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再来の学校

監禁が始まってから一週間。俺はそろそろ限界まで近づいていた。


「部屋を暑くして汗もかかせているのに耐えますねえ」

椅子に腰掛けて本を読んでいたラムザンが顔を上げてそう言った。


(ローランドも目を覚まさない。くっ、ここまでか……)

意識が朦朧とするなか、彼の方に目を向けるがピクリとも動かない。


突然、ラムザンが天を見上げて

「何?分かりました、直ぐに向かいます」

表情は怒ったように、声は穏やかにそう言った。


「私は用事が出来てしまいました。残念ですが、しばらくここを離れます」


「用事?」


「ええ。絶対に来てくれとのことでね」

ラムザンは苛立ったようにそう言った。


そして、

「その間に死なないでくださいね」

その言葉を残してラムザンは消えていった。


──何故か、その表情はメイクの涙が本物かと思うほど悲しそうであった。

─────────────────────────────────────


「ここが魔剣士学校ですか。噂に聞く通りの外観ですね」

卒業した時と変わらず、周りの建物に浮いた古風な校舎が立っていた。


しかし、今日は学校祭。明るい装飾が校門を彩っている。


「久しぶりだなあ」

校門を潜ることを躊躇っているとロニエに押されてしまった。


「来ると決めたんですから。今日は楽しまないとアルス君ががっかりしてしまいますよ」


「そうだったね。アルスに誘われてきたんだ。それにあの頃の同級生はいないはず……」

「イティラ?やっぱりイティラだ」


──いた。


イルビィとの決闘後、ずっと僕に付き纏ってきた彼──アデク君がいた。


「久しぶりだなあ。元気してたか」

人懐っこい笑顔で僕の調子を確かめてくる。


「元気にしているよ。学院もとても楽しい」

彼の勢いに観念して話すと


「イティラが俺と話してくれた。嬉しい……」

まるで天にも昇るような表情で手を合わせて喜ぶアデク君。


(大袈裟……ではないのか。魔剣士学校に在学していた時はほとんど無視に近かった、話した回数なんて両手で数えられるくらいだ)


「ところでそこのお嬢さん方は?」

自分の世界から帰ってきたアデク君はロニエ達の方に視線を向けた。


「初めまして、ロニエ・アストロです」

「……キョウカ・シルミィ」


初めまして、アデク・バフロンです、と言って

「イティラが俺と話してくれたのもロニエさん達のおかげです。ありがとうございます」

深々と頭を下げた。


(本当にアデク君の内心が読めない)

どれだけ突き放しても近づいてくるし、何か企んでいそうと思ったがそれも違かった。今もロニエ達に頭を下げているところを見たせいで余計に分からなくなってしまった。


「それでどうしてここの学校祭に?絶対に来ないと思っていたけど」


「在校生、つまり後輩に誘われたんだよ」


「へえ、人気者だなあ。魔王撃退だなんて凄いこともしたらしいし」

やはりアデク君の耳にも入っていたか。


「それじゃあ俺はこの辺で。存分に楽しんでな」

アデク君はそう言って離れていった。


僕らはしばらくその姿を見ていた。やがて僕とロニエは顔を見合わせて。


「面白い方でしたね。イティラ君に聞いていた以上でした」


「久しぶりに会ったけど、前と全然変わっていなかった」

普通、しばらくぶりに会う人とはぎこちなくなったりするものだと思うけど。


「まあ、良かったじゃないですか。多分良い人ですよ、彼」


「多分ね。僕もそうしか考えられないと思ってるんだけど……」


「魔剣士学校生は信用できないですか」

ロニエは僕の言いたいことを的確に言い当ててくる。


「どうしてもね……」

心の底では嘲笑ったり見下されたりしているのかな、とどうしても思ってしまう。


「少しずつで良いです。少しずつでいいので改善していきましょう。きっと、イティラ君のことを悪く思わない人はいます」


──少しずつ、少しずつ……。


「うん、ありがとう」

その言葉は僕の心にスッと入った。


「そういえば、キョウカちゃんは?」

さっきまで隣にいたはずだが、いつの間にかいなくなっていた。


「えっ、逸れた!?」

ここの土地は広いうえに学校祭であるから人も多い。一度、逸れたら再開するのがかなり難しい。


「キョウカちゃ〜ん。聞いていたら返事してください」

ロニエが声を上げると


空からキョウカが降ってきた。正確には僕らとキョウカの間にいた人の上を飛び越えてこちらに来た。


──大量の食べ物を持って。


「キョウカちゃん?」


「……食べる?」


「食べる?じゃなくてですね」

久しぶりの登場、髪が逆立ちそうなロニエ。


「心配したじゃないですか。一言掛けてから行ってください」

ロニエはかなり怒った口調でキョウカにそう言った。


「……ごめんなさい」


「ん。分かってくれたらいいんです」

そう言ってロニエの頭を撫でた。


こういう所が母親のように見えて仕方がない。


「さあ、折角キョウカちゃんが買ってきてくれたんですから食べましょうか」


「そうだね」

「……うん」


何の変哲もない屋台のご飯は、何故かとても美味しく感じた。

ロニエはお母さん

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厨二病が治ったら、可愛くておっぱい大きくて可愛い君に出会えたってマジ?

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