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GAME after DEATH  作者: 硴月 楸
死者たちは生を求める
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60. White declines.

ミユキの血を使ったドラゴンの再生。

それをすればドラゴンを味方につけることができるし、きっと神との対話も可能になる。


でも…


それはもし成功すればの話。



「きゃああああぁぁぁっ!!!」


甲高い叫び声で僕はようやく現状を把握する。

脳裏に浮かんだのは「失敗」の二文字。

まさかと思ってすぐに視線をセイナへ向ける。

だが、そこにあったのは…


「…っ……やっぱ気づかれちまったかぁ…」


セイナの前に立ちはだかり、神のその腕を大剣で抑えるトウヤの姿だった。

とっさにトウヤがセイナを守りに間に入ったのだ。トウヤのスピードあっての技である。

しかし、神のその腕には傷一つつけられていない…。

「トウヤ…っ!?」

「セイナちゃん…早く、行け!」

「で…でも…」

「セイナちゃん!」

「…っ!」

トウヤの言葉でセイナがようやく動き出した。

しかし、その間にも神はセイナを捕まえようと腕を伸ばす。

「どけ」

「ダメに決まってんだろ?」

不敵にニヤリと笑うがその顔には余裕なんてとても見受けられない。

…こうしちゃいられない。

僕は即座に思考を切り替えると、地面に転がる二丁の拳銃をすくい取り、神へ照準を合わせて構えた。

「二対一なんて卑怯だね」

「残念、三対一だよ」

僕の隣からいつの間に移動していたのか、ミユキも神へ二振りの剣を神に突きつけていた。

これで神の動きは封じることができた。

「あーぁ、残念なのは君たちだ。三対一だって?違う違う。三対一千万(・・・)だよ」

不敵な笑みを浮かべ、神が指を鳴らすと突如地が揺れだした。

「きゃっ!!?」

「な、なんだ?!」

揺れは徐々に激しさを増し、ドラゴンへ走ったセイナも地に膝をつけた。

一体なにをしようと言うのだろうか…?一千万って…………まさか…。


「一ついいことを教えてあげる。この島はねぇ、人の血肉や骨で作られた島なんだよ」


甲高い笑い声がこだまし始めると同時に、その大地からむくりと幾つもの「人」が立ち上がった。いびつな形をした体に痩せこけ、所々皮膚の裂けた顔…まさにゾンビと呼ぶにふさわしい風貌の「人」がなにもなかった僕らの目の前に現れた。その数は何十…いや、何百……と、とても目で見て数えられるような数ではなかった。

「仲間がそんなに大切なら君たちも彼らの仲間に入れてあげるよ」

「いや…その誘いは遠慮する」

「つーか神がゾンビ操るってどうなの…?」

「ギャップ萌えって最近流行ってるみたいだからね」

「ギャップの域超えてるって!」

神と問答するものの僕らの内心は焦りまくりだ。ただでさえ神一人を抑えるのに手一杯なのにこれ以上となるとかなり危険だ。

ふと、そういえば、と僕は思い出す。

「……あれ?魔女は?」

先ほどまで僕らと共にいた魔女の姿が見えなくなっていた。彼女さえいれば百人力なのに…こんな時に限ってなぜかいなくなっている。

「どこいったんだよ…あいつ…」

「私をアイツ呼ばわりとは、随分と偉クなったものだナ」

「うわっ!!魔女!!?」

独り言のつもりだったが、気づけば隣に魔女が立っていた。思わず銃を取り落としそうになる。

「どこいってたんだ?…って、それよりこいつらをなんとか…」

「無理ダ」

言いかけで即答された。

「は?」

「さっき時を止メルのに魔力を使いスギて、しばらくは魔法が使えナイ」

なんてことだ……やはりチート技。犠牲はかなりデカかったようだ。

魔女だけが頼りだったが、無理となると…僕らでなんとかするしかない。だが…たったの四人、しかも一人は非戦闘員の現状、そう簡単にこれほどの数の敵を倒すことは不可能に等しいというか、完全に不可能だ。

「どうすれば…っ」

顔をしかめる僕に対して魔女は笑みを深くした。

「馬鹿メ。何のタメに私がこの場を離れたと思ってイル?」

「え?それって……」

問いかけるまでもなくその答えはすぐにわかった。


聞こえるはずのない人々の雄叫びの声が聞こえてきたのだ。


「な、なんだこれは?!」

神も予想外のことだったのか空を見上げてはせわしなく見渡していた。それは僕らも同じだ。

ここは魔女やクロによって案内されてようやくたどり着いた場所。そう簡単に人々が辿り着けるような場所ではない。

しかし、その雄叫びは徐々に大きさを増し、ついには闇の合間から何百もの軍勢が飛んでくるのが見えてきた。その先頭には遠目でもわかるほどに大きな怪鳥…サーモンも見られた。

「さ、サーモン?!」

ミユキの驚く声が耳に入る。

だが、それだけではなかった。

軍勢が近づくにつれてそれはわかったのだが、彼らは皆一様に同じ白い衣を身にまとっていたのだ。

まるでミユキがミカの時に着ていた白いマントのように、真っ白な衣を。

「こりゃあ参った…」

「嘘でしょ…」

ミユキとトウヤは信じられんとばかりに目を見開き、僕とセイナは呆然と彼らを見つめた。

「なんなんだ……これは…どういうことだっ!?」

怒りからか驚きからか小刻みに震える神だが、その言葉に答えたのは魔女。



逆神会(クリミナル)。神にあだなす者たちサァ」



白がこの深い闇の中に光を灯した。


もうちょいもうちょい(*・ω・*)

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