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ロニエと料理

「本当に化け物だよな」


その声はを聞き、俺は死んだふりをやめて立ち上がった。


「それはどうも」

今の俺には剣が突き刺さっている。

集落を救おうとやつの衝撃を防いでいたら心臓目掛けて剣を刺された。


「心臓の位置をずらすなんて常人技じゃないぞ、本当に」

本来ならば心臓に刺さっていたが俺は心臓の位置をずらして何とか死を回避した。


「それを見ないで分かるのも十分凄いがな」


「まあな。それよりどうやって治すべきか」

そのまま抜けば多量失血は免れ得ない。


「あまり頼りたくないがアレに治してもらうしかないか」


「それしかないよなあ」


アレもやつらと性質的には同じだ、敵対していないだけで。

だから頼りたくはないが──


「この怪我だ。どうしようも出来ないから頼るしかないか」

─────────────────────────────────────


「ふああああ」

目覚めて最初に大欠伸。確かに全然身体も精神も休まった気がしない。


「お目覚めですか」

戸が開いてロニエが顔を出した。


まだ朝早いというのにロニエの髪は綺麗に梳かされていて、服にも皺ひとつついていない。

そういう積み重ねが今のロニエを生んでいるんだなと思うと感心する。


「おはよう」


「おはようございます。ご飯の準備は出来ていますので着替えなどを済ませたら来てください」


「ご飯作ってくれたんだ、ありがとう。けど、客人なんだからゆっくりしてくれればいいのに」


「いいえ、泊まらさせて頂いているので、出来ることはしないとです」


「そっか。直ぐに着替えて行くよ」


ロニエが出ていき戸が閉まった。


「本当に凄い子だよなあ」

改めてそう思う。勉強が出来て、武の才能もあり、気遣いが出来る。


そう、『魂の転移』の強化がある僕や真の天才であり努力家のアレンに隠れがちであるがロニエは強い。

何もない状態で学院長から推薦合格を勝ち取れるほどなのだから。


「それが『魂の転移』で更に強化されてどうなることやら」

肉体を使いこなせるようになったら僕なんて優に越されてしまうかもしてない。


そうこう考えているうちに着替えが終わり、食卓に向かうと大量の料理が並んでいた。


「朝から凄いね」

どれくらい時間を掛けたのか分からないほどの量だった。


「少し張り切っちゃいました」

張りきった、では収まらない量であるがうちの人は皆んな大食らいだから余ることはないだろう。


「じゃあ、いただきます」

まずは一番近くにある卵料理から口にした。


「何これ……」

僕の身体中に驚きが駆け抜けていく。感じていた眠気も吹き飛んでいった。


「美味しい」


「やった、ありがとうございます」


僕は次の料理に手をつける。

「美味しい」


次も、その次も、そのまた次も

「とっても美味しい」


「ふふ、そんなに褒められたら照れますよ」


ロニエの作った料理はおおよそ専門の料理人が作るのと同程度の出来だった。

特に今の焼き魚は旨味たっぷり、皮はパリッと中はしっとりとジューシーでどうやって焼いたのか検討もつかない。


「おっ、いい匂いだな」

どうやら父さんたちも起きてきたらしい。席についてロニエの料理を一口。


「うお、これは美味いな」

父さんは想像以上であったのか目を大きく開いて噛みしめている。


お爺ちゃんも同様であった。


「こんなに美味しい飯を作れるなんて、是非娘に欲しいなあ」


「そ、そんな大袈裟ですよ」

ロニエが手をぶんぶんと振って照れている。


「イティラにもこれ位しっかりした子がいてくれたらなあ」

ロニエが照れているのを微笑ましげに見ていたらこっちにまで飛び火した。


「ちょっと父さん!?」


僕はこの家に誰かを連れて来たことがない。そもそも連れてくる人がいなかったわけだけど。

そんな僕が友人を連れてきて、尚且つその友人は容姿端麗、気遣い上手に料理上手と完璧であるから父さんも気分が良くなっているのだろう。


「で、ですって。どうしますか、イティラ君?」


「どうして満更でもないような感じなんだよお」


えへへ、と笑うロニエと止まらない父さん。

この二人を元に戻すのにはとても苦労した。

ロニエが止まらない。

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厨二病が治ったら、可愛くておっぱい大きくて可愛い君に出会えたってマジ?

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