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学院再開

「痛っててて」


「アレン、大丈夫?」

アレンは腹部を押さえながら仰向けになっている。最後の一撃がかなり深く入ってしまったようだ。

僕は『超回復』をかけて彼の傷を塞いだ。


「ああ、もう大丈夫だ。それよりもまた俺はイティラに負けたのか?」


「いいや、引き分けだよ。最後の剣技、とても凄かった」


「ありがとうな、そう言ってもらえるだけでも鍛えた甲斐があった。ただ、まだ足りない」

彼の言い草は自分の力不足を悔やんでいるようだった。


「足りない?」


「虎翼流のオワリノ型はその強大すぎる力が故に生半可な身体で行うとひどい怪我を負ってしまう。俺もひどくはないが骨が数本と筋繊維が少しやられた」

さっきの痛がりようはそれも原因だったのか……。


「そっか。また、この学院で一緒に鍛えようね」


「そうだな。次は完全に勝利してやる」


「僕だって負けてあげないんだから」

─────────────────────────────────────


『さて、生徒諸君。長い長い休日はどうだったかな?……え、オレか?オレは最悪だったよ』

学院長は朝から恨み節をたらたらと音声拡張魔法に向かって吐き出し続けた。


『──本当に今回の改修でどれほどの資金が飛んだと思っているだよ、魔王……それが狙いだったのかぁ』

怒りと悄然とした気持ちを半々に学院長が叫ぶ。この休み中に全く気持ちが回復していなかったようだ。


『ん?ああ、進めるさ。取り乱してすまない。改めておはよう、いい休みだったかな』

向こう側で誰かに止められたのか、直ぐに調子を取り戻してそう言った。場を和ませるためのものだったのかもしれない、和んだかどうかは別として……。


『この休みの間、鍛錬に打ち込んだ者、遊びふけた者、様々だろう。という事では体力テストを行うことにした。詳しい話は各担任に聞いてくれ』

教室には対して反応を見せない者、よしきたと言わんばかりの者、どよめき焦る者。その様子からはそれぞれの休み中の様子を示しているようだった。


『その結果によってはクラス替えも検討している。上に上がりたい者、下がりたくない者は一層励むといい』

そう学院長が言い終わると放送は終わった。


「体力テストだってよ。イティラ、自信はあるか?」


「正直言って無い。全くない」


「謙遜は良くないぞ。イティラならこの学院内で一番になれるんじゃないか?」


「そうかもしれないけど……」


──学校時代、魔力量以外では都市最下位だったのだから。


「……けど?」


「ううん。何でもない。出来る限り頑張るよ」


「オレの話をしっかり聞いてくれていたか?」

扉を開けて入ってきた学院長はにこやかだった。やっぱりさっきのは演技だったのか。


「学院長、なんだかご機嫌ですね」


「ああ、まさかこんなにも驚いてくれるとは思っていなかった。これからは突発的に行うか」

ぐふふ、と黒い笑みを浮かべて、休み中に溜まりすぎてしまったのだろう魔王による被害に対する鬱憤の捌け口に生徒を選んだ。


「放送通りこれから体力テストを行うが、まずはその説明だ」


「種目は五つ。単純な魔力測定と魔法技能と剣術、筋力測定として持久走と握力だ。で、知りたい者は新たな魔法が発現しているか確認も出来る」


魔力測定や剣術とかは分かるが──


「魔法技能はどうやって測定するのですか?」

魔法技能を測るというのは今まで聞いたことがなかった。感覚で判断しろ、と教わったはずだけれど……。


「なんか魔法を使った時を魔法が判定して測るみたいな説明を受けた。今年出来たばかりらしいから俺も詳しくは分からない」


「そ、そうですか」


「けど、面白そうだから導入してみた」


(なんというか不安だ。測定自体は不安な要素はない。が、学院の運営的な、学院長がこの学院を導いていくという事に関して何となく不安だ)

そんな事、僕が感じるべきことではないんだろうけど。


「まあ、とにかく自分の今の実力を知れるいい機会だ。A組として恥ずかしくない結果を残してくれ」


「「「はい」」」


そんなこんなでこの学院に入って初めての体力テストが始まった。

イティラ達の記録はどうなるのか。

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厨二病が治ったら、可愛くておっぱい大きくて可愛い君に出会えたってマジ?

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