冥王だぞ。力は取り戻しきれてはいないが、封印を解除する力ぐらいはある。それに私はマキに力を貸してやる。つまりお前達同様ユナイトをするのだ。」

「なるほどな。とりあえず説明もなんだから、行くぞ。」転移陣を展開したので「ユナイト。」マキに魔王がユナイトをする。「圧倒的な力を感じます。これがユナイト、いいえ魔王の力なのですね、、」「必ず戻るぞ。」「ご無事で帰ってくることをここで待っています。」と言うエキドナと、「マキ、あなた。ちゃんと帰って来てください。」というマキのお母さんからだ。「はい、戻ってきます。母さん。」二人は転移した。

その頃の敵は何度やっても封印が一切解けず、途方に暮れていた。すると「お、ちょうどいい。取り返しに来たんだ、って前に見たときと違うなお前。」「そうです。違います。」と言って爪で凪ぎ払った。「この程度じゃすぐ再生って、しないのか!?」

「魔力がここではほぼ使えないのですから再生も使えませんよ。」「裏切り者め、お前には死の裁きをくだす。」「ま、魔王様!申し訳ありま、、」「お前の言うことなぞ聞くだけ無駄だ。さぁ、取り返しに来たんだろ。」「はい。シャミ、出ておいで。」するとシャミは魔族の亡骸から出てきた。ちなみに今のは即死の魔法を使った。今の彼女はユナイトにより莫大な魔力を得ているので結界で魔法を制限しきれないのだ。「本当にごめんなさい。調子に乗ってました。敵の身体の一部になってようやく自分の過ちに気がつくことができました。」シャミは真摯に謝っていた。「よし、気がついたなら合格。でも、その力単独ではなく私の力として利用させて。」「はい、つまりそれって、、」「これまでの召喚ではなく、主人としての私の身体の一部分になるということよ。あなたの力をもう二度と離したくないの。」「やっていることは敵と同じではないですか?」「少し違うわ。敵はあなたの力の3属性しか使えてなかった。でも、今の私の身体はあなたの取り込んだ全てを利用できるの。」「確かに力をきちんと使えているという点でも違いますが、もう1つ違いますね。仕えるべき主人の一部になることは誇りですが、敵の一部では屈辱でしかありません。喜んで身体の一部となりましょう。」こうしてシャミことシャインドラゴンはマキの身体の一部になり、種族が魔族から魔竜族に変わった。「一部になっても話せることに変わりはなくて良かったです。さて、帰るべき場所に帰りましょう。」「その通りだ。」「行きます。」マキは魔力を最大にして転移魔法を発動する。結界のせいで時間はかかる。だが転移の魔法陣は徐々に完成していき、一時間で魔力空っぽになったものの脱出することができた。「はぁ、はぁ、戻って、、」魔王とマキのユナイトが解除され、魔力切れで二人とも気絶した。

「この姿、シャミがマキさんの身体の一部になっているんだね。角や翼やしっぽがドラゴンと同じになっているよ。」「ああ、俺と同じドラゴンの仲間になったってことだ。」「魔王様、早くお目覚めになられてください。」「落ち着いてください。魔力切れなんて魔王様ならすぐに、、」「お、寝てしまったようだな。無事戻ったぞ。」「「おかえりなさい!」」3人の妻達が抱きついた。「これで心配事の種は潰したぞ。ちゃんと我らの名誉を回復するようにしてくれ。」「ありがとう。だがおそらく普通にやってもちゃんとした情報は出ないだろう。」「なぜだ!?」「あくまでも敵の戦闘組織は潰した。でも、、」「SIKか。」「その通り。奴らはマーリセ国の警察に入り込めるほどの力がある組織なんだ。上を潰したから自動で勝手につぶれるほど甘くない。そして」「情報、つまり新聞などのメディアも握っている可能性が高いっていうわけだな。」「ああ、ノレドの冤罪事件でいやと言うほど感じたからな。」「どうするの?父さん。」「生放送の記者会見を利用するのさ。で、記者がカメラを止めようとしたらお前達がそれを阻止するんだ。真実が封殺されるのを止めるのが奴らを止める一番の手だ。」「その会見の手伝いを我々も協力しよう。我々に関すること故、完全に任せるわけにもいかんしな。」

