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プロローグ

 魔法の起源は、人類の直系子孫が現われたころにさかのぼる。

 そのころ地球を支配していたのはマナンという神族だった。マナンは強力な魔法を用い、人類の祖先からあがめられていた。

 神話では人間そっくりに伝えられているが、実際の姿はわかっていない。われわれと同じように肉体をもち、体には赤い血が流れていたという。その血液には魔法の源であるマナがふくまれ、それで絶大な魔力を発揮できた。

 大きすぎる力は、正しく扱わなければ、行使者にも被害を与える。みずからの力が強大だったためにマナンは滅んだ。

 マナンを滅亡にみちびいたのは、そのエリートたちだった。生まれつきの才能は、その心を尊大にする。自分は他者より優れていると思い込む。かれらは自分の力を示そうと、多数の臣下を従え、地球の覇権を争った。

 最後の激戦が行なわれたのは、大西洋に浮かぶ島だった。マナンは2つの勢力に分かれ、山脈をはさんで何万もの精鋭軍が対峙した。戦いはマナの激しいぶつかりあいとなった。

 それぞれの王は最大の力を発揮するため、ひきいる軍勢のマナをみずからの体に集中させた。それは金色の珠となってふくれあがり、島の中心部でぶつかって、大爆発をひき起こした。

 王はその力に耐えられなかった。肉体はこなごなになり、それがマナン滅亡のきっかけとなった。その爆発に血液中のマナが共鳴し、兵士たちの体をも砕いた。あふれだした血しぶきは大地にふりそそいだ。

 マナの誘爆は島から同心円状に広がり、そこで戦っていた兵士だけでなく、マナを有する全ての体内で発生した。こうしてマナンは一瞬にして、地球上からあとかたもなく消滅したといわれている。

 しかし、マナは大気中に残った。それを呪文で集めて魔法を行使するようになったのが、近代魔法のはじまりだった。


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