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sweet★悪役令嬢は転生者  作者: レモンの汁物
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第一話 悪役令嬢に転生!?

24歳のOL、趣味は乙女ゲームな私。休日はたまに恋愛小説を読み漁っていることもある。


最近ハマっているゲームといえば、『sweet★明日へ贈る花束』略してスイオク。


同僚の乙女ゲーム好きの人から勧められて始めてみたけれど、スチルや声優さんが好み過ぎて沼にハマってしまい・・・後少しで全ルート、全スチルが集められるところなのだ!!


うーん、明日も仕事があるけれど・・・よしっ、徹夜しますか!!


その日はオールして全ルート攻略をした。我ながらすごい集中力だったと思う。



「おはようございます・・・」



「おはよう! どうしたの? そんなに疲れた顔して・・・」



「スイオクを徹夜でやっててね・・・あ、でもそのおかげで完全攻略できたんだよ!」



「おっ! おめでとう! 詳しい話はお昼の時聞かせてね!」



乙女ゲーム好きの同僚と会話を交わす。今日は、また一からスイオクやろうかなー。その為にも残業しないように頑張らなくちゃ!







───────仕事が終わり、少し残業してしまったが、いつもより早く帰ることが出来た。


自分へのご褒美としてコンビニでプリンを買い、家に帰宅した。



───パチ。



明かりをつける・・・が・・・



「あ、え・・・誰・・・??」



あれ? お客さん・・・じゃないよね。不審者? え? 何でナイフなんか持ってるの? え、何で部屋が荒らされているの・・・空き巣??



「クソッ!!」



その不審者は、私に向かってナイフを・・・



「イヤッ!!」



─────────あ。


熱い。痛い。


恐る恐る自分の体を確かめる。


ナイフが、私の・・・お腹、に・・・



「あぐっ、うっ・・・」



助けを求めようと頑張ってみたけれど・・・全然声にならない・・・よ・・・なんで、こんな・・・



「お、俺は悪くないぞ!!!」



ちょ、逃げないで救急車呼んでよ・・・だ、誰・・・か・・・



「たす・・・て・・・」



ああ、死んだなー。せめてもう一度だけでもスイオクやりたかったな・・・。







────────。ん・・・あ、れ・・・死んでない??



何、ここ。病院?



「・・・!!!ッ、レー・・・ッ!!」



誰かいるの?? ここは一体・・・



「レーナ! 大丈夫なのか!? どこか痛むか??」



レー、ナ? 何、それ・・・



目が覚めたと思ったら急に眠気に襲われた。



「ええ。無事の様です。傷も直ぐに治るかと。」



「そう、か・・・」



大人の男の人・・・片方は医者かな?? ・・・二人が喋っている事に耳を傾ける。



「まさか・・・魔力が暴走するとはな・・・素質があるかもしれない、とは思ってはいたが・・・」



何を言っているのか理解できないから・・・取り敢えず寝よ・・・う。




───────チュピ。チュピピ。




小鳥の鳴き声が聞こえる。うーん、かなり寝ちゃったなー・・・って、仕事! あ、でもあんな事があったんだし、今日くらい休んでも大丈夫だよね・・・


・・・あれ? なにここ。


無駄に豪華な装飾が施されたベットに、綺麗に磨かれたドレッサー。私の着ている服も豪華で・・・って、んんん!!??



「わたし、ちっちゃくなっている!?」



手も足も! 何で!?


ベットから降りる・・・おっとっと。バランスが取りずらいね。この体・・・じゃなくてじゃなくってえ!!



「・・・何が起こっているのおお・・・」



軽く混乱状態の私。もしかして悪の組織に狙われて・・・!?


───コンコン。



「失礼致しま・・・どうされました!? お嬢様!!」



頭を抱えて床に突っ伏しているところを見られてしまった。恥ずかしい・・・。



「な、なんでもないです。」



ん? お嬢様って何? ・・・私の事!? この人もメイドのコスプレなんかして・・・一体何のドッキリ???



「あの、あなたのなまえは・・・?」



「ッッ。お忘れになられたのですか? メイド長のカセーラですわ。」



「カセーラ??」


どこかで聞いた名前・・・でも、何処だったっけ?



「旦那様! ルミレーナお嬢様がお目覚めになられました!!」



え、今、ルミレーナって・・・困惑していると、遠くから誰かがこちらに走ってくる音が・・・



「本当か!? レーナ!!」



部屋に入るなり、涙ぐんでコチラを見てくる男前なおじさん・・・も、もしかしてこの人・・・



「レイマード公爵ゥ!? 」



「どうした? いきなり・・・それより、傷は痛まないか??」



今、私の事を心配してくる男前なおじさんは、ブラット・レイマード公爵。スイオクの悪役令嬢であるルミレーナ・レイマードの父親で、国王の信頼も厚く、何かと頼れる人・・・という設定の・・・。


レイマード公爵は愛娘であるルミレーナのことをレーナと呼んで、大層愛している・・・とかも・・・公式であったけれど・・・と、と、ということは・・・



「お、お父様・・・??」



「そうだよ。私が分かるかい??」



ああああっ!! やっぱり!! わ、私・・・もしかして・・・もしかして・・・もしかしなくても・・・



悪役令嬢に転生しちゃってるうううう!!!???

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