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学院対抗とバトル・ロアイヤル

『本対抗戦初めの競技はバトルロアイヤル。全員が場内にいない、又は気絶した時点でその学院は敗北。順位が上から下に行くにつれて当然、得点も下がっていきますので存分に協力して力を発揮してください。それでは開始いたします』


司会が進行を終えて開幕の鐘がなると同時に僕ら勇者学院の開始地点に大量の魔力の塊が降り注いだ。


「「「一の翼──暴衝打ち」」」

先輩の剣技が魔力球を打ち消すと同時にセキグ先輩が僕の方に合図を送ってきた。


先輩が攻撃を仕掛けてきた学院の位置を見つけたようだ。


「キョウカ、お願い」


「……うん。『隠密』」

キョウカの魔法が僕とアレン、ロニエ、キョウカを包み込み、僕らを外から知覚されにくくする。


昨日、僕もキョウカの魔法の研究を少しだけだが手伝った。そこで気づいたことだが、この魔法は見ているのに見ていないと誤認するように出来ている。つまり、視覚以外の感覚で十分捕捉されてしまう。


ということで特に隠密行動に長けている僕らが敵地に乗り込み、奇襲するという作戦がセキグ先輩によって立てられた。

残りの生徒は集団で固まりながら防衛、攻めてきたものに反撃をするということだった。


そして、この競技は相手を場外に落とすだけでいい。倒さなくていいから──


「あれが大魔法学院か。キョウカ、準備出来てる?」


「……大丈夫。『飛翔斬』付与『麻痺』」

キョウカが空中に飛び上がると魔法を付与した魔法を地面を覆い尽くすように放った。不可視の斬撃は麻痺毒を纏い、少しでも掠った生徒の行動を奪っていく。更に、不可視であるため知っていないと気付けず避ける術がない。


「やっぱり凄いな」

キョウカは習ってもいないのに『付与』を習得していた。多少、意識を練り上げないといけないがそれでも強力で凄い技だ。


キョウカが地面に降り立ったと同時にアレンが威力を弱めた暴衝打ちを放って、麻痺によって行動を奪われた学院生を場外に吹き飛ばした。


「よし、これで一校」

「と思ったか?」

頭上から気配を感じ取り、横に転がり込むと大きな鎌が身体の上を通過した。


「危なかった……」

「逃さないぜ」

鋭利な鎌が僕の首を狙って縦横無尽に斬り回る。


「……くっ。なんて力だ」

動きを封じるために剣で無理矢理受け止めたが恐ろしく強い力で押されていく。


他の三人の助力を乞おうにも、そっちも見えぬ敵に翻弄されているようだった。


「ぐはっ」

吹き飛ばされて場内ギリギリの所で踏みとどまったが、当然鎌は僕を落とそうとしてくる。


(どうすればいい……。どうすれば。押し通されるほどの強力な鎌、こちらを見えて見えない敵……。見えない?)


「キョウカ!『隠密』に使用している魔力量を目一杯上げて」

僕のその言葉にキョウカは忠実に従ってくれて、空間が捩れるほど魔力が畝り『隠密』の効果を強化する。


すると、徐々に周辺に知らない四人の姿が見えていった。


「よし。今のうちに一気に攻める。一の塵──六切り」

目の前の小さな少年を鞘で六回叩き、気絶させた。そのまま場外に放り出した。


三人に迫っていた生徒も場外に吹き飛ばされると大魔法学院の敗北の放送が鳴り響いた。


セキグ先輩の作戦とキョウカの魔法があったからこその速攻勝利であった。


「よく思いついたな、イティラ。相手も同じ隠密魔法を使っているだなんて」


「偶々っていうか博打だったよ。あれが成功していなかったら失敗していた。あと魔法を専門に育てられている人たちよりも強い魔力でキョウカが行使出来るかも心配だったけどね、杞憂だったけど」

もしも魔法が違かったら、もしも魔法の性質が違ったら今回は勝てていなかったから本当に危ない賭けだった。


「一旦戻るか?それともこのまま攻めるか?」


「うーんと、味方と敵の状況のどちらも分からないから一旦帰ったほうがいいと思う」


「私もそう思います」

僕らは味方がいた方に駆け出そうとすると


「……後ろから魔力の流れ」


「え?」

急に立ち止まってボソッと呟いたキョウカに視線を向けると──


「……向こうで戦ってる。先輩もいる、危険な状態」


「じゃあ、そっちに言って加勢しよう」

─────────────────────────────────────


イティラ達が駆け出した後、反撃の準備を整え終えて他校を攻めようと移動している最中のことだった。


大魔法学院脱落の知らせが会場全体に響き渡った。

「本当に優秀な後輩達だな。俺たちもイティラ達に負けないように活躍するぞ」


「「「おー!」」」


とは言ったものの不自然なくらい接敵がない。進めど進めど渇いた風が吹く、岩場を意識してつくられた会場が広がるばかり。


(これだけ動きがないのは不自然だ)

そろそろ会場の真ん中に着くというのにどこからも剣戟や魔法の音が聞こえてこない。


「五の閃──雷鳴鬼刃兜割」

俺の背後に上空から剣を振り下ろしてきた生徒が剣技を外した。ローズの風魔法がなければ今頃真っ二つにされていただろう。

それが合図であったのか至る所から翔剣学院の生徒が現れて様々な剣技を仕掛けてきた。


当然それに屈する俺たちではないが、いかんせん場所が悪い。岩の上を取られてしまっている。


「『爆裂』付与『泥岩』付与『雷電』」

魔法が爆発して辺りに硬い塊が散ったと思いきや、その塊が更に弾けて電流が拡散した。


(多重付与だと……!?そんなことを出来るのは!)


──岩の奥に立っている生徒の服はは魔導学院のものだった。


「やつら手を組んだのか!」


「なになに、何が起こっているの?」

混乱して敵前でしゃがみ込んでしまった女生徒がそう言った。


突然、その女生徒に斬りかかろうとした翔剣学院の生徒が吹き飛んだ。


「今度はなにぃ?!」

俺も何が起こったのか分からなかった。突然何かに当たって吹き飛んだように見えたが──。

勇者学院を勝たせたくない他学院。

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厨二病が治ったら、可愛くておっぱい大きくて可愛い君に出会えたってマジ?

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