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GAME after DEATH  作者: 硴月 楸
死者たちは生を求める
59/73

58.God and human.

お久しぶりです!!!

ようやくまとめ終わったので更新しました!

僕は未だクロの姿の見えなくなった虚空を見つめ続けていた。

後悔、罪悪感、悲しみ、困惑…。

僕の胸であらゆる思いが渦を巻いてそこから視線を外せなくなる。

「……ソラのせいとかじゃないからね?」

「わかってる」

そんなミユキの声が聞こえて、僕は小さく頷き、ようやく正面に向き直る。


「もう振り返らない…」


シロ、クロ。

2人のためにも…神をなんとかしなくては。

そうやって振り返りたくなるこの気持ちを抑えた。


いろいろあった。

今までいろいろあった。

振り返りたくなることは何度もあった。

何度も振り返った。

何度も失敗した。

それでも僕は今、ここにいる。


それが真実だ。


その意味こそ、その理由こそが仲間。

全能である神が知らない唯一の存在。

だからこそそれを知る僕らが神に教えねばならない。

神に作られたからこそ神を作り、神を神とすることができる。

それこそ僕ら、人間なのだ。


「…少し急ぐぞ」

いやに神妙な様子で先導する魔女が告げ、途端にスピードが上がったのでサーモンを掴む手に力が入る。

「どうした?」

「……トカゲのやつが限界のようだ」

「トカゲって…ドラゴン!?」

ドラゴンが限界とは…一体なにが起きているのだろうか。

そもそもの話、ドラゴンはなぜ神に呼ばれたのだろうか。……神とドラゴンの関係って…




思考を止めた。

わからないことはわからない。だけど、きっといつか何もかもがわかる時が来る。

だから今は…


「とにかく急ごう!」


───前を向こう。


「もちろん!」

「おうよ」

「あったりまえよ!」


そして、それは試される。


「餓鬼共!構えろ!!」


魔女が叫んだその刹那、サーモンが大きく右に傾き振り落とされそうになった。

「うわっ!?」

「なに?!」

「気づかれたっ…!」

なんとかして進行方向へ顔を向けると以前サーモンの力を借りて大陸へ飛んでいた時見た光線が僕らを狙って飛んできていた。

あれは神の仕業だったのか!

ミユキの迅速な対応のおかげでなんとか紙一重で逃れているものの、体力には問題がある。このままではまずい。だが、だからと言って今は海上ではないためサーモンから降りることはかなわない。

……どうする…?


「仕方がない…餓鬼共、そのまま進めっ!」


不意に空中に停止した魔女が叫ぶと、なにやらブツブツと何事かを唱え始めた。

すると、不思議なことに光線は先ほどまでの勢いは何処へやらすっかり止んでしまった。

「これは…どういう……」

「一時的に時を止めているが、そんなにもたない…。急げ」

まさかのチート技だった。

だがまぁ、味方としてはありがたい限りだ。有効に活用させていただこう。

魔女と共に島へ全速力で駆ける。

すると、ようやく光に溢れり島の全貌が露わになった。

広大な草原の広がる大地の中心に一本の大樹がそびえ、その周りに7本の柱が並んでいる。

…その柱は人柱。

二つを除いたそれぞれの柱全てに一人ずつ人が縛り付けられ、縫いとめられていた。

……いや…人ではない、悪魔だ。

僕らを神と共に襲ったあの悪魔がいる。その他は見たことがないが悪魔特有の漆黒の瞳と髪の色を持っているため同じく悪魔だとわかる。

この悪魔たちの状況にまず目を引いたが、それよりももっと大事な、重大なことが大樹の元で起きていた。


「ドラゴンっ!!!?」


黒い鱗に覆われた巨大な体躯が力なく横たわり、辺りに紅い花を咲かせていた。

その側には純白に揺れる神が立っていた。


「トカゲ……間に合わなかったか…」


苦々しげにつぶやく声が聞こえた。

その声に反応したのか神がゆっくりと僕らへ顔を向ける。

……微笑んでいた。

思わず背筋が凍る。

「まだ…まだ間に合う!!」

島上空にたどり着き、ミユキは着くや否やサーモンの背から飛び降り大地に降り立つ。僕らもそれに続き、飛び去るサーモンを見送った。これ以上サーモンを危険に晒せない。

地に足がついた瞬間、自然と身体中が粟立った。


「…人間の馬鹿なところは一体誰に似たんだろうね?」


脳に響く澄んだ声はどこか威圧感を含み、歓迎していないことを表していた。

だが、ここで臆するわけにはいかない。

歓迎されなくとも僕には用があるのだから。何があろうとも引き下がるわけにいかない。

僕のためにも、みんなのためにも。

「神様っ!話をしに来た!」

「創造主に向かって随分と生意気だね」

それに、僕のため、みんなのために動くのは僕だけじゃない。

「人ってのはそういうもんだろ、なぁセイナちゃん?」

「あ、あたしに言わないでよっ!」

「自分で作ったモノのことすら知らヌとは…馬鹿はどっちかネェ」

トウヤにセイナ、ついでに魔女。そして…

「私たちの馬鹿なところはあなたに似たのよ、神様」

ミユキがいる。

「……黙って滅んでればよかったものを」

神の笑みが深くなる。

神の瞳に紅い光が射す。



───…最後の戦いがついに始まる。


次回も少し後になります、すみません(-_-)

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