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おしまいのものがたり  作者: stのおっさん
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3

もり 賢吾けんご、29歳、独身、フリーター。


毎月、生活できる金額だけを稼いでは、人を避けるように生きていた、社会に適合出来なかった人間。

それが僕だ。


ざっと思い浮かべただけで、何故今生き残れているのか分からんようなスペックをしているが、更に柄にもなく、人を助けてしまった。


めぐり そら

僕についてきて、一緒に食料を探していた彼女だ。


高校2年生、聞いた話だとこの辺では、割りと偏差値の高い高校に通っていたらしい。


彼女の両親は共働きで。

あの日。

奴等が街を襲ったあの日。


両親の休みが合わせて取れて、買い物にご飯と、家族団欒と言うやつなのか。

家を出てしまったらしい。

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