「で、いつやるの?」「明日だ。しっかり今日は寝て、しっかり備えろよ。」「あたし達も協力するよ。」「なんならもう一度時を止められるからなんとかなるよ。」「そこまでせんでいい。」

ちなみにだが、100年前に地球に動画撮影カメラの技術はすでにあった。その開発者の1人があのエジソンである。そのため、普通にこの世界にも映像を撮れるカメラがあるのだ。

そして翌日。「勇者達が魔王を倒してそのときの状況を会見で話す」という発表がされた。当然会見場には報道陣が押し寄せた。

ちなみに勇者として壇上に立つのは7人。マタカと子供達。で、魔王の部下とシルヴァ、ドラゴが撮影を止めようとする連中を抑える役割だ。しかも「影の力を生かすときではないか?」のキングの提案でキングと影の魔物達が会場に待機している。

ここで僕達はこの騒動は魔王の息子と言う奴が黒幕で、今もまだ動き続けるSIKの不正を暴き解体すると宣言する予定だ。すでにシルヴァさん達が本部突入時に奴らの不正の証拠は抑えてあるので、問題なく行うことができる。そして、会見は始まる。武力ではなく報道の力で残りの組織を解体し、僕達のまだまだ続く旅の邪魔を今後一切させないためにも必要なことだった。

会見が始まり、マタカが口を開く。「今回お集まりいただいて光栄です。しかしまず始めに申し上げたいことがあります。皆さんが報道していた「魔王」は魔王国の魔王のことではありません。通称魔王の息子という彼が産み出してしまった劣化コピーであり、今回倒したのはそっちのほうです。魔王国の魔王はいつの時代も自分から侵略など行っていません。」「しかし、現に魔王国は最近侵略をしていたではないですか!?」すると隠れていた魔王が現れる。報道陣は呆気にとられる。「それは裏切り者が勝手に軍を動かしたもので私個人は一切関与していない。死者は実質的に0に抑えた上、その裏切り者はすでに処分した故に心配はない。」「なぜ魔族でありながら侵略を行わないのですか?」「それはそちら側が勝手に決めたこと。我々はただこの世界で生きるために力や数を増やしてきたに過ぎない。その過程で今回の元凶を作り出してしまったことは謝るが、我々は人間と友好な関係を築きたいだけなのだ。」まだ敵は止めには来ていない。おそらく自分達とはまだ無関係だと思っているのだろう。「わかりました。そのような状態の魔族であれば、十分人間との友好的な関係は作れるでしょう。では、肝心のその時の状況を語っていただけますか?」そのための会見だからな。戦闘時の様子を先に語って、敵が組織を形成していたことの話になる。「敵は戦闘するための組織ともう1つ別の組織を作っていたのです。」すると一気に敵が動き出した。さすがに自分達の名前が出てきたら破滅一直線だからな。しかしすでに魔王の部下の魔族や、影が十分に暴れ回り、報道陣の中にもいたカメラを止めようとしている連中も、記者の格好に扮したシルヴァとドラゴによって意識を刈り取られた。「なんなんですか!この騒ぎは!」「これが敵の力ですよ。すでに報道や警察の奥深くにまで浸透しているのです。ここにいるノレドの殺人事件でっち上げも彼らの仕業です。」「そんな、、」「大丈夫です。すでに彼らが不正を行っていた証拠はこちらにあります。邪魔させません。」転移によってさらに新手が現れたが冷静に対処していく。「彼らの名前はSIK。息子が王様になるべきのイニシャルです。人間至上主義をかたって支持する企業から不正に金を集めていたのです。その金は戦闘組織に大部分が流れ、奴らの計画に使われたのです。これがその証拠書類です。裏帳簿を使って不正に金が流れていたことが書かれています。」「これは!大スキャンダルじゃないですか!」「その通りです、、」と語っていたその時。「これ以上、あの方の悪口は言わせません。」と3人の幹部がカメラを遮る形で現れた。「何者なんですか!?その人達は。」「SIK、いや戦闘組織の大幹部達だ。」3人の攻撃を受け止める。「ここでもろとも死ぬがいい!」と戦力の問題上、敵は全員で自爆しようとするが、、「させませんよ。」3人を自爆前に殺したのは魔王とマキだ。「話を戻しましょう。彼らの活動と無関係な人達もSIKにはいますが至るところに潜入しているのは彼らの手先です。故にこの組織は解体して、監視対象としなければなりません。もうすでにマーリセ国をはじめとした各国には会見前に通知済みです。」マタカの言う通り会見の前から潜入していた組織の人間は取り押さえられていた。証拠も確保してあるため有罪は確定である。「これで会見で伝えたいことは以上です。会見を終了します。」記者からの質問が殺到した。どうやってこの組織を突き止めたのか、どうしてつながりを見抜くことができたのか等々。まぁ記者の半分はSIKとつながりを持つ人物だったためすでに会場から連行されていたのだが。そしてこの会見は世界中に報道されていたため、大きな影響力を持つことになった。まず狙い通り組織は解体された。

