その笑顔腹立つ
「おはようございます。朝ご飯の支度は済んでますよ。氷華さんも待ってますのでどうぞ。」
「え、あ、おう。ありがとう。・・・じゃなくて、なんでいるわけ?」
あやうくその笑顔にのせられるところだった。
「わけですか?それは・ひ・み・つ・ですよ。」
殴りたい、その笑顔。
「そんな険しい顔しないでくださいよ。わけはきちんとお話ししますので、今は食べましょう、冷めちゃいますし。あとその顔はさすがに変ですよ。」
やっぱ殴りたい、爽やか笑顔むかつく。てかこいつこんなやつだったか、今のこいつは薄い黄色。
昨日見せた色とは全く温かみが違う。
「さぁ、はやく。氷華さんがにらんでますよ。」
まさかにらんでるわけは・・あった。
めっちゃにらんでた。
「あぁ、食べようか。」
にらんでるんだけど、可愛さは変わらないな。
なんか呻いてるけど。
俺が席に着くと
「御狛遅い、おなかすいた待たせすぎ。」
結構おこってたっぽいな。
「わりぃ、後でソフトクリーム買ってやるから。」
「そふとくりいむ?おいしいの?」
なんだ、ソフトクリームしらないのか。
「あぁ、おいしいぞ。」
氷華の表情はよく変わるから、見ていて楽しいな。
さっきまでご立腹だったのに、今はすっごい笑顔。
「やったぁ!やくそくだからね?じゃあ、いただきまーす。」
「「いただきます。」」
切り替えもはやいな。
「で、飯も終わったことだし、話してもらおうか。」
これで問題解決か。やっとすっきりできるな。
「そうですね、では早速、、と言いたいところですが、もう行く気満々ですよ。」
なんの話してんだよ。
「そーやってまた話を引き延ばそうってのか?そうはいかねぇぞ。」
「いえいえお話しすると約束しましたので、それはきちんと。しかし「御狛、はやく!そふとくりも!」・・あちらはご自分で、ね?」
忘れてた、てか、
「さっき飯食ってたじゃん!俺よりも!・・・あの、氷華さん?まだお食べに?」
「そふとくりも!」
まじかぁー。
「。。。ソフトクリーム、な。」
ほんとよく食う。
「いってらっしゃいませ。」
その笑顔腹立つ。