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「あと、もう一つ」
「いや、まだあるんですか?」
僕の話からは大分逸れているけど気になりはする。
だから聞きはするけど、何の意図でそんな話を。
「地下に人が密集して暮らしてる訳じゃないですか」
「はぁ……。そうですね」
「空調の効かない今、直射日光が無いとは言え、相当暑いですよね」
まぁ、そうだ。
常に水分補給を義務付けられてる位には暑い。
「水が出るとは言え、常に皆が水浴びをできる環境でもない。毎日やるなら体を拭く位が精々です」
「何が言いたいんですか?」
そう言いつつ、冷や汗が頬を伝う。
何か、何か重要な事の様な気がする。
「地下鉄内、臭いますか?」
「はい?」
緊張していた所でそんな返答が返ってきて、すっとんきょうな声を上げてしまった。
「そんなのするに……」
あれ?
あんなに色々と手伝って、皆汗だくになっている中にいて、汗臭さなんて感じたか?
熱気は確かにあった。
人から発せられる熱は感じた。
でも、臭いなんて……。




