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父さんとお爺ちゃん

イルビィとの決闘を終えて家に帰ってきた僕は父さんに魔法について話した。


(『魂の転移』に謎の女) (性か……。)良かったじゃないか。これで憧れの勇者様に近づけるな」

父さんは一瞬遠い目をしたがすぐにいつもの笑顔に戻ってそう言った。


「けど、イティラが夜の森に入るなんて危ない事をしたことは怒っている」

目を細めていつもよりも真面目な声で言った。


「ごめんなさい」

僕は謝ることしか出来なかった。


「まあ、結果的に無事戻って来れたんだから良かったよ」

反省の気持ちが伝わったのかすぐに許してくれた。


「父さんは魂と肉体の結び付きが強くなる事の意味って分かる」

身体能力の向上以外に影響があるのか疑問に思っていたからそう聞いたが、


「悪いが、俺は全く知らないなあ。

父さんなら何か知っているかもしれないが」

そう申し訳なさそうに言った。


「お爺ちゃんかあ、聞きに行ってみる」


「そうしな。後、その女性のお陰で助かったんだ。

しっかりと気をつけるんだぞ」


「はい」

─────────────────────────────────────


イティラが父さんの元に向かった後、俺は一人考え事をしていた。


イティラに宿った魔法について考え、確信した。


「謎の女性…あいつがイティラの事を助けてくれたのか」


「いつか本当の事をイティラに伝えないといけないのかもな」

そう言って、そのことについては後々決断していこうと思った。

─────────────────────────────────────


「お爺ちゃん」

畑で作業をしていたお爺ちゃんに呼びかける。


「おかえり、イティラ。どうした、そんなに嬉しそうな顔をして」


「僕ね、魔法が発現していたの」

そう言って、昨夜の事を話す。


「そうか、それは良かったな。じゃあ、もっと厳しく剣を教えても良くなったな」

祝ってくれたと思ったら恐ろしい事を言った。


「お爺ちゃん、あれ以上厳しくなるのぉ」

元々、お爺ちゃんの剣の指導はとても厳しかった。それよりもっと厳しくなると知って僕はよろめいた。


「そりゃあ当たり前だろう。強くなれる時に強くなるのは剣士として当たり前のことだぞ」


「それはそうなんだけど…。頑張ってお爺ちゃんについていくよ」

まだまだ習得出来ていない剣技があると自分を奮い立たせた。


「そうだ、その意気だ」


「そういえば、聞きたい事があったんだけど。お爺ちゃんは魂と肉体の結び付きが強くなるとどうなるのか知ってる」


「それはレオンから聞いたのか」

眉間に皺を寄せてそう言った。


「父さんから?父さんは全く知らないってよ」


「そうか。魂と肉体の結び付きが強くなると色々ないい事があるんだよ。

例えば、動物としての本来の力に近づける」


「動物としての本来の力?」


「ああ。要するに身体能力が上がるっていう事だ」


「なるほど。他には?」


「意識と肉体のズレが少なくなる」


「そうなるとどうなるの」


「結び付きがかなり強いと相手の剣筋を見てから反撃する事も可能になる。

つまり頭で思うと同時に、いやそれよりも速く身体を動かせるようになる」


「そうなんだ。魂との結び付きが強くなるといいことばっかりなんだね」


「いや、そうとも限らないが……今は知らなくてもいい」

頭を振りながら、優しい顔で僕を見た。


「魂と肉体の結び付きを強くする修行もしてやるか」


「修行して強く出来るの?」


「ああ、というかそれが一般的だ」

『魂の転移』でなくても強くなるとは知らなかった。


「それじゃあ、早速修行を始めるか」

農具を置いてどこからともなく剣を取り出すお爺ちゃん。


「ええ〜、今から」


「何を言っておる、昨日もしていないだろう」


その後、鬼のように厳しいお爺ちゃんに扱かれまくった。

どこまでも厳しいお爺ちゃん

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