これで旅に悪影響が出ることは極端に減るだろう。そして、潜入していた人物は逮捕に加え、隠されていた私財も没収。裏のつながりとして取引していた会社の役員達も手に入った証拠で次々と逮捕されていった。これでようやく真の意味で魔王の息子を倒すことができたのだ。ゲームのように魔王を倒したらはい終わり、全て平和になって一件落着とは現実では行かないのである。

しかもこの大スキャンダルは政界にも大きな影響を与えたのだ。SIKに関与した企業からの献金を受けた議員も大勢いたため、マーリセ国もまた大混乱に陥った。幸い他の国は王政でどこの王様も関与していないため問題はあまり起きなかったのだが、ほぼ議員総入れ替えのような状態になったのだった。ただ、ターカン大統領は不正に関与しておらず、逆に不正撲滅に貢献したとして大きく国民からの支持を集めることとなった。魔王はその化け物を世に産み出した責任を問われることになったが、人の親でさえ犯罪者を生み出すことを止めることができないのにどうして魔王だけ責められるのか、という話になりそれ以上の追及は受けなかった。意図的に破壊するために作ったのならもちろん犯罪だろうが自衛のために作ったものだからという部分も大きく関係している。勇者と魔王の会見は魔王国と人間の国との間に交易をもたらすことになり、後程少しずつ恩恵を受けていくことになる。

さて、ようやく大きな敵を排除することができた6人。しかし、この会見の報道内容は彼らのイメージしたものとは全然違ったのだ。「何これ!全然私達が活躍していないみたいじゃん!」そう、勇者マタカが全て倒したかのように報道しているのがほとんどだった。確かにほぼマタカが受け答えをしていたため、彼らはそばにいただけで何も活躍していないように見えたのは当然ではある。しかし、実際にはマタカはダメージを入れるのに貢献はしたが実際にとどめを刺したりしたのは子供達6人なのだ。

