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森 賢吾21
暑い。
頭から背中にかけて、じりじりと直射日光が体を焼いていくのがわかる。
帽子でもかぶってくれば良かった。僕はそんなことを考えながら、最後の段ボールを持ち上げる。
「よい……しょっ……」
よたよたと歩きながら、それを車に積み込む。普段は音が出るのと、ガソリンの確保がまだ安定してないから使われていなかったが、今の僕にはあまり関係ない。
坂本さん達はガソリンスタンドに発電機を繋げて、ガソリンを取り出せないか色々と試しているみたいだけど、僕は気楽な一人旅だ。ガソリンが無くなっても乗り捨ててある車から取るか、車を乗り換えれば事足りる。
「ふう……」
吹き出す汗を拭いながら、近くの縁石に腰を降ろす。隣に置いていたペットボトルを取り中の水を煽る。
軽く体を休めながら車の方を見やる。
本当は移動しながら、自分で食べ物なんかを集めて行くつもりだった。でも、それを言うと坂本さんが全部用意してくれた。
最初は断ったのだけど、いいから持って行きなさい、これから大変になるのだから、と有無を言わさず頷かされた。
そうして結局、こうして積み込み作業をしている。
坂本さんには頭が上がらないな。