「あの内容の会見をした以上前勇者の俺のおまけのイメージは拭えないだろうな。」とマタカが会話に入ってきた。「とりあえずまずは絆の一族の試練を受けてこい。その上でちゃんと報道陣にお前達の実力を見せてやるんだ。」「具体的にはどうするの!?」「俺とユナ、トーイで一騎討ちの勝負をするんだ。そうすれば向こうにちゃんと実力が伝えられるだろう。」「「ええ!!」」「俺も本気で戦うからロキとユナイトをして戦うことになる。ユナイト対ユナイトの真剣勝負だ。」「わかった。僕達も、絶対負けたくない。」「そうね、負けたくないよ。」「ところで絆の一族の試練って何ですか?」「通称限界突破の試練だ。お前達はポセイドン、ラー、そしてあいつを二回撃破したことでついに魔力容量の限界値まで到達したんだ。これ以上魔物を倒しても魔力を吸収できず、成長できないんだ。かく言う俺も一度限界突破しているからな。真剣勝負する上でもさすがに限界突破をしないとお話にならない。」「そうね。確かに村長がそうおっしゃっていたね。」「で、絆の一族の試練は着いてからの秘密ではあるが、基本的に二人で行うんだ。ユナイトする二人の絆を試し、クリアした暁には魔力容量が増える試練だ。」「ユナイトが欠かせないんですか?」「絆の一族はユナイトを研究してきた一族だからな。それをヒントに不可能とされてきた容量を突破する方法を編み出したらしい。当然俺は詳細は知っているがこういうのは話すと興醒めするだろ?」「確かにそうですね。」「まぁ、ドラゴンと魔族の二人さんは人間とは桁違いの魔力容量持ちだから厳密にはいらないだろうが、一応試練は受けてもらう。」「「わかりました。」」「頑張れよ。自分の子供二人との真剣勝負なんて楽しみしかないんだ。でも待てよ、、さすがに限界突破しただけでは勝負は分からないけどあんまり今やるのと変わらないだろうな。だからもう1つ、別の試練を受けてもらってからにしよう。」「どんな試練なんですか?」「ラーの神殿のあった砂漠をさらに下ると別の大陸に行けるんだ。そこが天使の大陸という人間があんまり住んでいない大陸でダンジョンも広さは狭いながらもこの大陸より多い。そこで天使族が出す試練、天使の試練を受けてもらう。」「わかりました。絆の一族の試練のあとに天使の試練ですね。」「そうだ。お前達と戦えるのを楽しみにしているぞ。」こうして6人はミガク王国にいる絆の一族に会いに行くことにした。ユナイトストーリー第1章、ここに完結。ここからはとある作家の物語。


「いくらなんでも無茶振りにもほどがあるよな、、」そう言うのは本作品の作者、柳川司。なぜ彼がこう言うのか。それは彼の職業にあった。彼はゲームライターでとあるソーシャルゲームの販促の小説を書いて売れるようにしろ、と言われたのだ。ただ、その原作のソシャゲである「ユナイトクエスト」はそのシステム故に次々に延期発表して伸び伸びになってしまい、単品として成立するように書き換えたりしていたのだ。そのシステムは作品に登場したモンスター武器、防具とユナイトシステムが最大の原因であり、だいたい見積もっても200体前後の魔物が登場し、武器同士のユニークの組み合わせと強化形態とかを細かく分けて実装しようとすれば延期を重ねるのは当然だった。ユナイトシステムも魔物とも人ともユナイトできるようにしたためにこれもまた組み合わせがものすごいことになってしまっている。「自由度が高いゲームを作ろう」と言う意気込み自体は素晴らしいものだったが、制限をきちんとかけないと時間がいくらあっても足りない、ということを体現していた。ちなみにこのゲームはユナイトストーリーとは違い、ガシャを引いて人や魔物などを召喚して主人公がユナイトをして戦っていく物語だ。ガシャを引いてもユナイト一回当たりの制限時間があり、その制限時間を過ぎると帰っていってしまう。つまり一回引いても引き続き使うにはもう一度引くしかない。ただ、5回引けば常に使えるようになる。仲間にもできるのだが、そちらにも制限時間がついているため、そんなに簡単には行かない仕組みだ。一応、ストーリーでは常設の仲間も加わるが、制限時間つきのキャラクターのほうが強く設定されている。ユナイトや仲間にできる権利をうまく使って倒していくことが推奨されている。ちなみに本編でちょっと出てきたが、第二次世界大戦の死亡した魂を受け入れるために作った世界がこのゲームの世界である。「全く、色々詰め込もうとし過ぎて延期ラッシュだし、それに伴ってのバグも大量だから、バグフィックスが大変なんてレベルじゃない。リリースできるかさえ怪しいのにそんな小説を引き続き書けって、、」もちろん、いきなり本にしてもあれなので小説投稿サイトに投稿している。反応を見ながらではあるのだが、そんなに簡単にランキングに載るほど現実は甘くない。「時折反応が来ると嬉しいんだけど、そうもいかないよな、、」「さて、邪神との対決編を書いていくか。結構物語も佳境だし、主人公達の戦いも終わりが近づいているんだよな。」と物語を書いている途中、何かが起きる。「え?」「嘘だろ、、」「何が起こったらこんな意味不明なことが起きるんだ!?」「待ってくれ!頼む、助けて欲しいんだ!」彼の身に一体何が起きたのか、続きは本編にて。

最後に恒例ではあるが、ボックスと装備について確認するとしよう。一部のキャラは色々変わっているのでそこも記述する。

ユナ/トーイ 持っているボックスは8個。持っているのが、デーモン、ウッドミノタウロス、ロックサイクロプス、ウッドガーディアン。ウッドガーディアンだけユナの手持ちだ。持っている装備が竜水砂の剣、斬剣軽、逆鱗斬剣+1、シルバーアントライフル、ラーの鏡の盾、シルバーアーマー、雷の衣、ミラーアーマー、ミストリング、シャドウリング、メデューサの魔眼。斬剣軽と水砂の剣は同じ水の剣から作られている。+1は同じ材料で修理したため。

シエム 持っているボックスは4個。持っているのがダークグリフォンのみ。アイテムは大蟹の杖+1、聖剣ドワース、ミストリング、アイスブローチ、アルラウネのネックレス。ミストリングはトーイとの婚約の証でもあるが、ミストユニコーンの形見である。アイスブローチもアイスニードルアルマジロの形見。

ピレンク 持っているボックスは4つで全て埋まっている。中身はシャドウサーペント、ダークメタルベア、ブラックヴァンパイア、ダークライノ。シャドウドラゴンを配下に持ち、影の王キングを従える。装備はシルバーランスとポセイドンの神槍とシャドウリング。弓矢はキングのシャドーアローの媒体となったためない。ポセイドンの神槍は今は使えない。シャドウリングはユナとの婚約の証であり、影によって一度だけ致命ダメージを無効化するのだが、光線の即死効果には効果がない。即死は状態異常であってダメージではないからだ。

マキ 持っているボックスは4つで持っているのはオクトラミア、白銀のガーディアン。ポーサを召喚で呼び出すことができる。マキは魔王から魔王の息子の肉体をもらって吸収し、さらにシャインドラゴンに進化したシャミを吸収して魔竜族となった。

高速転移や様々な魔法が使える状態に加えてシャミの能力を最大限生かすことができるようになった。シャミは最終進化態のイフリートドラゴン、木竜ヤマタノオロチ、アイスリヴァイアサンを中心にミストドラゴン、メタルホースなどを取り込んだ合体ドラゴンであり、その力は絶大。どう使われるのかは本編にて。

ノレド ボックスはなし。ドラゴン系統の魔物を食べたり魔力を与えられたことで闇、光、電気、炎、風、氷、岩、毒、木、金属の属性を使うことができる。持っている装備は世界樹の竜槍、ドラゴンシールド。世界樹の木剣を合成してドラゴンスピアを土壇場で強化して、ロックサイクロプスを撃破した。ちなみにマキと婚約しており、彼女の実の父親である魔王も祝福していた。

全員共有としてバッグやキングの中に各種耐性持ちの服装、食糧などを持っている。ラーの分体の卵が託されたのだが、いつ孵化するのか。

この作品の作者の話、いる!?と思った読者さん。私は必要のないこと、もとい文字数稼ぎの文字は書きません。ユナイトストーリーの世界観を説明する上で必要な設定だったのでどうしても書く必要があったのです。一応、ユナイトストーリーの続編的なものとしてユナイトクエストに関する物語も書く予定でいます。あ、作者のことをゲームライターと書きましたがもちろんこの小説を書いている作者本人は違いますよ。あまり勘違いしている人は出ないでしょうが念のため。

作者本人の話を第三者視点で書いているため、一体誰がこいつ以外視点の物語が書けるんだ!?と言うツッコミを想定して、作者欄を変えています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